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2010-06-02

金魚「すくえよ」

1 :名前:◆t40EAJSI/s 投稿日:2008/11/15(土)
男「まあ待て、金魚すくい一つでも考える事は沢山あるんだ」

金魚「なんだと?」

男「俺がお前を見事すくったとする。だがその後はどうする」

金魚「水槽にでもいれて愛でればいい」


男「俺は祭りの帰りに川や池に金魚を放流しているのを何度も見ている」

金魚「それはいかんな」

男「だろ?だから無理だ」

金魚「そんなことはない、私はお前を信じている」

男「それは嬉しいが、問題はまだある」

金魚「なんだ」

男「なぜしゃべっている」

金魚「金魚だからさ」

男「そういうことか・・・」


2.
男「結局とってしまったな」

金魚「さだめさ」

男「それなら仕方ないな」

金魚「思う存分に愛でるがいい」

男「その前に金魚鉢でも買わないとな」

金魚「確かに、金魚と言えば金魚鉢だ」

男「そのなかに砂利をつめて」

金魚「餌も忘れるなよ」

男「心得た」


男「準備完了だ」

金魚「よし、その狭い空間に私を解き放て」

男「わざわざ買ってきたのに狭いとは・・・」

金魚「事実だろう」

男「確かに」

金魚「狭いとはいったが私にはこれぐらいで十分だ」

男「あんまりでかいと掃除も大変だしな」

金魚「迷惑をかけるな」

男「かまわんよ」


3.
男「気になってたんだが」

金魚「なんだ?」

男「いや、忘れてくれ」

金魚「なんだ?私とお前の間に遠慮なんて不必要だろ」

男「そうか?すまんな」

金魚「構わんよ」

男「何でお前のフンは繋がってるんだ?」

金魚「そう来たか、それは予想外だった」

男「それはすまない、気になってしまってな」

金魚「探究心を持つことは悪いことではない」

男「そうだな、人間気になることは調べるべきだ」

金魚「お前はやはりよくできた人間のようだな」

男「お前に褒められるとは、光栄だな」

金魚「礼などいい、真実を述べたまでた」

男「ありがたい」

金魚「構わんよ」


13:chDDqsci0
結局質問に答えてなくね?



4.
男「昔祭りがあるたびに小学校の池に金魚が放されていてな」

金魚「ほう」

男「夏休み明けに行くと酷かったもんさ」

金魚「それはひどい」

男「金魚が狭い池の中で犇めきあう光景を一度見てみるといい」

金魚「機会があればな」

男「あれは見ておいて損はない」

金魚「機会があればな、しかしそれは私を前に話すことだろうか」

男「お前だからこそさ」

金魚「忍びないな」


男「なぜ祭りには金魚すくいがあるんだろうな」

金魚「最近はそうでもないぞ」

男「なんと」

金魚「最近はスーパーボールやら人形やらをすくうものが多いようだ」

男「動かないものを取って何が面白いのやら」

金魚「子供には分からないのさ」

男「スーパーボールなんて取ってもその場で遊べば迷惑だしな」

金魚「子供は周りに関係なく遊ぶからな」

男「ビニール袋にいっぱい取って持って帰ったのはいい思い出さ」

金魚「結局お前も子供か」


31:n9WbHsHX0
深いな、金魚鉢くらい深いな



5.
男「ひとついいか?」

金魚「なんだ」

男「こんな変なにおいのする粉のなにがいいんだ」

金魚「わかってないな」

男「魚の餌のこと人間にはわからんよ」

金魚「確かに」

男「で、質問の答えは」

金魚「別に好きなわけじゃないんだ、これしか貰えないからこれを食べる以外ないだろ」

男「確かに、わかりきったことを聞いてしまったな」

金魚「わかってもらえたならいいんだ」


金魚「男よ」

男「なんだ金魚よ」

金魚「そろそろ鉢を掃除してもらえないか」

男「俺としたことが忘れていたよ」

金魚「いや、養って貰ってる立場でこんなことを言うのは忍びないよ」

男「俺達に遠慮はなしじゃなかったのか?」

金魚「そうだったな、お前を選んで良かったよ」

男「おほめに与り光栄だな」

金魚「本当にありがとう」


金魚「やはり金魚鉢はいいな」

男「そうか?買ってきたかいがあったよ」

金魚「金魚って名前がついてるくらいだから住みやすくなくては困るがな」

男「狭いけどな」

金魚「狭いからいいって考えがあるだろう、お前もこの部屋は狭いから気に入ってるんだろう?」

男「痛い所をついてきたな、単純に金がないという考えはないのか?」

金魚「これはすまない、まあ狭いもの同士仲良くしようじゃないか」

男「小さいダメージでも確実に溜まっていることを覚えていてくれ」

金魚「善処しよう」


6.
男「そういえば金魚って喋るもんなのか?」

金魚「金魚だからな」

男「ほう、仲間もか?」

金魚「そりゃあ金魚だからな」

男「そうか、深いな」

金魚「そうでもないさ、人間以外が喋らないって考えが浅いのさ」

男「その考えはなかったよ」

金魚「金魚に教えられるようじゃまだまだだな」

男「そうだな、少し人間をやめたくなってきたよ」


金魚「何を見ている」

男「ガンダムだよ」

金魚「ほう、興味深いな」

男「金魚にガンダムがわかってもらえるとはな」

金魚「伊達に金魚鉢はリビングに置かれてないってことさ」

男「納得した」

金魚「私はギャンが好きなんだが」

男「俺はハイゴッグだな、アッガイも捨てきれんが」

金魚「ところで男は水陸両用をどう考える」

男「いいんじゃないか?便利だろう」

金魚「甘いな、どちらかを極めた上での水陸両用は認めよう、
   だがどちらも極めていないのに両方を取ろうなんぞ間違った考えだとは思わんか?」

男「さすが水棲生物だな、目の付け所が違う」

金魚「金魚だからな」


男「水の中の生活はどうだ?」

金魚「その質問はおかしいな、私は水の中でしか住めないんだぞ?」

男「わかってるが?」

金魚「じゃあ逆に聞くが陸での生活はどうだ?」

男「・・・・・・」

金魚「答えられまい、それと一緒だ」

男「確かに、普通だとしか言えないな」

金魚「そうだろう、以後その質問はするべきではないな」

男「すまない」

金魚「わかればいいんだ」


49:x0hq49Lz0
金魚と口げんかしたら勝てる気がしねぇwwww

56:rj9LDTOE0
深い、深すぎる



7.
男「飯でも食おうか」

金魚「そこで質問なんだが」

男「なんだ?」

金魚「お前は魚を食べたことはあるか?」

男「ないと言えばウソになる」

金魚「では私を食べたりはしないのか?」

男「なんでお前を食わねばならんのだ」

金魚「未知のものに挑戦する気持ちはあるのか気になってな」

男「馬鹿野郎!冒険心はあっても友達を食うような恐ろしい心なんかもっちゃいない」

金魚「そうか・・・・・・でも魚に馬鹿は違う気がしないか?」

男「そんな気もするな・・・すまない」

金魚「いいんだ、わかれば」


金魚「それはなんだ?」

男「たい焼きだ」

金魚「鯛とな、初めて見たが鯛とは赤いものではないのか?」

男「それは魚の鯛だな、これは人間が魚を模して作った菓子だ」

金魚「人間とは変わっているな」

男「なにがだ」

金魚「わざわざ食べられるものに似せた食い物を作るなんて」

男「確かに、なにを思って作ったんだろうな」

金魚「興味深いな」


8.
さかなくん「ギョギョギョー」


金魚「こいつはなんだ」

男「さかなクンだ」

金魚「こいつは人間・・・だよな?」

男「たぶん人間じゃないかと思うが」

金魚「なぜ魚を模してる」

男「ネタだろうな」

金魚「男、以前私が言ったことをおぼえているか?」

男「なんのことだ」

金魚「こいつは人間を極めた上で魚に挑んでるのかと聞いてるんだ」

男「さあ、人間より魚を極めてるんじゃないか?」

金魚「魚を極めているとな」

男「たぶんな」

金魚「それはすまない、尊敬しよう」

男「魚に尊敬されるとは、さかなクンも誇り高いだろうな」


9.
男「またコイキングかよ」

金魚「どうした」

男「いや、気にするな」

金魚「そうはいかない、コイがどうした」

男「質問だが魚は跳ねるしか能がないのか?」

金魚「魚もなめられたものだな、本気を出せばなんでもできるぞ」

男「ほう、その本気を出して貰おうか」

金魚「レベルが20になったらな」

男「お前は何に進化するんだろうな」


63:PPb4nMiiO
なぜかツボったwwww



10.
金魚「私のことをどう思う」

男「金魚だと思う」

金魚「そういう意味じゃない、気持ちでだ」

男「それは、好きか嫌いかということか?」

金魚「そうだ」

男「まさか人間より先に金魚からその言葉を聞くとはな」

金魚「同情するよ」

男「金魚に慰めて欲しくはないな」

金魚「私とお前は種族を超越した関係だと思っている」

男「確かに、喋る時点でお前は超越してるな」

金魚「私なんかまだまださ、金魚のきの字にも至ってない」

男「じゃあ金魚を極めるとなんになるんだろうな」

金魚「見せてやりたいが・・・修行するよ」

男「精進したまえ、気長に待っとくよ」

金魚「ありがたい」


11.
TV「ネス湖にネッシーが?イィィィィィィヤッホオオオオオオオオ!!!」

金魚「世の中不思議な生物がまだまだ沢山いるんだな」

男「お前が言うのか」

金魚「ん?なんだ?」

男「いや、なんでもないさ」

金魚「おかしなヤツだな、少しいいか?」

男「どうした」

金魚「どこの湖や池にもああいった生き物はいるのか?」

男「結構な確率で目撃情報は出てくるな」

金魚「やはりそうか・・・」

男「寂れた町や金目当てのでっち上げや悪戯が殆どだけどな」

金魚「私は信じるぞ、あんな生き物がいると思うとわくわくするだろう」

男「そうかな」

金魚「あまり乗り気じゃないな、信じないのか?」

男「いや、信じるよ。目の前に不思議な生き物いるし」


12.
男「今日は冷えるな」

金魚「そうか?」

男「水の中じゃ感じないだろうが今日は寒い」

金魚「それならこっちに来るといい」

男「その金魚鉢のなかにか?」

金魚「水は冷たいと思ってるかもしれんが外より水の中のほうが温かいんだぞ?」

男「それはいいとしても、そんなフンだらけじゃあな」

金魚「すまないな・・・」

男「俺もごめん、掃除するよ」

金魚「・・・頼む」


男「こんにちは」

海男「おお、元気か?」

金魚「なにをしてるんだ?」

男「お前の仲間がいたんでな」

金魚「そいつがか?」

男「こいつもお前と同じように喋るんだぞ」

金魚「ほう、それは面白い」

男「自分で面白いとか言うなよ」

金魚「なんか言ったか?」

男「特になにも、まあおしゃべりでもしてろよ」

金魚「そうさせてもらうよ」

金魚とシーマンが話すところを想像してください


77:ysZnTLGQO
シュールwww

76:aU7Kd5FAO
うちのベタも喋らないかなぁ

78:◆t40EAJSI/s
>>76
金魚かわからんがそいつはきっと本気だしてないんだよ


80:cJW6s10i0
うちのじいちゃんの庭に鯉くらいの大きさの金魚いたんだ。
寡黙な奴だったけど、そいつはきっと本気だしてた。



13.
男「ネタがない」

金魚「寿司の?」

男「いや、お前と話すネタがないんだ」

金魚「そんなことか」

男「失礼なやつだな、本気で悩んでるんだぞ?」

金魚「ムリに話さなくても一緒にいるだけでその時間は貴重なものになるだろ」

男「そうなのか?」

金魚「そうだ、お前はこの時間が無駄な時間だというのか?」

男「そんなことはない、こんな経験みんながしてるわけじゃないからな」

金魚「そうだろう、喋らなくてもいいんだよ。お前は私が口をぱくぱくさせてるのを見てればいい」

男「そうさせてもらう」

ぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱくぱく

男「激しいな」

金魚「サービスだ」


男「ところでお前は何歳なんだ?」

金魚「いくつに見える?」

男「おっと、その返答にはびっくりだ」

金魚「逆にお前は何歳だ?」

男「親を泣かせるくらいの年かな」

金魚「それはいけないな、親は泣かせるもんじゃない」

男「そうだな」

金魚「親を泣かせていいのは結婚のときと初任給で親と飯食べにいったり
   プレゼントした時ぐらいにしろ」

男「2回だけか?」

金魚「そこは微調整だな」

男「覚えとくよ」


男「ところで気になる事があるんだが?」

金魚「どうした?改まって?」

男「金魚には声を出す器官がないが、どうやってしゃべってるんだ?」

金魚「声を出す器官が無いなんて誰がいった?」

男「生物学的に金魚に声帯はないだろう。」

金魚「本気を出してない金魚と一緒にされても困る」

男「なるほど。」


82:a0MPGsEt0
サービスwwwwwwwwwwwwwwwwwww



14.
金魚「頼みがある」

男「遠慮するな」

金魚「それはありがたい、近々妹と会うんだが連れて行ってもらえないか?」

男「・・・・・・」

金魚「やはり無理か、忘れてくれ」

男「そんなことはない、驚いただけだ」

金魚「本当か?いいのか?」

男「それくらいいいさ」

金魚「さすが男だな、ありがたい」

男「構わんよ」


男「本当にこんなところでか?」

金魚「当たり前だ、妹にお茶くらい奢ってやらねばならんだろう」

男「そうだが、喫茶店だぞ?」

金魚「いい雰囲気の店だろ?以前から目をつけていたんだ」

男「本当いい趣味してるわ」

金魚「ところで餌は持ってきてくれたか?」

男「とりあえずな、なんにつかうんだ?」

金魚「餌の使い道くらいわかるだろう」

男「わかるがお前はお茶おごるんだろ?」

金魚「金魚がお茶なんか飲めると思うのか?」

男「・・・そうですね」

金魚「しっかりしてくれよ?妹の前で恥はかきたくないからな」


金魚「もう来ているみたいだな」

男「なぜわかる」

金魚「本気だしてるからな」

男「納得せざるを得ないな」

金魚妹「久し振りー」

金魚「おお、元気だったか?」

金魚妹「ぼちぼちかな」

金魚「元気がないよりはマシだな」

男「餌はこれくらいでいいか?」

金魚「ありがとう、さあ妹どんどん食べろ。おごりだ」

金魚妹「遠慮なくー」

女「はじめまして」

男「こちらこそ」

女「びっくりですよね」

男「なにが?」

女「金魚が喫茶店で・・・」

男「もうなんか慣れました」

女「確かにそうですね・・・」


117:ZZCOt4c7O
どうやって連絡した

120:DZh15q1i0
ヒント:本気

121:a57W6moM0
>>120
納得したわ

122:tRv50rhCO
>>120
納得せざるをえない



15.
女「最初は驚きましたよね」

男「確かに、祭りで金魚に話しかけられるとは」

女「私もです」

金魚「最近どうなんだ?」

金魚妹「普通かなー」

金魚「そうかそうか、いいことだ」

金魚妹「でも好きな人はいるかな」

金魚「なん・・・だと・・・」

金魚妹「一目ぼれってやつだね」

金魚「そのオスはちゃんとしたヤツか?収入は?仕事はちゃんとしてるのか?!」


男「ホント楽しそうだわ」

女「連れてきてよかったです」

男「街中金魚鉢抱えて歩くのは恥ずかしかったけどね」

女「お気持ちお察しいます」


男「満足したか?」

金魚「気になる点はあるが楽しかったよ」

男「そりゃよかった」

金魚「本当に感謝している。ありがとう」

男「俺とお前の仲だろ?」

金魚「それもそうだな」

男「わかればいい」

金魚「お前の同窓会の時は私が付いて行ってやろう」

男「呼ばれないしいいよ」

金魚「・・・・・・」

男「喋ってくれよ・・・」


129 :>>1◆t40EAJSI/s
うわあああああああああ
呼ばればいし→呼ばれないしに脳内変換しておくれorz

130 :tRv50rhCO
>>129
自然にそう読んだ俺はきっと金魚の本気攻撃を受けたんだろう



16.
女「こんにちわー」

金魚妹「きちゃった」

金魚「なぜ男の家をしってるんだ?」

男「お前らがいつでも会えるように連絡先交換しといた」

金魚「男・・・成長したな」

男「お褒めに与り光栄です」

金魚「せまいところだが好きな所に座ってくれ」

女・金魚妹「「はーい」」

男「ひどくない?」

金魚「事実だろう」

男「ですね」


男「ちょっといいか?」

金魚「なんだ?」

男「どの時点で兄弟姉妹の上が決まるんだ?」

金魚「それは・・・」

金魚妹「雰囲気?」

金魚「妹!そんなふわふわした答えはいけない」

男「じゃあなんだ?」

金魚「・・・・・・」

金魚妹「ドラえもんみたいな理由かな」

男「納得した」

金魚(わからないなんて・・・修行が足りないな)


17.
男「おはよう」

金魚「おはよう」

男「お前は寝てるのか?」

金魚「そりゃあ寝るさ、金魚だからな」

男「金魚だからってわけじゃないと思うが」

金魚「生物の三大欲求はちゃんと持っているさ」

男「性欲もか?」

金魚「お前のようにリアルで生々しいものじゃないがな」

男「ほう」

金魚「人間とちがって子孫を作る為だしな」

男「人間と違うとは?」

金魚「人間は快楽を求めてだろ?」

男「確かに」

金魚「そんなヤツはなんかな・・・その分男は信頼できる」

男「なんでだ?」

金魚「したことないんだろ?愛する人のためにとってあるんだろ?」

男「・・・・・・」


18.
休日

男「休みなわけだが」

金魚「毎日そんなもんじゃないか」

男「そうですね、すいません」

金魚「あやまることはないさ、私は嬉しいぞ」

男「女の子に言われてみたいな」

金魚「残念だったな」

男「同情されてもな・・・」

金魚「落ち込むな、シーマンも笑ってるぞ?」

海男「うはwwwwwしょっぺぇwww」

男「なにに対する笑いなんだろうな」


バイト

男「バイトが決まったぞ」

金魚「ついにか!」

男「褒め称えてもいいんだぞ?」

金魚「それは後だ。なんの仕事だ?」

男「魚屋、近所のおじさんの家だ」

金魚「魚屋とな・・・」

男「どうした?怒ったのか?」

金魚「そんなことはない、弱肉強食は生物界の掟だからな」

男「なんか・・・すまん」

金魚「構わんよ、働く意欲を大事にしなさい」

男「ただいま」

金魚「おかえり、どうだったかね?」

男「やめた」

金魚「え?」

男「やめてやった」

金魚「なんでだ?今日が初日だろう?」

男「あのオヤジ魚なんて屑とか言うんだぜ?」

金魚「・・・」

男「金かせげりゃなんでもいいんだとさ。魚が売れるってだけで魚なんて生臭いだけで大嫌いだとさ」

金魚「お前・・・」


19.
合コン

金魚「またまたお願いがあるんだが」

男「言ってみな」

金魚「忍びないな」

男「構わんよ」

金魚「合コンにいきたいんだ」

男「は?もう一回言ってくれ」

金魚「合コンがあるから連れて行ってくれないか?」

男「魚の?合コン?」

金魚「おかしいか?」

男「おかしいだろ?どこですんだよ」

金魚「池やら川やら色々だが」

男「・・・・・・」

金魚「やっぱり酷だったな・・・いった事ないやつに連れてけなんて」

男「最近一段と酷いよな・・・」


金魚「そんな彼女が欲しいか?」

男「そりゃあな」

金魚「こんなぴちぴちの金魚が目の前にいるのにか?」

男「お前がピチピチしてなかったら心配だよ」

金魚「そんな褒めるなよ」

男「褒めてはないな」

金魚「冗談はさておき、妹のとこの女はどうなんだ?」

男「女さん?連絡はとってるが」

金魚「彼女にどうだ?お前達が付き合えば妹と一緒にいられるんだが」

男「女さんか・・・・・・」


20.
女「こんにちはー」

金魚「噂をすればだな」

男「なんでいきなり?」

金魚「妹に来るように言っておいた」

男「どうやって?」

金魚「本気出した」

男「納得した」

女「男さーん?」

男「はいはい、ちょっと待って下さいね」


女「いきなりすいません」

男「いえいえ」

女「妹が行きたいと言ってきかなくて」

男「いえいえ、いつでもどうぞ」


金魚妹「これでいいの?」

金魚「ありがとう」

金魚妹「これくらいいいけどさ」

金魚「養ってもらってる身としては幸せになって欲しいしな」

金魚妹「女と男が?」

金魚「そうだ、男には幸せになってほしいからな」

金魚妹「友達思いだねえ」

金魚「見直したか?」

金魚妹「少し・・・」


金魚「どうだ?」

男「なにがだ」

金魚「女だよ」

男「普通だけど?」

金魚「せっかくチャンスをやったというのに・・・ヘタレか?」

男「知りあってすぐ付き合うような男はいやだ」

金魚「それもそうか」

男「まあお前の気持ちは嬉しいよ」

金魚「感謝してもいいぞ」

男「してるだろうが」

金魚「ならいいんだ」

男「おう」


21.
猫「にゃあ」

金魚「ん?人が気持ち良く寝てたというのに」

猫「にゃあー」

金魚「え?あ、あれ?あれれ?」

猫『オレサマオマエマルカジリ』

金魚「思考が読める・・・」

金魚「しかし、残念だったな。窓は閉まっている、貴様は入ってこれないさ」

猫『あいてるけど?』

金魚「そんなばかn・・・」

金魚「おたすけーーーーー」


男「おい、おい金魚」

金魚「う、そんな・・・」

男「金魚!なにうなされてんだよ」

金魚「ハッ!!夢だったか・・・」

金魚の夢落ちって俺が初めてじゃないかな


男「うし、後1でギャラドスだ」

金魚「やったじゃないか」

男「ありがとう、苦労した甲斐があったよ」

金魚「それじゃあそろそろ私の本気も見せてやろう」

男「なんと」

金魚「妹!!!」

金魚妹「はいな!!」

女「おじゃまします」

男「どうぞー」

金魚「いまこそ!」

金魚妹「合体よ!」

ピカーン!きらきらきら

男女「「あれは!!」」

キング「キング金魚さ!!!」どっかーん

男「ていう夢を見た」

金魚「私の本気はそんなもんじゃないさ」


161:xTG6q/qY0
世界中の金魚が本気出したら、世界のパワーバランスが変わりそうだな



22.
男「習慣って怖いよな」

金魚「確かに、いい習慣ならいいが悪い習慣だと性質が悪い」

男「ホントだよ、ちょっと聞いてくれるか?」

金魚「言ってみろ」

男「今日散髪してきたんだ。そこに金魚がいてさ」

金魚「ほう」

男「俺ずっと金魚に話しかけてた」

金魚「あちゃあ」

男「みんな喋るわけじゃないんだよな・・・」

金魚「習慣て恐ろしいな」


男「なにしてんの」

金魚「物思いにふけってる」

男「すごい金魚だな」

金魚「お褒めに与り光栄だな」

男「それはどうも」

金魚「人間はなんで恋をするんだ?」

男「そんな質問俺にするのか?」

金魚「お前だからだよ、お前は恋をしているから聞くんだ」

男「ほう、頼ってくれたのに悪いが俺にはわからん」

金魚「人間が人間のことがわからないと?」

男「そうだ、じゃあお前はなぜ恋をするんだ?」

金魚「まず恋という概念がない、恋という概念は人間特有だとおもうが」

男「犬や猫だって恋はするだろ」

金魚「なぜわかる、恋という言葉自体人間が作ったものだろう」

男「そりゃそうだが」

金魚「だから私は恋というものが気になったんだ」


男「そんな難しいことをよく考えるな」

金魚「そうでもないさ、気になることだからな」

男「なんでそんなことが気になるんだ?」

金魚「なぜかと?気になる以外に理由はないさ」

男「人間の恋がか?」

金魚「めんどくさいヤツだな、何度も言ってるだろ」

男「すまん」

金魚「私が思うに人間は恋が一つの生きる気力になってるんじゃないかと思う」

男「ほう」

金魚「人間は協力しあうことで生きている、そうだろ?」

男「確かにな」

金魚「だから恋をするんだよ」

金魚「相手は女の子でも親でもなんでもいいさ」

金魚「言い方は違えどそれはみんな恋なんだよ」

男「・・・・・・」

金魚「どうした?」

男「深いな、お前」

金魚「そんなことないさ、人間の方が興味深いさ」


男「お前は本当に面白いな」

金魚「そうか?私はお前の方が面白いよ」

男「なぜだ?」

金魚「人間は悩まなくていいことでもぐちぐち悩む」

男「うむ」

金魚「人間に対する疑問は沢山あるんだ」

男「そうか」

金魚「男は数学の公式を理解して解けたとき嬉しくないか?」

男「よくわからんが嬉しいかもしれん」

金魚「私も同じだ」

男「は?」

金魚「お前といることで人間に対する疑問が解けていく、それが嬉しいんだよ」

男「ほう」

金魚「だから私は感謝している、言葉では表せないくらいに」

男「そんな喜ぶことか?」

金魚「私にとってはな」

男「俺といることが役に立つならそれは嬉しいよ」

金魚「そうか!男もうれしいか!よかったよかった!!」


23.
鯉「最近どうよ」

金魚「ぼちぼちだな」

鯉「それは結構、飯はちゃんと食べてるか?」

金魚「ふとりそうで不安だよ」

鯉「ははっ、そりゃいいことだ」

金魚「鯉はどうなんだ?」

鯉「おれはパンくれる小学生がいるからな」

金魚「不自由はしてないわけか」

鯉「そういうこった」

男「金魚ー、もういいかー?」

金魚「すまんな、男が呼んでるんで失礼するよ」

鯉「おお、またこいよ」

金魚「当たり前だ」

男「池でなにしてたんだ?」

金魚「なに、古い友人と会ってただけさ」

男「お前何気に知り合い多いな」

金魚「お前みたいに部屋に籠ってばかりじゃないんだよ」

男「・・・・・・」


176:Eq4V9wiW0
この金魚ならスタンドだせそうな気がする



24.
金魚「男、おい、男」

男「なんだよ」

金魚「これはなんだ?」

男「パソコンだ」

金魚「ぱそこん?」

男「なんだ?お前みたことないのか」

金魚「ああ、初めてみた」

男「これは簡単に言うと携帯の凄い版だよ」

金魚「会話やメールができるのか?」

男「そりゃあな、世界中の情報を集めることもできる」

金魚「なんと!人間はそこまでして情報が欲しいのか」

男「人間も金魚もあんまり変わらないってことだな」


金魚「なんで私は金魚なんだ?」

男「それを言ったら終わりだろ?」

金魚「そうだが、不思議に思ったことはないか?」

男「うーん、トリになりたいと思ったことはあるが」

金魚「私は人間になってみたいんだ」

男「人間て色々辛いんだぞ?」

金魚「わかっている」

男「来世にでも神様にお願いしなさいな」

金魚「うーむ」


197:qRBcosHsO
金魚さん、テスト勉強している俺に励みの言葉を…

198:金魚◆t40EAJSI/s
>>197
金魚「テストの為じゃなく自分のために勉強してるということは忘れるな」

201:SQUNUmOL0
金魚は赤いのになんで金魚て呼ぶの?

202:cJW6s10i0
>>201
本気出したら色が金色になる。

204:jK2ZOiM+O
>>202 サイヤ人w

203:金魚◆t40EAJSI/s
>>201
金魚「近くの金魚に聞いてごらん?気まぐれで答えてくれるさ」

206:oSmmaRf50
祭りですくったあなたの仲間がすぐ死んでしまってあまりにも救いがないのですが……

210:金魚◆t40EAJSI/s
>>206
金魚「あのまま祭りをめぐるのもいい。
   でもお前にすくわれたことによって金魚の運命は少しでも変ったんだろ?ちゃんと救ってるよ」



25.
男「そろそろ電気消すぞ?」

金魚「ああ、すまんな」

男「よっこらしょっと」


金魚「男、起きてるか?」

男「たぶん」

金魚「なら聞いてくれ、なんで宇宙には星があると思う?」

男「最初からあるもんはあるんじゃないのか?」

金魚「ならなぜそれを地球から見えるように存在してるんだ?」

男「距離的な問題だろ」

金魚「なぜ実物より綺麗に見えるようになっているんだろうな」

男「神様の粋な計らいってやつだろ」

金魚「あはは」

男「なぜ笑う」

金魚「お前は本当に面白い、それにロマンチストだ」

男「適当に答えただけだよバカ」

金魚「照れるなよ、質問をして答えがかえってくる、それだけで十分素敵なことだと思うよ」

男「ふーん」


26.
散髪屋
男「やあ」

金魚「・・・・・・」


自宅
男「聞いてくれよ」

金魚「どうした?」

男「散髪屋の金魚のことだけど、今だに俺と喋ってくれないんだ」

金魚「本気じゃないんだろう」

男「俺なんて本気を出すに値しないと?」

金魚「あいつは基本無口だからな」

男「あいつ?」

金魚「散髪屋のだよ」

男「あの金魚とも知り合いなのか?」

金魚「まあな、この辺りの金魚は大体わかる」

男「お前社交性がハンパないな」

金魚「お前とは違うからな」

男「・・・・・・」


金魚「そろそろだな」

男「なにがだ?」

黒猫「すいませーん」

男「はいはい、なんだろう」

大和「ありゃあしたぁ」

男「これはなんだ?」

金魚「新しい金魚鉢だ」

男「なぜ尼存で?」

金魚「なに、ネットで見つけてな」

男「金はどうした」

金魚「ポケットマネーだ、お前の金は使ってない」

男「そりゃよかった・・・っていったいどうやってパソコン使ったんだよ!」

金魚「お前も覚えないな、本気を出したんだよ」

男「・・・そうか」

金魚「納得したか?」

男「うん・・・」

金魚「ならいいんだ」


224:N8v9V/jE0
俺も本気出してみるか

226:>>1◆t40EAJSI/s
朝からずっとだな・・・本気出しすぎたな・・・

227:tzJ6qM+jO
本気出せばなんでも出来るもんなんだな



27.
金魚「ほれ」

男「どうしたんだ?これ?」

金魚「プレゼントだ」

男「俺にか?お前が?」

金魚「餌と住みかと話し相手になってくれる礼だよ」

男「そんな、俺達にそんな遠慮いらねえよ」

金魚「嬉しいな、けどまあ受取ってくれ」

男「ありがたく」

びりっ

男「なんだ?これ?」

金魚「妹の写真だが?」

男「え?」

金魚「お前は妹というものが好きなんだろう?」

男「なんでそれを・・・」

金魚「本気だしたらわかってな」

男「部屋あさったのか?」

金魚「私たちの間に遠慮はいらないんだろ?」

男「親しき仲にも礼儀ありだ!」


金魚「私もいつも本気を出してるわけじゃないんだぞ」

男「え?」

金魚「いつも本気だと疲れるからな」

男「でもお前いつも喋ってるじゃん」

金魚「私は本気出さなくてもしゃべれるぞ?」

男「なんと」

金魚「なんといっても金魚だからな」

男「納得してしまう俺はどうなんだろう」


28.
金魚「男は生まれてきたことに理由があると思うか?」

男「少なからずあるとは思う」

金魚「目的はなんだと思う?」

男「わかるかよ」

金魚「そうだ、わかるわけがない」

男「なら聞くなよ」

金魚「でもな?目的なんてわからなくて当然なんだよ。目的が分かったらお前はどうする?」

男「目的を達成するために努力する」

金魚「それが正しい。その目的を果たしたらどうするんだ?」

男「・・・・・・」

金魚「そこだよ。そこが難しいんだ。
   確かに目的があるとその目的のために努力することができる」

男「うん」

金魚「達成した時が怖いんだ、一気に生きる目的がなくなる」

男「じゃあ目的はもつなと?」

金魚「そうだな、統一された目的はいけない。1日1日で変わるような目的があればいいんだよ」

男「じゃあいつ本気だせばいいんだ?」

金魚「出したいときにだせばいい。疲れたら休め。それだけだ」

男「毎回疲れたら大変だろ」

金魚「そこは人間が得意なことをすればいい」

男「得意なこと?」

金魚「学べばいいんだ。本気を出すべきところを見極めるんだよ」

男「お前は見極めてるのか?」

金魚「多少はな」


29.
男「疲れた」

金魚「お疲れ」

男「働くって大変だよな」

金魚「そりゃそうさ、お金もらうんだからな」

男「わかってても疲れるもんさ」

金魚「社会ってそんなもんだよ」

男「金魚に社会を教わるとはな」


金魚「お前はここに住んでどれくらいだ?」

男「2年くらいだな」

金魚「友達は?」

男「酷だな」

金魚「それはすまない」

男「まあいいさ」

金魚「あの祭りには一人できてたのか?」

男「そうだけど?」

金魚「寂しいやつだな」

男「・・・・・・」

金魚「でも私と出会えたじゃないか」

男「そう・・・だな」

金魚「これが言いたかっただけだ」

男「そうか・・・お前に対する考えを改める必要があるな」


30.
男「これを見てくれないか?」

金魚「ん?これは?」

男「算数のドリルだ」

金魚「これがどうした」

男「やってみてくれないか?」

金魚「これをか?」

男「お前の知能が知りたくてな。まあ軽くやってみてくれ」

金魚「お前は馬鹿か?」

男「なんでだよ」

金魚「金魚にドリルをやれと?水から出てか?」

男「そうだけど・・・」

金魚「世界中探して金魚がドリルやってるとこ見せてくれたらやってやろう」

男「そう・・・だよな、無理だよな」

金魚「まったく、頭おかしいんじゃないか?」

男「ごめん、そうだよな・・・俺おかしいわ・・・」


金魚「男よ」

男「なんだ?」

金魚「私と生活を始めてかなりたつな」

男「そうだな」

金魚「幸せか?」

男「まぁな」

金魚「そうか、よかった」

男「いゃ逆かもしれん」

金魚「邪魔か?」

男「いゃ、人間以上に居心地がいいよ」

金魚「褒めてもなんもでんぞ?」

男「金魚にご褒美貰おうなんて考えてないさ」


31.
金魚「久しぶりだな」

シーラカンス「……」

金魚「相変わらず無口か」

男「もういいか?」

金魚「ああ、すまんな」

男「さすがにシーラカンスはどうかと思うぞ」

金魚「なんでだ?」

男「生態系とかさ…」

金魚「私は金魚だぞ?」

男「そうだな…聞いたオレが馬鹿だった」


32.
男「いらっしゃいませ」

金魚「よく働いてるな」

女「ですね、いい感じです」

金魚「どういう意味だ?」

女「働くオトコは少なからずカッコイイものです」

金魚「ほう、興味深い」

女「客観的意見ですよ?」

金魚「そういうことにしておこう」

女「金魚さんは考えすぎです」

金魚妹「私空気ー」


男「なぜここにいる」

金魚「なあに、散歩だよ」

男「突っ込みどころ満載だな」

金魚「頑張っているみたいだな」

男「そりゃバイトだからな」

金魚「この喫茶店は中々いいな」

男「そりゃどうも」

金魚「まあ見守っておこう」

男「その前にわかりきった事聞いていいか?」

金魚「なんだ」

男「どうやってきた」

金魚「女ときたが?」

女「はろー」

男「本気だしたんじゃないのかよ」


女「金魚さん?」

金魚「どうした?」

女「なんかボーっとしてないですか?」

金魚「そんなことはないさ」

女「へんな金魚さんですね」

金魚「変なのは君もだろう」

女「ほえ?」

金魚「男をじっとみて、どうしたんだ?」

女「なっ、なんでもないですっ!!」

金魚「これが恋なんだな?」

女「違います!!」


33.
男「おつかれしたー」

金魚「お疲れ様」

女「おつかれです」

金魚妹「おっつー」

男「ありがとう」

女「今日はなんの日かわかります?」

男「え?なに?」

金魚「女が恋をした日だ」

男「ほう」

女「違います!!金魚さんの誕生日ですよ」

男「そうか、なら妹も」

金魚「妹は違う」

男「なぜだ?」

金魚「めんどうだろう」

男「確かに・・・」

金魚妹「私ホント空気ー」


男「なぜいわなかった」

金魚「わざわざ言うこともないだろう?」

女「恥ずかしがっちゃって」

金魚「馬鹿なことをいうな、金魚の誕生日なんぞどうでもいいだろう」

男「確かに金魚の誕生日なんかしったこっちゃないな」

女「男さん?」

金魚「・・・・・・」

男「でも友達の誕生日は大事だ」

金魚「男・・・」

男「俺とおまえは友達じゃなかったか?」

金魚「そうだ・・・」

男「俺だけじゃなく、女さんも妹も来てくれてる。素直に喜んだらどうだ?」

金魚「・・・ありがとう、みんな」

女「どういたしまして、さあ、私の家でパーティですよ」

男「よかったな、金魚」

金魚「ああ」

金魚妹「あれ?今のはデレたの?私の存在みんな認識してる?」


34.
金魚「みんなありがとう」

男「気にするな」

女「そうですよ、友達ですから」

金魚「本当に感謝しているぞ」

男「しつこいな」

金魚「なんだと?感謝を表現しているだけだろうが」

男「なんども言うことじゃないだろ」

金魚「何度言ってもたりないんだよ、馬鹿野郎」

女「ホント仲良しですね」

金魚妹「妹とよりもね・・・」


女「寝ちゃいましたね」

金魚「調子に乗って飲むからだ」

女「金魚さんといるのが楽しいからですよ」

金魚「そうか?」

女「たぶんですけどね」

金魚「女も楽しそうじゃないか」

女「みんながいますからね」

金魚「男がいるからの間違いだろう?」

女「はいはい、そうですよ」

金魚「やっと認めたな」

金魚妹「最後まで空気乙」


男「うぅー、頭が」

金魚「調子に乗るからだろう」

女「お祝ですから」

男「女さんは優しいなあ」

女「やさしいなんて・・・」

金魚「お熱いな」

妹「あちち」

男「調子にのんな」

金魚「なぐるぞ」

女「正直引いた」

金魚妹「なに?いじめよくないよ?」


296:Eq4V9wiW0
そういうプレイなんだよ

305 :Gmiy5FYV0
妹なんでこんないじめられキャラにwww



35.
男「最近おかしいんだ」

金魚「いつものまちがいだな」

男「そうだな」

金魚「言い返さないとは本当におかしくなってしまったようだな」

男「そうだな」

金魚「本当にどうしたんだ?」

男「わかんね、胸が痛いんだ」

金魚「心臓病かなにかか?」

男「たぶんな」


女「ぼー」

金魚妹「どうしたの?」

女「ぼー」

金魚妹「シカト?やっぱりはやりかなんか?」

女「あっ妹、いたんだ」

金魚妹「最近ひどくない?」

女「そうかなー、もうなんかよくわかんないよ」

金魚妹「私の存在が?」

女「違うよ、違うけどなんかよくわかんないんだよ」

金魚妹「違うならいいけど・・・あんまり考えこんじゃダメだよ?」

女「ありがと、あんまり考えないようにする」

金魚妹「私のことは考えてね?」


36.
男「おい」

金魚「なんだ?」

男「お前俺のことどう思う?」

金魚「藪から棒にくだらんことを」

男「くだらんか、くだらんことか・・・」

金魚「わかってることをぐちぐち悩むことをくだらんと言ってるんだ」

男「わかってること?」

金魚「そうだ、自分の気持ちもわからんのか?」

男「わからん」

金魚「違うな、わかろうとしてないだけだ」

男「・・・・・・」

金魚「そんなヤツはしらん、頭冷やしてでなおしてこい」

男「・・・・・・」

金魚「いや、私が出ていく、じゃあな」

男「ちょ、金魚・・・」

男「その金魚鉢動くのかよ・・・」


306:Eq4V9wiW0
金魚鉢ごと動く金魚とはシュールだな



37.
女「いらっしゃい」

金魚「世話になる」

女「どうやってきたの?」

金魚「ちょっと頑張った」

女「そう、妹と同じとこに入る?」

金魚「いい、この金魚鉢で」

金魚妹「私と一緒そんなに嫌?」

金魚「そうじゃないが空気をよんでくれ」

女「妹はちゃんとここにいるから、だまってな」

金魚妹「うん・・・」


男「なんなんだよ、クソ金魚が・・・」

男「そんなくだらんことかよ、なんでもわかった風に言いやがって」

男「人間はそんな簡単じゃないんだよ!!」

男「はあ、寝よう・・・」


38.
金魚「1週間か・・・」

女「そうだねー」

金魚「あんなに男が物わかりの悪いヘタレとは思わなかったよ」

女「そんなことないよ、ちょっと考えるのに時間がかかるだけだよ」

金魚「うむ・・・女はどうなんだ?」

女「私?私は男君が好きだよ?もちろん金魚さんも」

金魚「そうか・・・」

金魚妹「ねえ、わたしは?」

女「でも女の子から告白するのはね」

金魚「そんなことはない、だが今回は男がちゃんと考えて自分からくるのを待つべきだな」

女「そんなもん?」

金魚「ヘタレだからな、童貞だし」

女「関係・・・あるかな」


金魚「まだこないのか・・・男」


男「ホントあいつはどこにいったんだ?人間ならまだしも金魚の行くとこなんてわかるかよ」

俺「なんか指動かねえwwww」

男「すいません、金魚鉢見ませんでした?」

俺「なにコイツwww変態?金魚オタク?www」

男「すいません、聞いた俺が馬鹿でした」

俺「初対面で馬鹿とかwwwwないわーwww」


男「川か?池か?どこにいんだよ!!!」

男「妹に聞けばいいのか・・・」

男「祭りをめぐる前に気づけばよかったな・・・」


女「男君!!」

金魚妹「遅くね?」

男「なにが?」

金魚「久し振り」

男「ここにいたのかよ」

金魚「考えたらわかるだろう」

男「お前の考えとは違うんでな、他県のお祭りまでいってしまったよ」

金魚「変な男だな」

男「お祭りで何回言われたか、金魚すくいみつける度に金魚に話しかけてるんだからな」

金魚「よく捕まらなかったな」

男「通報はされた」

金魚「同情しようか?」

男「いい・・・みじめだし・・・」


39.
金魚「探してくれたことには礼を言う」

男「なんか報われた気がする」

金魚「よかったよかった」

男「うん・・・てか、金魚怒ってないのか?」

金魚「随分待ったからな、怒りも冷めた」

男「良かったのか良くないのか」

金魚「お前がちゃんと考えたなら待つのも悪くはないさ」

男「大半が探してたんだけどね」

金魚妹「ダサくね?」

女「なんか妹くさいから黙って」


金魚「で、答えはでたのか?」

男「お前が出て行った次の日に」

金魚「そうか、では聞かせてもらおう」

男「おう、女さんもきてくれないか?」

女「はいな」

男「俺は今まで女の子と付き合ったことがないです」

金魚妹「童貞童貞」

男「こんな気持ちになったこともなくて、何が何だかよくわからなかった」

女「はい」

金魚「・・・・・・」

男「だから考えた、いままでで一番考えた」

男「俺は金魚が好きだ!」

金魚妹「ギョッ!」

男「女さんも好きなんだ!」

金魚「それで?」

男「せかすな、だからこれからも仲良くしてほしい」

女「はい?」

男「え?いや、仲良くしてほしいなって・・・」

金魚「それが答えか?」

男「そうだけど?俺変なこといった?」

女「いや・・・」


男「なに?この空気?」


40.
金魚「お前はホントにおかしいやつだな」

男「なんで?」

金魚「女のこと好きなんだろ?」

男「そうだけど?」

金魚「じゃあ今のはなんだ?」

男「告白」

金魚「それなのに仲良くするだけでいいのか?」

男「そんなあせってどうすんの?まずは友達から始めるべきじゃね?」

金魚「じゃあ今まではなんだったんだよ・・・」

男「友達だろ?」

女「そう・・・だね」

金魚「ホント馬鹿だな」

金魚妹「wwwwww」

男「なんで笑ってんの?おかしなこといった?」

金魚「いや、お前らしいよ」

女「私も大好きですからこれからも仲良くしてくださいね」

男「お、おう!」

金魚妹「いらない子かな?わたし」


41.
俺「あるところに不思議な生き物がいました。
  その生き物はある夏祭りに男に出会い、様々なことを学びました」


男「あれ?金魚は?」

女「あれ?そこにいたのになあ」

金魚妹「この家くさくね?」

男「黙れ、お前よりマシだ」

女「せっかく金魚用ケーキ買ってきたのに」

男「全く、金魚のくせに何年たっても勝手なヤツだな」

男「ちょっと外探してくるわ」


男「こんなとこにいたのかよ」

金魚「おお、男じゃないか」

男「なにしてんだよ、みんな待ってるぞ?」

金魚「すまんな、少し考えてたんだ」

男「ほう」

金魚「ここがどこかわかるか?」

男「ここ?神社じゃないのか?」

金魚「そうだ、でもただの神社じゃない」

男「なに?いわくつきとかか?」

金魚「君も人の親だろう?バカは直したほうがいいな」

男「家族に向ってひどいな」

金魚「いつものことだろう」

男「確かに、慣れたわ」


金魚「本題に戻すが、ここは男と会った場所だよ」

男「そういえば、祭りの雰囲気でわからんかったわ」

金魚「私の運命はこの日変わったと思う」

男「ほう」

金魚「おかしいかもしれんが私はお前に出会えて本当に良かった」

金魚「感謝の言葉だけじゃ伝えきれないくらいにな」

金魚「男はいろいろなことを教えてくれた。金魚の私に人間のことを」

男「まあな」

金魚「男はなにを思って私をすくってくれたんだ?」

男「おもしろいから」

金魚「そんなところを感じたのかな、私は本気を出してしまった。お前に気づいてほしかった」

男「・・・・・・」

金魚「それにお前は私を友達、家族とまで呼んでくれた」

男「それは・・・別に俺はなんもしてないよ」

金魚「いや、私はお前に最初なんと言ったか覚えてるか?」

男「すくえ?」

金魚「そうだ、お前はすくってくれた」

男「まあな、命令されたし」

金魚「違う、私はお前にすくわれたんだ。つまらない日常から、悩み続けていた心を。
   救ってくれたんだよ」

男「金魚・・・」

金魚「・・・・・・」

男「最後にギャグか?」

金魚「・・・寒いな、帰ろう」

男「そうだな、俺達には暖かい家庭があるんだ」

金魚「すまんな」

男「構わんよ」


42.
俺「人間と金魚はとても仲良しです。お互い恥ずかしがりやですが、
  いつの間にかいなくてはならない程に大切な存在になっていました」


金魚「・・・・・・」

男「こんなとこまで・・・」

金魚「おお、どうしたんだ?」

男「どうしたんだじゃねえよ、また金魚鉢改造したろ?」

金魚「改造?そんなことしなくたって、なんといっても私は」

男「金魚だもんな」

金魚「わかってるじゃないか」

男「家族だからな」

金魚「恥ずかしくないか?金魚が家族だなんて」

男「そんなことないさ、こんな変な金魚の家族なんてそうそうできるもんじゃないさ」

金魚「男・・・」

男「そんなこと気にしてるのか?」

金魚「お前たちの邪魔はしたくないからな」

男「はあ・・・お前は俺といて何を学んだんだ?
  俺とお前は家族、家族を邪魔だと思うやつなんていないぜ?」

金魚「そう・・・だったな、金魚としたことが・・・心配のしすぎだったか」

男「そうそう、お前はでかいつらして口でもパクパクしてろ」

金魚「言うようになったな、男」

男「俺も学んだってことだな」

金魚「ありがとう・・・」

男「ん?」

金魚「なんでもない、ケーキを食べに帰ろう。女が待ってる」

金魚「先に行くぞ」

男「は?」

ごーーーーーーーーーー男「フライトユニットだと・・・」

金魚「金魚だからな」

男「納得だわ・・・」

金魚「すくえよ」 Fin


377:Xzdwh3Vx0
なんか久しぶりだな、こーいう気持ち。
なんていうか、こう・・・分かんないや。


389:zBK472zQ0
ちょっと金魚すくってくる

471 :lXGOB1FMO
落ちる気配がないな
このスレも本気出したらしい
住人も本気か



43.おまけ
金魚「どうした?」

男「いや、ちょっとな…」

金魚「隠すのか?家族に…」

男「違うわ!」

金魚「ひどいやつだな…」

女「うん…離婚…かな」

男「どうやったらそうなるの?」


娘「おはよー」

金魚「おはよう」

娘「金魚さんはいつも元気だね」

金魚「伊達に長く生きてないさ」

娘「なっとくー」

金魚「いい子に育つんだぞ?男のようにはなるな」

男「なに娘に吹き込んでんだ」

金魚「真実を教えてやろうと思ってな」

金魚妹「娘ちゃんーおいでー」

娘「はーい」

男・金魚「「くさくなるから、やめなさい」」

金魚妹「最後までそんなポジション?」


金魚妹「結局なんの話だったの?」


44.
金魚妹「ちょっといい?」

金魚「どうした?」

金魚妹「私の扱い酷くない?」

金魚「なぜそう思うんだ?」

金魚妹「なぜって?普段を見てたらわかるでしょ」

金魚「自分が嫌われてるとでも思ってるのか?」

金魚妹「こんなにいじられたらね」

金魚「それでも妹か?私は嫌いなら口を聞かないぞ?」

金魚妹「え?」

金魚「なんでわざわざ嫌いなヤツと話さねばならんのだ?」

金魚妹「・・・・・・」

金魚「まあ、私に嫌いなヤツなんて存在しないがな」

金魚妹「金魚・・・・・・」

金魚「それぞれの個性を非難してどうする。
   私は回りに合わせて態度や個性を変えるようなヤツが嫌いなんだ」

金魚妹「わかった、私のこれも個性なんだね」

娘「あークサイ妹だー」

金魚「ホントだな」

金魚妹「個性個性、個性個性」


男「妹は臭くないよ」

女「そうそう、むしろいいにおい」

娘「りらっくすー」

金魚妹「みんな・・・わかってくれたんだね・・・」

金魚「良かったな」

金魚妹「うん、こんな日を待ってたよ」

金魚「ほう、おかしなことを」

金魚妹「へ?」

金魚「これからお前は空気だな」

金魚妹「なんで?」

金魚「お前は唯一の臭いという個性を失った。臭くないお前に誰が反応すると思う」

金魚妹「そんな、臭くなくてもみんなはちゃんと・・・」

金魚「お前がいいならいいんだ」

金魚妹「・・・・・・」


金魚「こわいな、個性を失うということは」


637:A0LFBVR2O
金魚の諭しかたが怖いw

638:cHfdHM640
妹オワタwwwwww



45.
金魚「今年はいかないのか?」

男「どこにだよ」

金魚「祭りだよ」

娘「まつりー」

金魚「娘も楽しみにしてるんだぞ?」

男「娘をだすとは卑怯な」

女「いいから、早くいこ?」

男「準備してくる」

金魚「尻に敷かれるとはこのことか」


わいわがやがや

男「ついたー」

娘「ついたー」

女「あんまりはしゃいで迷子にならないでね?」

男「そうだぞー、世の中危ないからな」

金魚「お前もだぞ」

男「俺もかよ」

金魚妹「わたしもいるからね?」

金魚「わかってるから」

金魚妹「安心したよ」

女「って、もう男と娘いないし」

金魚「早速だな、私が探してこよう」


男「娘、あんまりはしゃぐなよ?」

娘「お父さんにいわれたくない」

男「お前金魚に似たのか?」

娘「それはわかんない、あっ!金魚すくいがあるよ?」

男「ホントだ、行くか?」

娘「行くー」


46.
男「もう正直金魚はいいんだけどな」

金魚「私を前にしてヒドイことを」

男「いたのか」

金魚「いちゃわるいか」

男「そんな滅相もございません」

娘「とれないー」

男「まだまだだな、俺のプロテク見て勉強しなさいな」

娘「うー」

男「あれ?とれないだと?」

娘「お父さんも変わんないじゃん」

男「そんなはずは・・・おっちゃん、もう一回」

店「はいよ!もう6回目だぞ?」

男「わかってる、娘を前にひけるか」


男「くそー」

娘「結局何回したことか」

金魚「カッコつけるからだ」

男「だってさ、俺お前を一回ですくえたし」

娘「ホントだね、よくとれたね」

金魚「あれはとれてあたりまえだろう」

男「なんでだよ」

金魚「私がとれと言ったんだから、あれでとれなきゃセンスないな」

男「・・・・・・」

娘「かっこわるいー」


47.
女「久し振りね」

金魚妹「なにが?」

女「このお祭り」

金魚妹「そうだね、女は私とあった時から行ってないしね」

女「うん、あんたには感謝してるよ」

金魚妹「もっと褒めてもいいよ?」

女「調子に乗るな」

金魚妹「すいません、でも私がいなかったら男と会えてないよ?」

女「・・・そこは褒めてあげてもいいかな」

金魚妹「恋のキューピットだね、わたし」


金魚「さて、女が怒ってたぞ?」

男「なんで?俺なんかした?」

金魚「急にいなくなったからじゃないか?」

男「とりあえず急いで戻ろうか、もうたんこぶ作りたくないし」

金魚「懸命だな」

娘「お母さんに金魚すくいしたって教えてあげなきゃ」

男「俺が何回もしたのは黙っててな」

金魚「そうだぞ、それは私が伝えておく」

男「それも勘弁してほしいな」


48.
金魚「懐かしい」

男「この池がか?」

金魚「以前ここにいたことがあってな」

男「お前ホントいろんなとこにいるな」

金魚「金魚だからな、独り言なんだが、いいかな」

男「独り言なら確認とらなくてもいいだろ」

金魚「それもそうか」


金魚「私は自分の存在を疑問に思っていた」

なんで私は生まれたんだろう、なにかをするために生れてきたのか、
ただ生きるためにうまれてきたのか
いくら考えてもわからない、大抵の事なら調べればすぐにわかるだろ?
こればっかりは調べようがなかった
私はここにいていいのか?
目的があって生まれたならこんなところにいていいのだろうか
そう思った私は旅にでた。
生まれた理由を探しに、生きる理由を探しにな


男「見つかったか?」

金魚「今はな」

男「そうか」

金魚「その疑問を考え出したのがこの池なんだ。出発点だな」

男「それは昔の話だよな?」

金魚「そうだ、あの頃はまだ若かったしな」

男「年齢が気になるがやめておくよ」

金魚「いい判断だな」


49.
金魚「今日はカレーか?」

男「そうだぞ?」

金魚「お前料理だけは凄いな」

男「お褒めに与り光栄です」

金魚「お前は料理をなんのためにするんだ?」

男「腹が減ったから」

金魚「そうか」

男「なんなんだよ」

金魚「カレーはいいよな」

男「そうだな、正月もカレーだな」

金魚「カレーはたまに食べるからいいんだ」

男「話に脈絡がないよな」

金魚「お互い様だな」


金魚「今日はカレーを作ろうと思う」

娘「いえっさー」

金魚「シーフードかポークかチキンか」

娘「チキンで」

金魚「了解した」

娘「金魚さん料理もできるんだね」

金魚「まぁ、そこそこな。最近は全然だが、腕が鈍ってなければいいんだがな」

娘「うで?」

金魚「そこは注目せんでいい」

娘「いえっさー」

金魚「ここでポイントだ、ニンニクの芽を入れる」

娘「普通でしょ?」

金魚「それはどうかな、家庭によって姿を変えるのがカレーなんだよ」


50.
男「疲れた」

金魚「仕事か?」

男「まあな、金貰うんだから疲れて当然だわな」

金魚「楽をしたいと思うことはないか?」

男「当たり前だろう」

金魚「人間は楽をしたいと思う生物なんだな」

男「人間だけとは言い切れないだろう」

金魚「確かに、楽に物事が進むというのはいいことだよな」

男「まぁな、で、いきなりどうしたんだ?」

金魚「なんとなくさ、今思った」


金魚「私はなんだ」

男「金魚」

金魚「正解だ、お前はなんだ」

男「オレはオレだ」

金魚「正解だ」

男「なんでそんな事聞くんだ?」

金魚「自分は自分、それ以外の何者でもない」

男「答えになってなくないか?」

金魚「そうだな、ただ自分にそれを言い聞かせたかっただけだよ」


51.
金魚「ゲームか?」

男「そうだ。興味あるか?」

金魚「多少はな」

男「やるか?」

金魚「こっちは別にやるよ。そのケーブルを金魚鉢につないでくれ」

男「つなげって・・・これもお前がやったのか?」

金魚「まあな、これはおもしろいか?」

男「中古で450円とは思えない面白さだ」

金魚「アザーライフアザードリームス・・・」

男「色々凄いぞ。町作って魔物集めて女の子を口説くこともできる」

金魚「なんと!」

男「金魚はでないがな」

金魚「人間とはなんて素晴らしい生き物なんだ」

男「主人公がたらこ唇なところもいい」

金魚「同感だ」

本当に面白いよ
気になるかたはググってみてね


52.
金魚「おはよう」

娘「おはよー」

金魚「気分はどうだ?」

娘「いつもと変わんないよ?」

金魚「ふむ、調子が悪そうに見えたんだが」

娘「そうかな、最近寒いし風邪でもひいたのかな」

金魚「気をつけるに越したことはないさ」

娘「そうだね、ありがと」

金魚「構わんよ」


男「本を買ってきた」

金魚「ほう」

男「金魚の飼い方とかいうんだが」

金魚「今更だな」

男「ふと疑問に思ったんだが」

金魚「ん?」

男「お前は本当に金魚なんだろうか」

金魚「私が金魚じゃないならなんなんだ」

男「それはわかってるんだが、本の内容とあまりにも違うんでな」

金魚「百聞は一見になんとやらという言葉があるだろう」

男「見てもわからないから聞いたんだよ」


53.
男「女ー、娘は?」

女「金魚さんと散歩」

男「またか、俺娘に愛されてないのかな・・・」

女「金魚さんにベッタリたからねー、あっ、お皿並べて?」

男「そうか・・・やっぱり俺にはお前しかいないよ」

女「いいから!お皿!」

男「はい・・・」


娘「金魚さんはなんでお父さんとお母さんと仲がいいの?」

金魚「家族だからだよ」

娘「かぞく?」

金魚「そうだ、もちろん娘もだぞ」

娘「ほんと?やったあ」

金魚「これは男のおかげなんだよ」

娘「お父さんの?」

金魚「あいつがいたから私はここにいるんだ」

娘「お父さんすごい人なの?」

金魚「それは違うな、凄くはない」

娘「そかー、やっぱりいつもどおりのお父さんなのか」

金魚「感謝はしているよ」


金魚「男の話をしてやろうか?」

娘「お父さんの?」

金魚「お母さんのほうがいいか?」

娘「うん!」

金魚「それは残念だな、お母さんの話は妹にきくといい」

娘「やだ!妹クサイもん!」

金魚「確かに、じゃああきらめてお父さんの昔話を聞くんだな」

娘「しょうがないなー」

金魚「なにからはなそうか」

娘「金魚さん楽しそう」

金魚「そうか?そんなことはないさ、じゃあ出会いから話すとしようか・・・」


金魚「すくえよ」

本当におわり



270 :y68il3z10
本気出すという言葉がこれほど便利なものだとはw


478 :xMA0tCRm0
スレタイ見た瞬間金魚「救えよ」って感じの感動ものだと理解した今から読んでくる

482 :>>1◆t40EAJSI/s
>>478
そのつもりだったが
>>3で禁止されてわらったさwww

3 :2zQqmL3f0
以下救えない禁止


229 :KKWhSJ5IO
>>1
4コマ漫画家になれよ

231 :>>1◆t40EAJSI/s
>>229
ありがと
でも夢があるんだ

232 :tzJ6qM+jO
>>231
ならば本気を出してその夢を叶えるがいい

233 :>>1◆t40EAJSI/s
>>232
本気出して親に迷惑かけたくないからねー
難しいよ 人生

236 :cJW6s10i0
>>233
本気出したら、親も喜ぶはずだ。
親は子の為なら一緒に本気だすだろ。

240 :>>1◆t40EAJSI/s
>>236
今の道を親は本気で応援してくれてる
それなのに自分で選んだ道を俺は今違う道に変えたいと思ってる
本気出すと親が悲しむだろ?


367 :hN1istVn0
すげーよ
まとめたやつ本にしたいわw
俺のホムペに掲載したいぐらいさw

369 :>>1◆t40EAJSI/s
>>367
金魚「光栄だな」
男「忍びないな」


515 :RJ4iZbApO
漫画家になりたいの?
やりたいことやるのが一番だよ

517 :>>1◆t40EAJSI/s
>>515
小説書きたい。やりたいことして親に迷惑かけたくないんだ

518 :RJ4iZbApO
親孝行ものだな(ノ_<。)
本気だせば大丈夫だw


ФゝФ〕<本気でやれば働きながらでも小説は書けるし、
    社会経験も糧に出来てより文章も活きると思うのです。
    いつの日か夢も叶うのを願ってます。

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