FC2ブログ
--------

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2010-05-31

女勇者「大丈夫!君は僕が守るよっ!」魔王「……はあ」


1 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPPREがお送りします 投稿日:2008/12/02(火)
女勇者「前衛は僕に任せて!魔法使いの君は後衛を頼んだよ!」

魔王「……『メラ』」

*スライムに85のダメージ!スライムを倒した!

女勇者「わあ!すごいじゃないか!この調子で行けば魔王だって倒せるよ!
    仲間になってくれてありがとう!魔法使い!」

魔王「……なにやってんだろ、僕」
2.
魔王城

魔王「はぁ~…最近配下からのの被害届が多いなぁ」

使「…どうなさいました?」

魔王「昔はよかった…人間と魔物は住むべきテリトリーを分け、争いはたまにしか起こらなかったのに…」

使「…そうだったのですか?人間どもは敵では?」

魔王「信じられないか?昔は違ったんだ…一部では交易もしてたよ?…君はまだ若いのかい?」

使「はっ…およそ130歳です」

魔王「…そうか…最近は我々の中でも人間達との過去の関係を知らないものが増えてきたな…」

使「申し訳ありません…我々若輩の勉強不足で…」

魔王「そんなことはない。今の世界では当然のことだ…」

使「…はっ」

魔王「…しかし人間達は何を考えている?このままでは…」

使「おそれながら魔王様…もはや人間は我々と相いれぬ存在であると…」

魔王「…そんなはずはない!…ただ両者がお互いを知らないだけだ…お互い…そうか!」

使「……魔王様?」

魔王「僕は今から世界を見てこよう。人間が何を思い、何を考え、何をしようとしているのか…僕自身で…」


使「…それはなりません!魔王様自らなど…」

魔王「ここに座っているだけでは何もわからない…僕は行く」

使「しかし…」

魔王「僕なら大丈夫だ…伊達に魔王を名乗っていないよ?後は任せる…いいね?」

使「……はっ」

魔王「さて…まずは何処に行こうか…世界を廻るなんて久しぶりだな…」


3.
酒場
女勇者「マスター!仲間を探してるんだけど?」

マスター「あん?嬢ちゃんが?あいにくだが…」

女勇者「えー…」


魔王「はぁ、お仕事の後の一杯とはいいものですねぇ」

女勇者「やっぱり強そうな人がいいかな」

魔王「…ん?マスター、あの人は何をしてるんですか?」

マスター「ああ、魔王討伐のための仲間をさがしてるんだよ」

魔王「ええっ!?」

女勇者「あ!なんだか強そうな人発見」

魔王(…まずい、なんかこっち来てる)

女勇者「ねぇねぇ」

魔王「…なんですか?」

女勇者「仲間になってくないかな?」

魔王「…………え?」

・・・・・

スライム「………」

魔王「………」

スライムは逃げだした

女勇者「あ…あれ?ただのスライムなのに逃げちゃった」

魔王(戦いにくいんだろなぁ…)


まおうのつかいが現れた

女勇者「え?ええ!?どうして? こんな序盤でどうして!」

魔王(…迎えにきたんだろうなぁ)

女勇者「どうしよう!逃げ切れるかなぁ…」

魔王「…た…多分話し合いでなんとかなります」

女勇者「絶対無理だよ! うわーん、王様に情けないって言われちゃうよー!」

魔王(おい、お前ら、今は帰れ)シッシッ

まおうのつかいは逃げ出した


女勇者「…あれ?」

・・・・・

女勇者「なんだか、全然魔物にであわないね」

魔王(そりゃ、みんな避けてるから…)

女勇者「これなら魔王城までの旅も楽チンだね」

魔王「ははっ…そうですね…」

魔王(旅っていうか、ただ家に帰るだけなんだけどな…)


魔王「だいたい、こういうのは城の兵のやることなんじゃないですか? 女の子一人で旅に出すなんて…」

女勇者「大丈夫大丈夫」

魔王「でも…」

女勇者「魔法使いさんがいるもん。だから一人じゃないでしょ?」

魔王「は…はぁ…」

魔王(その倒す敵と旅してるのになぁ…本当に大丈夫かな、この子)


4.
女勇者「よーし!レベルも3になったから、今日は宿に戻ろう!
    ……あ。そういえば、魔法使いは体力少ないって聞いたけど、大丈夫だった?」

魔王「……え?いや。別に」

女勇者「そうなんだ、よかった! でも、もし無理な時は無理って言ってね。
    これから一緒に旅する仲間なんだから、無茶は絶対だめだよ?」

魔王「……はあ」


魔王「あの…」

女勇者「なにかな?」

魔王「なんで魔王を倒しに行くんですか?」

女勇者「そりゃあ…、あ、あれだよ勇者が魔王を倒しにいくのは決まりごとみたいなものだからだよ」

魔王「はぁ…ところで、魔王の容姿とかは知ってるんですか?」

女勇者「知らないけど、まぁ、魔王城にいけばいるはずだから大丈夫だよ」

魔王(…城にはいないんだけどなぁ)


魔王「あの…女の子なんですから魔王退治とか危険なことはやめたほうがいいですよ」

女勇者「でも勇者だし…」

魔王「魔王だって別に放っておいても害はないと思いますよ」

女勇者「でも魔王だよ。今は大人しいかもしれないけど、いつ侵略してくるかわからないよね?」

魔王(侵略する気なら、酒場でお酒なんて飲んでませんよ普通)

女勇者「そういえば魔法使いさんって強いのに、なんで僕たちの村にいたの?」

魔王「たまたまですよ。」

女勇者「ふ~ん。でもそのおかげで僕は魔法使いさんに出会えて、こうして冒険できるから嬉しいなっ」

魔王「(冒険って、僕を倒すのが目的なんだよなぁ)」


5.
魔王「(守るって言われても…パラメータ的にどう考えても逆なのになんで気付かないんだろう…)」

女勇者「ん、どうかした?」

魔王「いえ、なんでもありませんよ。それより、これからどこに行くんですか?」

女勇者「まずはね、王さまのとこに行こうと思うの。魔法使いさんのこと紹介したいし」

魔王「なん……だと?」

・・・・・

女勇者「ところで、歳聞いてなかったけど何歳なの?」

魔王「えっと…」

女勇者「見た目僕とそんなに変わらない感じだけど」

魔王(あなたの何世代も前から生きてます…)

・・・・・

女勇者「今日はこのへんで野宿だね」

魔王「…野宿ですか」

魔王(女の子が野宿…この辺りは狂暴な奴らも多いのに)

女勇者「よいしょっと」ゴロンッ

魔王「…そのまま寝る気なんですか?」

女勇者「そうだけど」

魔王(…危ない…この子放っておいたら危ない)


女勇者「美味しい…! 魔法使いさん、料理上手だね」

魔王「お口に合うようで嬉しいです。(なんか複雑…)」

女勇者「うん、やっぱり僕の目に狂いは無かったよ」

魔王「何がですか?」

女勇者「良い仲間を見分ける眼力!」

魔王「(いやいやいや、僕魔王ですってば)」


女勇者「魔法使いさん」

魔王「どうしました?」

女勇者「寒いから、くっついて寝よ」

魔王「あのですね……」

女勇者「だって寒いんだもん。凍えちゃうよ」

魔王「…はぁ」


女勇者「はぁ、温い温い」

魔王「………」

女勇者「ふぁぁ…眠い…お休み…」

スー…スー…

魔王「…どうしたものか」

女勇者「むにゃ……ママ…パパ…」

魔王「…よくよく考えてみれば普通、普通の女の子なんですよね」


6.
女勇者「それじゃ王さまにも会ったことだし、しゅっぱ~つ!」

魔王「(まさか王も僕の正体知らないなんて……。なんかショック)」

女勇者「旅って言えば、まずは待ち人から情報を得ないとね」


女勇者「ふわ~、魔王ってすごいね。首が幾つにも分かれたり、目が飛び出てたりするなんて」

魔王「僕……そんなふうに思われてたんだ」

・・・・・

魔王「(まさか、魔物にすら顔を分かられていないなんて……)」

女勇者「ふ~、けっこうレベル上がったね。魔法使いさんはどう?」

魔王「あ、おかげさまで。女勇者さんの戦い方、見事でしたよ」

女勇者「えへへ、ありがとっ。魔法使いさんの魔法も凄かったよ! こう、ドッカーン!って」

魔王「(まぁ、イオナズンだったもんなぁ。イオって言ったけど)」

・・・・・

大司教「よくぞ参った勇者たちよ。この大聖堂で体を休めてゆくがよい」

女勇者「さっそく風呂、風呂!あれ?魔王早く来いよ」

魔王「か…体がしびれ…」


魔王「フンッ!…ようやく通れた(汗)」

司祭「…大司教さま!あの結界はキングベヒーモスでも破れぬはず!あの者、只者では」

大司教「まさかぁ。ただの経年劣化じゃろ?あとで直しておくんじゃぞ」

司祭「おかしいなぁ…」

女勇者「お風呂っお風呂♪」

魔王「わ、わ、わ、ここで脱ぐなここで脱がないで(汗」


7.
女勇者「じゃあ今日の宿屋はここにしよっか」

~部屋~

女勇者「たぁっ!」

魔王「あぁ、ベッドにダイブすると埃が……」

女勇者「だって、ベッドがあったら飛び込みたくなるんだもん」

魔王「もう子供じゃないんですから…」

女勇者「ふ~んだ、どうせ僕は魔法使いさんみたいに大人びてませんよーだ」

魔王「(大人びてるというか、もう何世紀ここにいることか…)」


魔王部下A「全く、魔王様は一体何処へ行ってしまわれたのか……ん?」


スライム「ぷるぷる」


部下A「……」

スライム「ぷるぷる」

部下A「おい、おま」

スライム「ぷるぷる ぼく わるいスライム じゃないよ!」

部下A「末端とは言え魔王様の配下が何をほざくか!……まあいい。お前、魔王様を見掛けなかったか」

スライム「ぷるぷる ぼく まおうさまにあったことないけど わるいスライム じゃないよ!」

部下A「だから、……ったく、つまりは見ていないんだな?」

スライム「ぷるぷる」

部下A「まあ、魔王様がまさかこんな場所に居る筈も無いからな…。……人間共の町の方へ行ってみるか」


魔王・女勇者「……すやすや」


8.
女勇者「ん~、良い天気! 今日も頑張ろうね、魔法使いさん」

魔王「はい。あ、朝ご飯机の上に置いてますので」

女勇者「え!? ホントだ! 魔法使いさんって気が利くね。お母さんみたい」

魔王「お、お母さん、ですか……」


すらいむ「ぷるぷる」

女勇者「ぷるぷるぷる」

魔王「……先ほどから何をしているんですか?」

女勇者「スライムさわってるの」

魔王「……楽しいですか?」

すらいむ「ぷるぷる」

女勇者「ぷるぷるぷる」

魔王「(……なにこのゆるい空気)」

・・・・・

女勇者「なんとか隣街までこれたね、お疲れさま~」

魔王「お疲れさまです。で、この後は?」

女勇者「新しい街ときたら行くべき場所は武器屋でしょ!」

武器屋「へいラッシャイ!」

女勇者「わあぁ、はがねのつるぎだ!」

魔王「あ、ひのきのぼう懐かしい…」

女勇者「これ下さい」

武器屋「あいよっ!さっそく(ry」

女勇者「おニュ~うぇぽーん!」

魔王「わ、分かりましたから変なポーズ取らないで下さい」

・・・・・

魔王「ひ、人の家に勝手に入っていいんですか?」

女勇者「だって、体が勝手に……」

魔王「(僕より悪者のような気がする…)」

女勇者「あ、けがわのフード発見。はい魔法使いさん、装備してみて」

魔王「え、いや僕は別に」

女勇者「だって魔法使いさん一回も装備変えてないし」

~装備中~

女勇者「うん、似合ってるよ!」

魔王「………暑い」


魔王「あの……」

女勇者「なに?」

魔王「このフード、脱いでもいいですか?」

女勇者「えぇー! なんで!?」

魔王「さすがに真夏にフードは……。
  (というかけがわのフードって魔王も装備可なんだ…。それに盗んだものだから着心地が)」

女勇者「うーん、仕方ないかぁ。じゃ元の場所に戻そっか」

魔王「はい」


9.
女勇者「そろそろ旅の記録したほうがいいのかなぁ」

魔王「あ、じゃあ僕はここで待ってますので」

女勇者「一緒に行こうよ。ついでに神のおつげを聞かないといけないし」

魔王「(だから行きたくないのに…)」

~教会~

女勇者「む~…、魔法使いさんは頑張らないとレベル上がらないね」

魔王「まさかおつげを聞けるなんて……!」

・・・・・

女勇者「じゃあ盗まれた鍵を探しにしゅっぱつー!」

魔王「高い塔ですねぇ」

女勇者「うぅ、ずっと見てると首が痛くなっちゃう……」

魔王「じゃあ行きましょうか」

女勇者「あれ、扉のカギが閉まってる…」

魔王「………」

女勇者「………」


魔王「あー喉渇いた」

魔王「お、袋の中に瓶詰めの水」

魔王「(飲む)・・・!!」バタッ

女勇者「ちょっ!?魔法使いさん!?」

魔王「聖・・・水・・・」ガクッ

女勇者「魔法使いさんッ!?」


女勇者「ふぅ、なんとかカギ取り戻せたね」

魔王「塔が閉まってたときはどうなるかと思いましたよ」

女勇者「ね~。でもなんで急に扉が開いたんだろう?」

魔王「なんででしょう。(インパス唱えたら開くとは……。ダメもとでやってみるもんだ)」


131 :ozDZCIaX0
魔王「いまのはインパスではない、アバカムだ」



10.
女勇者「わ~い、カギを返したらお礼に1000Gも貰っちゃった!」

魔王「頑張った甲斐がありましたね」

女勇者「じゃあ今日は豪華にご飯を食べに行こ~!」

~レストラン~

女勇者「お腹すいた~!」

魔王「ハシでテーブルを叩かないで下さいよ」

女勇者「だって~」

魔王「マナーは大切ですよ」

女勇者「は~い…、お母さん」

魔王「誰がお母さんですか」

・・・・・

女勇者「あ~、今日も疲れたよー」

魔王「またダイブして…。まぁ、塔は高かったですからね。疲れるのはしょうがないですよ」

女勇者「すー…、すー…」

魔王「ってもう寝てる…。こんなに無防備に寝られると、魔王としての自信がなくなるなぁ」

魔王「ほら、寝るならキチンと毛布かけて下さい」

女勇者「むぅ~、むにゃむにゃ…」

魔王「はぁ……。かけてあげますか」


11.
女勇者「ふぅ、敵も強くなってきたね」

魔王「はい。動きが今までとは違いますね。(ここまで僕に気づく魔物は無し…と)」

女勇者「回復しよっと」

魔王「あの…、何してるんですか?」

女勇者「なにって、やくそう塗ってるんだけど。あれ~、効かない?」

魔王「いや、あの」

女勇者「もう、これ役にたたないなぁ」

魔王「それ毒消し草です」

女勇者「……はやく言ってよぉ」

魔王「すいません…」

・・・・・

女勇者「やった~、新大陸だー!」

魔王「別に新では…」

女勇者「分かってるよぅ。気分だよ気分」

魔王「はぁ」

女勇者「あ、そういえばMPが足りなくなってきたんだ」

魔王「次の目的地までまだ距離ありますけど、どうします?」

女勇者「じゃあ仕方ないし、キャンp…野宿しよっか」

魔王「野宿ですか…。(今絶対キャンプって言った)」


12.
部下A「収穫は無し、か…」

部下A「…魔王様はこの町には来ていないのだろうか…?」

部下A「まあ、魔王様がこの様な小さな港町なんぞに興味を示す筈も無い、か…」

部下A「……む?」


男1「なあなあ、聞いたか?この町に勇者が来てたらしいぜー?」

男2「ふーん、…まあ、珍しくも無いだろ」

男「でもさー、噂によると女勇者らしいぜ?ちょっと珍しくね?」

男2「へー、女なのか」


部下A「………」

部下A「…………勇者、か…」

部下A「まあ今はそんな事より魔王様だな、魔王様」


部下A「本当に、あの方はどこに行かれたのか…」

キングスライム「ぷるんぷるん」

部下A「ああ、偵察ご苦労だったな。…で、魔王様、あるいは魔王様を見掛けた奴は居たか?」

キングスライム「ぷるんぷるん…」

部下A「……そうか、いなかったか…」

キングスライム「ぷるるんるん…」

部下A「仕方ない、次の場所へ行ってみるか…。
    …ああ、もしも魔王様を見掛けたら、飛行系のモンスターにでも頼んで俺に連絡しろ」

キングスライム「ぷるんぷるん!」

部下A「他の奴らにも伝えておけよ」


部下A「ふぅ、……我々魔物に全く気付かれずに姿を消すとは、流石は魔王様だな…」

部下A「次は西の方へ行ってみるか……ルーラ」


13.
女勇者「やったー!またレベルアップだー!」

魔王「おめでとうございます」

女勇者「それにしても、僕もキングスライムを倒せるくらい強くなるだなんてー…
    最初の頃と比べると、ずいぶん強くなったなー」

魔王「そうですねー(……なんで、僕が魔法使った事に気付かないのかな、この子)」

魔王「(…そしてなんで僕が魔王って気付かないのかなー、みんな…)」

部下A「はぁ…、……魔王様、本当にどこにいらっしゃるんだ…」

部下A「どこぞの村が滅びたと聞いて行ってみれば配下の魔物の仕業だし、
    他の町が呪われたと聞いて行ってみればやはり他の魔物の仕業…」

部下A「…魔王様、今頃何処で何をしていらっしゃるのか……ハッ!
    もしかしたら噂の勇者とやらをさっさと処分すべく動いておられるとかか!」

部下A「………」

部下A「…無いな。もしもそうだとしたら、勇者は既に魔王様によって葬り去られている筈だ」

部下A「……はぁぁぁー、……本当にどこに行ったんだ…」


魔王「え、また野宿ですか…?」

女勇者「お金は大事だからね、ちゃんと節約しなくちゃ!」

魔王「(武器や道具で浪費しまくってる人が何を…)」

女勇者「そういう訳だから、ご飯よろしくね、魔法使いさん!」

魔王「はいはい…」

女勇者「えへへー、…魔法使いさんのご飯楽しみー」


14.
魔王「寝てしまいましたか…。相変わらず、無防備な寝顔ですねえ」

女勇者「うーん…」ゴロン

魔王「ラリホーが弱点な気がしなくもないです。おっと、火が」

魔王「再点火っと……。にしても、メラゾーマしか覚えてないから加減が難しい……」

女勇者「すぴー」ゴロゴロゴロ、ゲシッ!

魔王「薪が……。それより火を蹴ったのに起きないよこの人」

・・・・・

女勇者「おはよー…」

魔王「おはようございます。良く眠れました?」

女勇者「背中が痛い……」

魔王「まぁ地べたに寝てましたからね。それより、寝癖が凄いですよ」

女勇者「へ!? どのくらい!?」

魔王「スライムファングくらいですかね」

女勇者「やぁぁぁあああ! 見ないで見ないで、河原行ってくる!」

魔王「あ、でしたら水を…、速っ! 戦闘中より圧倒的に速い…」
スライムファング
・・・・・

女勇者「うー…、変じゃない?」

魔王「大丈夫、いつもの女勇者さんですよ」

女勇者「まさか寝癖があんなになってるなんて…」

魔王「良くあることです。はい、スープ出来ましたよ」

女勇者「ありがとー。でも魔法使いさんって寝てるの? 寝癖もないし、眠ってるところ見たことないけど」

魔王「キチンと寝てますよ。ただ横にはならないで、座って寝てますけど」

女勇者「ズルい!」

魔王「へ?」

女勇者「僕だけ寝癖見られて、魔法使いさんだけ寝癖つかないようにしてるなんてズルい!」

魔王「そんなこと言われましても…って、わ、髪の毛ぐしゃぐしゃにしないで下さい!」


魔王「……何か言うことは?」

女勇者「ごめんなさい…」

魔王「誠意が足りませんよ」

女勇者「ごめんなさい!」

魔王「まったく…。せっかく作ったスープをひっくり返すなんて、食べ物を軽く見すぎですよ」

女勇者「でも魔法使いさんの髪の毛サラサラだね」

魔王「はぁ…。どこからつっこんでいいのやら」
女勇者「お~、ここが迷いのダンジョンかぁ…。」

魔王「地図とか薬草とか持ってるんですか?」

女勇者「ないよ♪でも二人いればなんとかなるよ~」

魔王「(ダメだこの人…)」

女勇者「行け行けゴーゴーだよ。」

・・・・・

女勇者「ふぁいや~!」

魔王「元気ですねぇ」

女勇者「でもまさかあの洞窟をやくそうを5つで済ませられるとは思わなかったよ」

魔王「それだけ女勇者さんの力が上がったってことですよ」

女勇者「えへ、ありがとっ。あ、火が弱くなってるから薪とってー」

魔王「はい、どうぞ。(後ろから魔法かけてた、なんて言えない)」


15.
女勇者「今日の夕食ってなに作るの?」ヒラリッ

魔王「適当にあるものを調理しますけど……、たまには女勇者さんも料理して下さいよ」ヒョイッ

女勇者「え~、だって面倒なんだもん」バシッ!

魔王「後々役に立つんですから、損はないですよ」スッ

モンスター「(戦いながら晩飯のことなんか話すなよ! てか攻撃当たらねー!)」


女勇者「えっへっへ~」

魔王「どうしたんですか?」

女勇者「じゃーん! 宝石とかが入ってる袋拾いました~!」

魔王「笑ってますよ」

女勇者「当たり前じゃない! これだけあったらお金稼ぎしなくてすむんだから」

魔王「あ、女勇者さんのほうじゃないです」

女勇者「え?」

魔王「それはおどるほうせきです」

女勇者「……中身を」

魔王「ダメです」

・・・・・

女勇者「なんかここの王さまって、真面目な人だったね」

魔王「(なのに僕には気付かない。……いいかげん慣れてきたなぁこの待遇)」

女勇者「じゃあ行こっか」

爺さん「ああ……そこのお嬢さんがた」

魔王「お嬢さん……」

女勇者「はい、どうかしました?」

爺さん「いやな、大したことじゃないんじゃが、ワシの夢を叶えてくれんかね」

女勇者「夢…?」

爺さん「そうじゃ。草原を疾走し魔王にすら怖じ気づかぬ馬車をみたいのじゃ」

女勇者「つまり、馬と車が欲しいの?」

爺さん「車は既にある。しかし図体が図体じゃから、これを楽々と引ける馬を探してほしいのじゃ」

女勇者「うーん、どうしよっか魔法使いさん」

魔王「お嬢さん…。僕は…男なのに…」

女勇者「……いつになるか分かりませんが、きっと叶えてあげますよお爺さん」


16.
魔王「あのー、女勇者さん。」

女勇者「なあに?」

魔王「僕がいなくなったらどうします?」

女勇者「ええ~~!!??いなくなっちゃうの~!!!!???」

魔王「いや、ですからもし・・・」

女勇者「やだやだー!!!いなくなっちゃったらやだー!!!!」

魔王「あの、ですから・・・」

女勇者「やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだー!!!!!」

魔王「だ、大丈夫ですって!いなくなりませんから!!!」

女勇者「ほんと?」

魔王「ええ、ほんとです。」

女勇者「えへへ。約束だよっ。」

魔王「はい。」

女勇者「で、次の目的地はどこなの?」

魔王「地球のへそと呼ばれるところで・・・。」


女勇者「じゃあ馬探しもかねて、レベル上げしよう!」

魔王「はい」

女勇者「というかさ、僕思うんだけど」

魔王「なにをですか?」

女勇者「たま~にだけど、空から黒い稲妻が落ちてきたりしてるじゃない? あれなんなんだろ」

魔王「雷雲が近くにあるんでしょうか。(バズウ召還で手抜きは止めたほうがいいかな…)」


17.
女勇者「もうすぐダーマ神殿だねっ!」

魔王「勇者って転職しなくてもいいじゃないですか・・・。」

女勇者「なにいってんの!?僕じゃなくて君がするんだよ?」

魔王「へ?」

女勇者「だって賢者になったら回復呪文とか使えるじゃん!」

魔王「もう使えるんですけど・・・。」

女勇者「あ・・・。」

魔王「・・・。」

女勇者「せっかく悟りの書とったのに・・・。グスン」

魔王「今度寝る前に読んであげますよ。」

女勇者「わーい♪」


魔王「ダーマ神殿ってさ、職業変えられるじゃないですか」

女勇者「商人とか、僧侶とかだね」

魔王「けど、バトルマスターとかパラディンって職業じゃないですよね」

女勇者「そう言われれば…」

魔王「まぁそれでもいいんです、人の役には立ってますから。
   ……でも、遊び人はどう考えても職業じゃない気がしてならないです」

女勇者「えー…、遊び人楽しいよ?」

魔王「(経験者!?)」


女勇者「キャ~~~~!助けてぇ~~~!」

魔王「どうしました!?」

女勇者「へ、へビが……そこに…シャシャって…」

魔王「ただの小さいヘビですよ。」

女勇者「あぁ~ん、ちょっとだけ、ちびっちゃった…(泣)」

魔王「(ヤマタノオロチ見たらどうなるんだろうか…)」


女勇者「あ、犬だ~。こっちおいでー」

魔王「あれ、このパターンは…」

女勇者「魔法使いさん、あの犬こんな場所で親とはぐれちゃったのかな」

魔王「いえ、親とはぐれたというかその犬は」

女勇者「ゲットぉぉおお! さ、顔見せて~」

魔王「……固まりましたね。顔を舐められて…倒れた!?」

女勇者「きゅう……」

魔王「墓地にいるんですから、予想はついたはずなんですが。完璧にのびてますね」

アニマルゾンビ「ク~ン…」


18.
女勇者「やっぱり魔法使いさんは料理が上手だなあ~。」

魔王「食後のハーブティーでもどうぞ。」

女勇者「ありがと~。あー、なんだか生き返るね。」

魔王「そりゃそうでしょう。なんたって世界樹の葉を使用してますから。」

女勇者「え!?」

魔王「なにか?」

女勇者「世界樹の葉って一枚しかないじゃん!死んじゃったらどうするの???」

魔王「あれ?僕のこと守ってくれるんじゃないんですか?」

女勇者「も、も、もちろんだよ!魔法使いさんは僕が絶対守るんだから!」

魔王「今ちょっと躊躇しました?」

女勇者「してないもん!」


女勇者「ついたー! よし、例によって例のごとく町長さんに挨拶にいこう!」


町長邸
魔王「で、毎度同じみ物色ですか。これだけは何度やっても罪悪感が」

女勇者「ん~、この部屋には何かありそうなのになぁ」

魔王「あなたは我が物顔で探しすぎですよ」

女勇者「まぁまぁ。…ん、なにかタンスの奥にある。なんだろ」デロン

魔王「これは…」

女勇者「バニースーツ…だね」

魔王「……」

女勇者「………着」

魔王「いやです」


女勇者「……でもなんでバニースーツなんて町長さんのタンスにあったんだろ」

魔王「きっと娘さんのですよ」

女勇者「あの町長さん独身らしいよ」

魔王「……」

女勇者「……」

魔王「……いろいろあるんですよ。あ、武器屋ありましたから、行ってみましょう」

女勇者「うん! そろそろ武器を買い換えたいと思ってたんだ!」


占い師「占いの館へようこそ。あなたのゆくべき道をこの水晶玉を使って占って差し上げましょう」

女勇者「御願いします!」

占い師「オンキリキリバサラウンハッタ~!水晶玉の光は南を照らしておる!南へ行くがよい」

女勇者「南ね!…痛っ!何で魔法使いさん後ろにいるの?」

魔王「ああ、水晶玉の光がまぶしくって」

占い師「…?待て!光の向きが変わった」

女勇者「どっちに行けば良いのー?」

占い師「…動いておる。水晶玉の光がこんなにも揺れ動くとは…?」

女勇者「むぅ、アテにならないなぁ。出よっか魔法使いさん。あれ?何じたばたしてんの」

魔王「まぶしっ!やめっ!まぶしいってっ!もー!」

・・・・・

女勇者「馬いないね~」

魔王「さすがにそこら辺にはいませんね」

女勇者「あ~ぁ、疲れちゃった。一休み一休みーっと」

魔王「あ、女勇者さん」

女勇者「ん、なに? あれあれ、なんで魔法使いさん離れてくの?」

魔王「いや、動いてるのは女勇者さんですよ」

女勇者「え、なんで?」

魔王「だって……、座ってるのはきりかぶおばけですから」

女勇者「え!? ご、ごごごごめんなさい!」

魔王「良く間違えられたね…」


19.
女勇者「とうとうダーマ神殿まで来たね…!」

魔王「(神殿…。まぁ、すんなり入れるんだろうな)」

~神殿内~

おっさん「職を変えたいと申されるか?」

女勇者「んと…、どうする?」

魔王「いや、変える必要性はないと思うよ」

女勇者「あ、職は変える気ないそうなので失礼します」

おっさん「……遊び人にもなれますよ。三食昼寝つき、おやつもタダです」

魔王「誘惑しないで下さい。それと、女勇者さんも迷わない!」


女勇者「いたた…」

魔王「誘惑にのった罰です」

女勇者「なにもチョップしなくても…。あれ、これは」

魔王「ああ、小さなメダルですか。懐かしいですね、昔は集めてましたよ」

女勇者「へ~、綺麗だね」

魔王「これを集めてある場所にいくと、交換してくれる優しい老人がいますよ。
   無くさないようにして下さいね」

女勇者「魔法使いさんっ!これあげる」

魔王「えぇそうですね…でもどうして僕に?」

女勇者「じゃじゃ~ん。実はもう1枚あったのでした~。だからこれで仲間の証♪」

魔王「……ありがとうございます」

女勇者「お揃いだね~」


女勇者「は~い。じゃメダルを探しがてら次の街に行こっか」

魔王「まだ探すのはありますけどね」

女勇者「?」

魔王「(この人ぜったい馬探し忘れてる)」


魔王(ゴソゴソ、ポイッ)

女勇者「あ、メタルスライムだ!!待て~」

ガンガン ザンッ キンッ

魔王「楽だ、たまには勝手に遊んでもらおう……」

バキッ メリメリ ザシュッ ちゅどーん 

<キャー


魔王「ちょっ!!勇者さん!?」


20.
女勇者睡眠中の出来事…
魔王(しかし…いずれこの娘が魔王を倒せるぐらいになったら、
   やはり僕は戦わなくてはならないのでしょうか…)

サタンパピー「キーキーキー!
      (おっ、美味そうなニンゲンじゃねぇか、シャバい偵察任務だったが、ついてるぜ!)」

魔王「おや、ご苦労様、パトロール中ですか?」

サタンパピー「ウギッ! ギーギーギー!?
      (ゲゲッ! これは魔王様! なぜこのような所に!?)」

魔王「いやまぁ、色々ありまして…」

サタンパピー「ゲヒッ!ギヒーギーギー
      (それより美味そうなニンゲンじゃねーですか、一口齧らせてくだせい)」

魔王「ああ、このニンゲンに手出しは無用ですよ?」

サタンパピー「ギーギー! ギギー!!!(魔王様ずるい! 独り占めするつもりだ!)」

女勇者「うう~ん…、もぅ魔法使いさん、うーるーさーい~~ムニャムニャ zzz...」

魔王「(ああほら、起きちゃうじゃないですか、パピー、アナタはもう根城に帰ってくださいッ)」

サタンパピー「ギーギー!! ギーギー!!ギーギーギー!!!
      (ずるい! ずるい! 魔王様ずるい!)」

魔王「ああもうッ、…グオアァァァァァァッッッッッ!!!(帰らんかッ!!!)」

サタンパピー「ピギッ! キッキーキーキー………
      (ヒィィッ! す、 すいません帰ります帰ります……)」

魔王「やれやれ、やっと帰ってくれましたか…でもチョット悪い事をしましたかね」
   「しかしこの娘、僕の『雄叫び』で起きないとは…、大物なのか、いやはや…」


21.
女勇者「ねえってば!」

魔王「それだけは勘弁してください。」

女勇者「なんでー?今までずっと二人で冒険してきたのに・・・。」

魔王「すいません・・・。」

女勇者「どうして竜の女王様のトコに行きたがらないのかな~・・・?」

魔王「・・・。」

女勇者「モンスターもいないし怖くないんだよ・・・?」

魔王「いや、あの怖いってわけじゃ・・・。」

女勇者「もしかして・・・!」

魔王「・・・!!!」


女勇者「元カノ?」

魔王「違います!!!!!」


22.
女勇者「ほのおのツメはっけーん」

魔王「あ、それは道具として使っても効果ありますよ。たしかメラミが出たような気がします」

女勇者「へぇ~、便利なんだね。さっそく装備っと」

魔王「(なんでも装備できるなぁこの人)」

女勇者「ところでさ」

魔王「はい?」

女勇者「道具として使うって、具体的にどうするの?」

魔王「さあ……」

女勇者「振ってみても何も起きない…」


女勇者「えいっ!スライム~!!!とおっ!ドワーフ~!!!」

魔王「おぉ~。パチパチパチ」

女勇者「うーむ。次は何に変化しようかな・・・?」

魔王「ほらほら、そろそろ遊んでないで先に進みますよ。」

女勇者「そりゃ!ブン」

魔王「?」

女勇者「やっぱりダメかぁ。」

魔王「なにがです?」

女勇者「魔法使いさんを魔王に変身させてどんな姿なのか見たかったの。」

魔王「!!!」

女勇者「けどダメみたい。魔法使いさん何の変化もなかったもん。」

魔王「そそそそそうですか・・・。」

女勇者「やっぱり一度会ったことがないと無理なのね、きっと。」

魔王「は、はは・・・。」


23.
メダル王「よくぞここまでメダルを集めたな。」

女勇者「はいっ!」

メダル王「ふむ・・・そなたたちの集めたメダルは98枚じゃな。」

女勇者「はいっ!」

メダル王「メダル100枚で景品と交換できるんじゃが・・・。」

女勇者「えーと、あと2枚・・・?」

魔王「ちょうど僕と女勇者さんがペアで持ってるのを合わせたら100枚ですね・・・。」

女勇者「・・・。」

魔王「・・・。」

女勇者「・・・。」

魔王「じゃ、あと2枚集めに行きますか。」

女勇者「うんっ!」


魔物「あれ? 魔王サマじゃないっすかw何してんすかこんなトコでマジ」

魔王「うわっ! ちょっ! 静かにっ!」

女勇者「ん~? 何々? 知り合い?」

魔王「え!? え、ええそうです友人で。はははは……」

魔物「ちょw魔王サマそいつ勇者じゃないっすかw何で一緒にいるんすかw」

魔王「お願いだから静かにして!」

魔物「……はは~ん。流石魔王サマっすね! 仲間のフリをしつつ信頼関係を結んでおいてから裏切る! ……っかぁ~噂に違わぬ外道っぷりっすね! パネエw」

魔王「僕部下にどう思われてるの……」


24.
女勇者「へぇ~、おじいさん街づくりを・・・。」

老人「そうなんじゃ。だが商人がいないとなかなかうまくいかなくてのぉ・・・。」

女勇者「商人かー。僕たち2人しかいないもんね・・・。」

魔王「そうですね。かわいそうですがここは放っておくしか・・・。」

女勇者「そうだ!2人でここの街づくりを手伝っちゃおうっ!!!」

魔王「へ?」

―― 後日 ――

魔王「えーと、そろそろ薬草の栽培に税金をかけて・・・と。」

女勇者「魔法使いさーん!ここ公園にしたーい!!!」

魔王「将来的には大型の武具の販売も展開しないと街の発展には・・・。」

女勇者「魔法使いさーん!遊園地つくろー!!!」

魔王「はぁ・・・。なんで僕がこんなこと・・・。」

女勇者「あとケーキ屋さんがほしいー!アイス屋さんもー!」


女勇者「パフェもー!」


25.
ヒミコ「異国の者と話すことなどない。帰るがよい。」

女勇者「そんなー・・・。」

魔王「・・・。」

女勇者「どうしてもお願いします!」

ヒミコ「ええい!しつこい奴じゃ!」

女勇者「この通り!」

ヒミコ「ダメじゃ!帰れ帰れ!」

女勇者「お願いします!どうしても・・・」

魔王「・・・。」

女勇者「どうしても今月の恋愛運が知りたいんです!!!!」

ヒミコ「やかましい!」

女勇者「ヒミコ様!なにとぞ!なにとぞ!」

ヒミコ「うるさーーーい!!!帰れーーー!!!」

女勇者「せめて金運だけでもーーーー!!!」

魔王「(この女、魔物なんだけど倒さなくていいのかなぁ・・・)」


26.
女勇者「滅びの街、テドン・・・。」

魔王「・・・。」

女勇者「あそこに教会があるからお祈りしよっか。」

魔王「ええ。」

女勇者「ちゃんと懺悔しなきゃダメだからね。」

魔王「・・・。」

女勇者「(勇者なのに魔物が街を滅ぼすのを阻止することができませんでした・・・)」

魔王「(魔王なのに勇者が魔物を倒すのを阻止することができませんでした・・・)」

女勇者&魔王「・・・。」

女勇者「終わった?」

魔王「ええ。」

女勇者「じゃいこっか。」

魔王「・・・。」

女勇者「(いつまでも魔法使いさんと一緒にいれたらいいな・・・)」

魔王「(いつまでも女勇者さんと一緒にいるわけにはいかないな・・・)」


27.
女勇者「ダメ!絶対ダメ!」

魔王「だから大丈夫ですって・・・。」

女勇者「ダメだよ!だまされないんだから!」

魔王「あのですねぇ・・・。」

女勇者「ラーの鏡だけは絶対ダメなんだから!!!」

魔王「別に真実の姿を映すって言ってもすっぴんを映すってことじゃないんですよ?」

女勇者「え?そうなの!?」

魔王「ええ。それに女勇者さんすっぴんあんまり変わんないじゃないですか。」

女勇者「ほ、ほんと・・・?」

魔王「はい。」

女勇者「うぅ・・・。」

魔王「だから大丈夫ですよ。」

女勇者「んー・・・やっぱり無理っ!!!」

魔王「はぁ・・・。」

・・・・・

女勇者「いやああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

魔王「ニフラム。ボソッ」

女勇者「がいこつうううううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!」

魔王「バシルーラ。ボソッ」

女勇者「くさったしたいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!」

魔王「お、『愛の思い出』発見。」

女勇者「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」

魔王「女勇者さん、愛の思い出が見つかったから帰りますよ。」

女勇者「え?思い出?」

魔王「はい。愛の思い出です。」

女勇者「///ポッ」

魔王「さ、次は2人でオリビア岬に行きますよ。」

女勇者「///バシ!バシ!バシ!」

魔王「???(痛い・・・)」


28.
魔王「そんなに怖がらないで。」

女勇者「うぅ・・・。」

魔王「この火山にガイアの剣を投げ込まないと先には進めないんですよ?」

女勇者「わかってるけど・・・。怖いんだもん。」

魔王「さあ、勇気をだして。」

女勇者「うー・・・。」

魔王「さあ。」

女勇者「手・・・。」

魔王「手?」

女勇者「手・・・つないでもいい?」

魔王「・・・別に構いませんけど。」


ギュッ


29.
女勇者「いばらのムチ装着~!」

魔王「これで複数攻撃できますね。今は便利な武器ばかりですね」

女勇者「ごめんね、いつも僕の装備ばかり優先しちゃって」

魔王「別に構いませんよ。(むしろ装備したら逆に弱くなる…)それより、これからどう(ry」

女勇者「あぁー!!!」

魔王「み…耳元でおたけびを使用するのは止めて下さい。びっくりするじゃないですか」

女勇者「カジノだよカジノ! 僕行ってみたかったの! ねぇ、行ってみていい!?」

魔王「まぁ、一度くらいなら…」

・・・・・

女勇者「K・A・J・I・N・O! カジノカジノ~」

魔王「やけにテンション上がってますね」

女勇者「当たり前だよ~。頑張ったら最強武器だって手に入れられるんだから」

魔王「じゃあ、さっそくポーカーでもしますか?
  (懐かしいなぁ、よくまおうのつかいさんと対戦してたよ)」

女勇者「ポー…カー……?」

魔王「……」

魔王「えっと…じゃあスロット分かります?」

女勇者「的に向かって矢を打つやつ?」

魔王「……それはダーツです。ほら、そこにあるのがスロットですよ。
   同じ絵柄になるようタイミングよく押して下さい」

女勇者「おおー、簡単そうだね」

魔王「簡単そうに見えて、難しいもんですよ」

女勇者「すいませーん、お金全部コインにしまーす!」

魔王「あぁ…後先考えないで…」


魔王「(あれからもう3日かぁ……。いつまでやってるんだろ)」

女勇者「ううー…、7が揃わない」

魔王「それはそうですよ。でもコインが増えもしないで減りもしないなんてスゴいですね」

女勇者「こうなったらイチかバチか! えいっ!」

魔王「あのー、冒険は続けなくていいんですか?」

女勇者「ああー、また負けた! え、冒険? そんなのはあとだよあと!」

魔王「(早くお城に帰りたいなぁ…。にしてもどんだけカジノ好きなんだ)」

・・・・・

魔王「……今の僕たち、装備はなんですか?」

女勇者「バニースーツにうさみみバンド、ぎんのトレイにあみタイツだよ」

魔王「なんでこんな格好に?」

女勇者「僕がスロット台をまじんぎりで壊したから」

魔王「……何か言うことは?」

女勇者「似合ってるよ?」

魔王「……違います」

女勇者「むしゃくしゃしてやった。スロット台ならなんでも良かった」

魔王「犯行動機じゃないですか……。はぁ、なんで僕までバニーの格好しなきゃいけないんだろ」

女勇者「でも似合ってるよ」

魔王「……ありがとうございます」

・・・・・

魔王「あ~、地獄のような日々だった…」

女勇者「面白かったね、バニーさんの仕事!」

魔王「面白くないですよ。セクハラされるし重労働だし」

女勇者「じゃあ次の目的地に出発したいところだけど、占い師のお婆さんに頼まれ事されちゃった」

魔王「頼まれ事…ですか?」

女勇者「洞窟にあるゆめみのしずくを取ってきて欲しいんだって」

魔王「分かりました。じゃあさっそく行きますか」

女勇者「うん。パパッと終わらせてスロットやろうね」

魔王「もうカジノには行かせません」


30.
魔王「まさか…ここで足止めをくらうなんて」

女勇者「メタルスライムが出て来ない~!」

魔王「わざわざ武器をどくばりにしてますもんね。おっと、ギラ!(ベギラゴン!)」

女勇者「またヘルホーネットかぁ。それにしても、やっぱり魔法使いさんは頼りになるね」

魔王「(一応魔王ですから…)それより、いつまで滞在するんです?」

女勇者「気が済むまで!」

魔王「ああ……我が家に帰れるまでまだまだだそうだ…」

・・・・・

女勇者「ボス強かったね~。あれ、魔法使いさんどうしたの?」

魔王「…いえ、なんでもないです。(ボスでも僕を分からないんですね…)」

女勇者「お婆さんにしずくも渡したし、さ、次の目的地にいこ!」

魔王「……一言いいですか?」

女勇者「なに?」

魔王「なぜバニースーツを脱がないんですか」

女勇者「じょおうさまー!」

魔王「……満足しました?」

女勇者「……うん」


31.
女勇者「ふねふね~! 潮風が気持ち良いー」

魔王「ギリギリ乗れて良かったですね。もう少しでチケット完売でしたし」

女勇者「うんうん。頑張ったかいがあったよ」

魔王「メタル狩りしなければもうちょっとは余裕を持てたんでしょうけどね」

女勇者「あ、かもめだ」

魔王「(聞いてない……)ところで、この船の行き先はどこですか?」

女勇者「さぁ…」

魔王「さぁって…、知らないで乗ったんですか」

女勇者「とりあえず違う大陸につくわけだから、大丈夫だよ!」

魔王「どこから来るんでしょうね、その自信は」

・・・・・

魔王「…なんか見覚えのある城が見えてきましたけど」

女勇者「あれ、最初のお城だ」

魔王「戻ってきたわけですか」

女勇者「そうみたい。お母さん元気かな~」

魔王「いやいや、戻ってきたのになんでそんなまったりしてるんですか!」

女勇者「だってやっぱり実家は恋しいんだもん。あ、岸についたよ。行こっ!」

魔王「僕も我が家に帰りたいですよ…」


母「あら、おかえり」

女勇者「ただいまー。お腹すいた~」

魔王「…お邪魔します」

母「女勇者、こちらの方は?」

女勇者「僕の新しい仲間だよっ! 強いんだから」

母「そうなの。すいませんね、この子のお守り頼めます?」

魔王「はぁ……。(もはや人間として扱われてる)」

女勇者「守るのは僕なの!」

母「はいはい」

魔王「……こんな空間に慣れてきた自分が怖い」

・・・・・

女勇者「ぐぅ…」

魔王「まさか同じ部屋で寝かされるとは……。親子揃って無防備だな」

魔王「……よし、行こう」

~翌日~

女勇者「あれ…、僕家に帰ってなかったっけ」

魔王「寝ぼけてるんじゃないですか?(ルーラでカジノの街まで移動したのはバレてないみたいだ)」

女勇者「むー、そうなのかなぁ」

魔王「そうですよ。ほら、早く髪整えて下さい」

女勇者「はーい」トテトテトテ

魔王「(書き置きはしたから大丈夫だよな……。あとルーラ使えることは黙ってよう)」


287 :SW2cZoznO
ルーラで しろに かえれ

289 :s5/xXk7Y0
そんなことしたら女勇者が悲しむじゃないか!

288 :LLntYZUs0
こんな能天気勇者見てたら種族のいがみ合いが馬鹿らしく



32.
女勇者(なんか、おかしい…)

魔王「どうしたんですか?僕の顔に何かついてます?」

女勇者「あ…ううん!ね、今日もいい天気だね」

魔王「そうですね。僕は今のうちに洗濯しておくとしましょう」

女勇者「分かった。行ってらっしゃーい!」

・・・・・

女勇者(えっと、昨日は久しぶりにレベ上げしてて…
    MP無くなったけど町から結構離れてたからそのままキャンプしようって
    僕が言ってそのまま崖の下で寝たはず…
    あー昨日の魔法使いさんのハンバーグおいしかったなぁ♪
    デミなんとかのソースとか最高!今日もまた作ってもr…
    あ、いやいや。違うって。
    そんなで朝起きたら町の宿屋で…えっと あれ?なんだっけ?)

女勇者(とにかく、おかしい! そういえば、前にも何度かこんな事あったよね?確か…)

魔王「ただいまー。どうしたんです? 難しい顔して?」

女勇者「え、あ、う、ううん。何でもないよ! そうだ!洗濯物乾くまでレベ上げしよう!
    どうせ乾くまで町に戻らないもんね?」

魔王「別に大丈夫ですよ? ここは町まで近いしさっき宿屋から出てきてまだそんなに歩いてないし。」

女勇者「でもでも!次の町にはまだ行けないでしょ?」

魔王「(貴方が寄り道しなければ今日の夕方には着くはず)
    まぁ…そうですね。それでは今日もレベ上げしますか?」

女勇者「うん!頑張ろー!おー!」

魔王「二日続けてレベ上げなんて初めてじゃないでしょうか?
   よく頑張りますね。それでは行きましょうか」


魔王「ふう…今日は中々頑張りましたね。」

女勇者「だけど、レベル上がんなかったよorz」

魔王「大丈夫ですよ。それだけ貴方が強くなってるという事です。
   強くなればなるほどレベルを上げるのは時間がかかります」

女勇者「そうかな?でもなんか今日は疲れたな…」

魔王「それでは町に戻りましょうか。洗濯物も乾いたし」

女勇者「え?やだ。」

魔王「やだって…町はすぐそこですよ?」

女勇者「やだやだ!今日もキャンプしたい!ハンバーグ食べたい!」

魔王「…とうとう野宿と言い直さなくなりましたね」

女勇者「野宿でもキャンプでも何でもいいの!ハンバーグ食べたい!」

魔王「ふう…いいですよ。しょうがないお姫様ですね。
   今日はオニオンソースでハンバーグというのはどうでしょう?」

女勇者「やったぁ!オニオーンつかまえてくる!」

魔王「下ごしらえをしておくのでお願いするとしましょうか」


女勇者(オニオーンつかまえたけど…まだ戻るのは早いよね。
    晩ご飯早く終わっちゃったら町に戻らないといけないし…)

・・・・・

魔王「…遅いですね」 バタ-ン!

女勇者「ただいまー!何かねちょっとオニオーン捕まえるの手間取っちゃって!
    ごめんね遅くなって!ハンバーグしよ!ハンバーグ!」

魔王「おかえりなさい。ちょうど探しに行こうか思ってたとk」

女勇者「ごめんね!遅くなっちゃったね!ご飯食べたらもう町に戻れないね!
    今日もキャンp…野宿だね!」

魔王「まぁ…無事に戻ってきてくれたので良いですけどね。
   あと、もう野宿って言い直さなくてもいいですよ」

女勇者「へへっ!ご・は・ん♪ご・は・ん♪ 早くぅ~!」

魔王「はいはい」


魔王「それでは寝るとしますか。毛布蹴らないようにね。
   それと、あぶないビスチェはやめなさいorz
   お腹丸出しなんだからお腹壊しても知りませんよ」

女勇者「子供ぢゃないもんorz毛布蹴ったりしないよぅ。おやすみー!」


女勇者(今日は寝たふりして…っと。 でも魔法使いさんを試すなんて…僕いけない事してるのかな?
    だけどもしルーラ使えるなら言ってくれたらいいのに…仲間なのに…
    デミなんとかもおいしかったけど、オニオンソースもおいしかったなぁ♪
    明日はどっちにしようかな?んー、他にもソース作れるのかな?
    魔法使いさんって本当に料理うまいよね!明日のご飯も楽しみだなぁ…)


女勇者「う~ん…オニオンウマー…スピー…」ゴロゴロン ゴロゴロ-ン

魔王「子供ぢゃない…ね。まったくしょうがない人だ」


33.
~翌日~

魔王「…女勇者さん?女勇者さん?そろそろ起きて下さいよ~? 朝ですよ~?」

女勇者「う~んあと5分…」

魔王「10時までにチェックアウトしないと延滞料金がかかります。早く起きて下さい」ユサユサ

女勇者ガバッ「…え?昨日キャンプした… ?? あれなんで宿屋にいるの?」

魔王「何寝ぼけてるんですか? 一度寝たけど寒い寒いって結局宿屋に来る事になったじゃないですか」

女勇者「ん~あれ? そうだったっけ?」

魔王「そうですよ。早く支度して下さい。あと30分で出ないと…」

女勇者「分かったよ~用意するからちょっと待って」ヌギヌギ

魔王「ちょ、ココで脱ぐのはやめなさあばばばばばば」

女勇者「もう~いい加減慣れてよ。仲間じゃない。」

魔王「いや、仲間とかそういう問題でなくて…先に支払い済ませてロビーで待ってますね(まったく…)」


女勇者(んもー何やってんだろう僕…今日こそ絶対寝ない。だっておかしいもん!
    家で寝てる時にママのベッドで目覚めた事とかあるけど
    それは子供の時の話だもん!今はもう大人だもん!勇者だもん!
    今日こそ絶対寝ないで確かめてやる~!)

~夜~

女勇者「グレートジンガーの活け造りおいしかったね!」

魔王「そうですね。見た目は少々アレですけど中々レアな魚が手に入りましたね。
   女勇者さん、やっぱりレベル上がってますよ。大したものです」

女勇者「えへへ~。魔法使いさんに褒められるなんて嬉しいなっ♪」

魔王「いやいや。僕も安心して後衛を守る事が出来ますよ」


女勇者「それじゃおやすみ~!」

魔王「おや?もう寝るのですか?昨日といい今日と言い早いですね?」

女勇者「えっ!?(ギクッ) そそそそそんな事ないよ。何か疲れたってゆうか、えっとあのその…」

魔王「さては…」

女勇者(ギクッギクッギクッ)「な、なによっ!?」

魔王「サンタさんを待ってるのでしょう?」

女勇者「え? あ…そうそう!サンタさん今年は何くれるのかなぁって!だから早く寝ないとね!」

魔王「ふふ。サンタさんはクリスマスイブにしかやって来ませんよ」

女勇者「え?そうなの?イブだけなの?」

魔王「そうですよ?知らなかったんですか?」

女勇者「違うよ~。だって何年前か忘れたけど、
    イブより前に押入れにプレゼント入れてくれてたの見つけたもん!
    次の年は押入れにはなかったけど宝探しみたいで面白いよ!」

魔王「それは…(言わない方がいいのかな?) そうなんですか?(ご両親の苦労が窺われるな…) 」

女勇者「そうだよぅ。もう魔法使いさん何にも知らないんだねーさぁ寝よ寝よ!」

魔王「はぁ…おやすみなさい」


女勇者(ふぅヤバかった…けど、魔法使いさんはサンタさんに会った事ないのかな?
    イブに来るって信じてるなんてかわいい!
    そういえば、サンタさんて12月のいつ頃に来るのかな?
    11月に見つけた事はないから12月中に世界を飛び回ってるんだね!大変だぁ…
    25日の朝までに世界中のみんなに届けないといけないんだもんね。
    サンタさん、どこにいるのか教えてくれたら手伝ってあげるのになぁ…
    ああ、でも今年は何くれるんだろ?グリンガムのムチにしようかな?
    んーひかりのドレスもいいな…てんしのレオt(ry
    はっ!違う違う!魔法使いさんがルーラ使えるかも知れないって
    確かめようって思ってたのに何やってんだ僕は!)

・・・・・・

魔王「女勇者さ~ん? 女勇者さ~ん?寝ましたか…?」

女勇者「スピー スピー (棒)」

魔王「寝たようですね…宿に行くとしますか」

女勇者(キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!)

魔王「よいしょっと…」

女勇者(え?なになに?これっていわゆる…お姫様だっこ??)

魔王「忘れ物はないかな?火は消したし…行くとするか」

女勇者(なんだか心地いい…なんだろ不思議なこの気持ち…
    あーん!サンタさん今来ちゃらめぇぇぇぇ!)

魔王「おや…顔が赤いですね?熱でもあるのかな?どれ…」

女勇者(わぁ顔が顔が顔が…近づき過ぎ!ホントに熱出ちゃう!)

魔王「熱はないか…大丈夫かな。ルーラッ!」

女勇者(ルーラ使わないでこのまま町まで行ってくれたらいいのに…もう少しこのままで居たい…)


34.
~翌朝~

魔王「女勇者さん!女勇者さん!朝ですよ~
   起きて下さいよ~。あと少しでチェックアウトの時間ですよ~」ユサユサ

女勇者「う~ん…起きる…」ムクッ

魔王「おや?今日はおかしな事言わないんですね?」

女勇者「大丈夫だよ。覚えてる。昨日二人で宿屋に来て泊まったよね」

魔王「(頭大丈夫かな…)そ、そうですよ!その通りです!さあ支度して下さい。
   おっと、僕は先に降りてロビーで待ってますからね」

女勇者「はぁ~い」

女勇者(ルーラの事、もう知ってるって魔法使いさんに言っちゃおうかな…
    でも、そうしたらもうお姫様ダッコしてくれないよね…
    町から町に行けて便利だけど、そうしたらもう手を繋いで歩く事もなくなるよね…
    どうしよう…
    なんだか暖かくて優しい気持ち…ずっとあのまま居て欲しかったな…
    僕、魔法使いさんが好きだ。仲間とかじゃなくてもっと別の…
    この気持ち何なんだろう…どうしよう… )

コンコン
魔王「女勇者さ~ん、準備できましたか?
   そろそろ出発しますよ。今日こそ次の町に行きましょうね」

女勇者「はぁい…」

魔王「どうしたんですか?元気ないですね?(やはり頭が…)」

女勇者「そんな事ないよ… ウン!大丈夫!」

魔王「それでは次の町に出発しましょう」

女勇者「そうだね…あの魔法使いさん…」

魔王「はい。何ですか?」

女勇者「あの…ルー…ルー… ルー大柴って知ってる!?」

魔王「あぁ、存じ上げてますよ。ルー語とか使う高名な方ですよね?」

女勇者「あ、そうそうそれそれ」

魔王「その方がどうかしたんですか?」

女勇者「別に…興味ないし…」

魔王「(何なんだ)そうですか」

女勇者「ルー…ルー… ルールールルルルー♪」

魔王「狐は呼べても魔物は無理じゃないでしょうか?」

女勇者「んー…魔物興味ないし…」

テクテク テクテク…

魔王(どうしたのかな?やはり体調崩しかけてるかも知れないな…)

女勇者(なんて言えばいいんだろ? 僕が知ってるなんて…魔法使いさん傷つくかも…
    僕も知らない方がよかった…だって
    これからもお姫様ダッコして欲しい…でもそんな事言えない…)

魔王「どうしたんですか?今日は手は繋がないんですか?」

女勇者「(忘れてた)!!! 繋ぐ!絶対繋ぐ!」

魔王「はは。それではどうぞ」

キュ…

女勇者(ドキドキ…なんかいつもと違う…
    魔法使いさんの手があったかくて、これって昨日と同じ気持ちだ…
    ・・・・・やめた!
    言うのやめた!だってずっとこのままいたい!
    手繋ぎたい!お姫様ダッコして欲しい!ずっとずっと言わない!)

女勇者「ねぇ!魔法使いさん!レベル上げてもルーラ覚えなくていいよ!」

魔王「どうしたんです、いきなり?」

女勇者「えへへ♪ いいの覚えなくて!分かった!? 絶対覚えちゃ駄目だからね!これ命令だからね!」

魔王「まぁ、構いませんけど」

女勇者「絶対絶対だよ?」

魔王「分かりました」(今日あたり習得した事にしようと思ってたのに…)

女勇者「それじゃ行こ!」

魔王「体調が悪いのかと少し心配してましたが、元気そうですね」

女勇者「なんで~?大丈夫だよ!だって僕風邪とか引いた事ないもん!」

魔王「(それはそれでどうかと…)はは。安心しました」

女勇者「歩こ~歩こ~ゆうっしゃはげんっき~♪ 魔物も大好き~ どんどんいっこっお~♪」


魔王「ムチをビシバシさせないで下さい。危ないじゃないですか」

女勇者「だって今日はこんなに良い天気なんだもん。こういう日はパーッと遊ばないと」

魔王「いつも遊んでるじゃないですか。せめて次の休憩までは待って下さい」

女勇者「あ、メダルみっけー」

魔王「この人は全力で人生楽しんでるなぁ」


女勇者「ムチが千切れちゃった…」

魔王「そりゃひとくいサーベルを叩いたらそうなりますよ」

女勇者「うーん、新しい武器を調達しないと。ねぇ魔法使いさん、僕にあう武器ってなんだと思う?」

魔王「武器、ですか? まぁ勇者なら基本剣ですから、剣でいいと思いますけど」

女勇者「ちっちっち、武器にはもっとロマンを込めないと」

魔王「ロマン…?」

女勇者「そう、例えば力溢れるモーニングスターとか」

魔王「少なくとも、あなたには似合いませんよ」


35.
~街~

猫「にゃー」

女勇者「にゃー」

魔王「……いつまで猫のポーズやってるんだろう。声かけにくいなぁ」

猫「にゃー」

女勇者「にゃ、にゃ?」

魔王「あれ、猫が僕のほうに…わっ、飛びつかないで!」

女勇者「!?」

魔王「どうも……。あの、邪魔しました?」

女勇者「ぶわ~かぁぁぁぁぁあああ!!」ダダダダダダ

魔王「あ…、行ってしまいましたね」

猫「ゴロゴロ…」

魔王「……可愛い」


~レストラン~

女勇者「まだかなぁ」

魔王「料理も頼んでないのに、そんなこと言わないで下さいよ…」

女勇者「おーい、店員さ~ん!」

店員「はい、なんでしょうか」

女勇者「今日のオススメの料理ってあります?」

店員「そうですね、ヒラメのムニエルなどはいかがでしょう」

女勇者「あ、美味しそ~。ん、魔法使いさん、メニュー見て止まってどうしたの?」

魔王「いえ、なんでも…。(あばれ…うしどりの……煮…?)」


女勇者「そういえばさ」

魔王「はい」

女勇者「お肉でモンスターって仲間にできないかな」

魔王「うーん…、どうなんでしょうね。(本当に分からない…。なったらなったでショックだ)」

女勇者「というわけで、一昨日の肉を与えてみようと思います」

魔王「また微妙に日が経ったものを…。せめて霜降り肉にしましょうよ」

女勇者「えー、しもふりにく美味しいからあげたくないもん」

魔王「食欲旺盛ですねぇ」


魔王「ふと思ったんですが」

女勇者「なに?」

魔王「女勇者さんが結婚したらどうするんですか?」

女勇者「ふぇ!?」

魔王「いや、ふぇではなくて。誰かと結婚したら、冒険は続けるんですか?」

女勇者「う、うーん。考えたこともないけど、冒険はすると思う」

魔王「なぜですか?」

女勇者「だって、冒険に出たらまた魔法使いさんと旅できるもん」

魔王「そうですか。いきなりこんな質問してすいません」

女勇者「びっくりしたよ~」


36.
女勇者「あれ、あそこにいる青い剣士さんなに引きずってるんだろ」

魔王「棺桶……みたいですね。中には何もないようですけど」

女勇者「なにをしに行くのかな」

魔王「ちょっとあそこの兵士さんに聞いてみましょう」

兵士「あぁ、彼は我らが国王の命を受けて討伐任務についたんだ」

女勇者「カッコイい~」

魔王「何を倒しに行ったんですか?」

兵士「バトルレックスだよ」

魔王「……ならあの小さな棺桶じゃ死体入れられないんじゃ」

兵士「あ」

魔王「(ダメだこの国…)」


女勇者「あ、剣士さん帰ってきたよ」

魔王「本当ですね。(キチンと収まってるし…)」

女勇者「あの人一人でバトルレックス倒したのかな?」

魔王「仲間…は見当たりませんからそうなんじゃないでしょうか?」

女勇者「すごいね~」

魔王「(本来なら僕たちも行くべきだったんでしょうが…。なぜベンチでまったりしてるんですかね)」


37.
女勇者「さて、装備も新調したし気分を高めるために、敵と戦いにいこー!」

魔王「はぁ…。しかしまたよくミニスカートなんて選びますね」

女勇者「僕だってお洒落したいときくらいあるよ」

魔王「防御力が下がってまで…」

女勇者「い・い・の! さ、敵出てこーい!」

魔王「おや、ウインドマージですね」

女勇者「よーし、攻g(ry きゃぁぁぁぁあああ!」

魔王「バギマ…! 今までとは強さが違いますね」

女勇者「…………」

魔王「ん、どうしました?」

ウインドマージ「(ウハwww白カワユスwwwって、いつの間に間合いを!?)」

女勇者「しんじゃえー!」


~しばらくお待ち下さい~


女勇者「はぁ…はぁ…」

魔王「お、お疲れ様です。張り切ってますね。
  (ツメであんなに殴られるなんて…、可哀想に。何があったんだろう)」

女勇者「……ミニスカート止めてくる」

魔王「あれ、さっきお洒落が云々って」

女勇者「いいの!」

魔王「わ、分かりましたから落ち着いて。ツメを首に当てないで下さい」

女勇者「着替えてくる」

魔王「なんなんでしょうかね、いったい……。耳まで真っ赤になるなんて、相当怒ってますね」


女勇者「ねぇ、魔法使いさん」

魔王「なんですか?(良かった…機嫌治ったみたい)」

女勇者「フーセンドラゴンってさ、打撃には強そうだけど斬撃には弱いよね」

魔王「そうですか? ドラゴンなんですから物理攻撃自体あまり効かないような気がしますけど」

女勇者「だって、お腹攻撃したらどかーんってなるじゃない」

魔王「あ、そういうことでしたか」


38.
魔王「船にはあまりいい記憶がないです…」

女勇者「なんで?」

魔王「いえ、気にしないで下さい。それより、そろそろ着きますよ」

女勇者「わざわざ連れてって貰えるなんて、嬉しいな。でもどこにいくの?」

魔王「ジャンポルテっていう人がいる所ですよ。きっと気に入ると思います」

女勇者「楽しみ~」

・・・・・

受付「あ、ちょうど良かった! 女性二人が欠場しまして、困ってたんです。
   ぜひコンテントに出ていただきたいのですが」

女勇者「いいよ~」

魔王「女性…。僕はれっきとしたおとk(ry」

受付「もう間も無く始まりますので、急いで準備して下さい!」

女勇者「ふふ~ん、勝負だよ魔法使いさん! 女として負けられないんだから」

魔王「……もうどうにでもなれです」

~採点~

審判「優勝はダントツで魔法使いさんです!」

女勇者「なん…だと…?」


女勇者「負けた…」

魔王「勝った…」

審判「(なんで優勝者が落ち込んでるのですかね)」

~控え室~

魔王「(まさかミニスカート履かされるとは思わなかったよ…。というか女勇者さん落ち込んでるなぁ)」

女勇者「(バニーセットでボーナスもらったのに負けた…)」

魔王「あの…」
女勇者「ねぇ…」

魔王「あ」
女勇者「あ」

魔王「あの、どうぞ」

女勇者「え、うーん。じゃ一緒に言おっ! せーの、」

魔王「負けたからって、気にしないで下さい」
女勇者「また闘ってね! 今度こそ勝つから!」

魔王「え?」
女勇者「え?」


39.
女勇者「あの青い渦みたいのは何かな~」

魔王「あれは旅の扉ですよ」

女勇者「たびのとびら?」

魔王「あれに飛び込めば遠くに行けるんですよ」

女勇者「ほんとに!?すごいっ!じゃあ早速入ろう!」

魔王「はい」

---------

魔王「…さて、着いたみたいですね。……あれ、勇者さんどうしたんですか?」

女勇者「ぐるぐるしてきもちわる~…」

・・・・・

女勇者「まずは伝説の剣から探そう!」

魔王「っていう提案は良かったのですが」

女勇者「きっとこれが伝説の剣だぁ!」

魔王「女勇者さん、それで38本目ですよ。錆びてるものに反応し過ぎです」

女勇者「もー、夢がないなぁ魔法使いさんは。男は度胸! なんでもやって(ry」

魔王「そこから先は言わないほうが。それに、伝説の剣の情報をもっと集めましょうよ」

女勇者「めんどくさい…」


40.
女勇者「というわけで雪山にやってきました」

魔王「ささささささ寒い…」

女勇者「大丈夫だよ、動けば暖かくなるって」

魔王「そりゃ丸くなるほど着こんでれば暖かいでしょう…。僕なんて薄着ですよ」

女勇者「へっへ~ん。あったかそうだろ~」

魔王「…………」

ゴロゴロ

女勇者「ごめ~ん、許してー。無言で転がさないでよー! わぷっ」


魔王「あったかい……」

女勇者「一番暖かいフードが奪われた…」

魔王「自業自得です。それより無駄な時間をとりましたね、奥のところへ行きましょうか」

~扉の前~

女勇者「えーと、ここで教えてもらった合い言葉を言うんだよね」

魔王「はい。(覚えてるのかな…。おぼえる、を使わせたから大丈夫だとは思うけど)」

女勇者「あの~、魔法使いさん。覚えてないです」

魔王「(やっぱり…)きちんとおぼえるを使わないからそうなるんですよ」

女勇者「さっき連続で忘れるを使用しちゃって……」

魔王「………」

女勇者「テヘ」

魔王「テヘじゃないです」


342 : ji86IM4KO
馬は見つけた?



41.
女勇者「開いたー。進め~! ってあれ」

魔王「覚えておいてよかった…。ん、どうしました女勇者さん?」

女勇者「あそこにいる男の子って、前に見た青い剣士に似てない?」

魔王「言われてみれば…そうですね」

女勇者「あ、モンスターに襲われる! 助けなきゃ!」

魔王「……いや、待って下さい。少年がお肉出しましたよ」

女勇者「あ、ストロングアニマルが大人しくなってる」

魔王「(モンスターって、お肉で仲間になるんだ……。知りたくなかったなぁ)」


女勇者「あ、少年が青い渦の中に……キャッ!」

魔王「…いなくなりましたね」

女勇者「レミラーマ使ったのかな?」

魔王「宝箱探してどうするんですか。
   あれはリレミトとも違いますし、どこか違うとこに行ったんだと思います」

女勇者「まだまだ世の中には知らないこといっぱいあるね。あ~あ、あの少年可愛かったのに」

魔王「後ろに付き添ってたのはキラーマシン2とキングレオとデュランでしたけどね」

女勇者「かわいくない…」


42.
女勇者「ふぅ、ふぅ」

魔王「大丈夫ですか?」

女勇者「山道でも疲れるのに、雪あると進みにくいよー! 魔法使いさんはそんなに疲れてないよね」

魔王「えぇ、まぁ…。(仮にも魔王ですから)」

~山頂~

女勇者「ふぅ、やったー頂上だぁ!」

魔王「お疲れ様です。あとは伝説の剣を探すだけで(ry」

女勇者「やっほー!!」

魔王「あぁ…雪山で大声だすなんて…」

女「? 山っていったら山彦じゃない。てかなにか揺れてない?」

魔王「それは女勇者さんが大声をだすから、雪崩が…」


女勇者「あはは、しぬかと思ったよ」

魔王「笑い事じゃないですよ…。洞穴があったから良かったものの。
  (魔王が雪崩にやられた、なんて前代未聞なんだろうな)」

女勇者「ごめんね」

魔王「…まったく、次からは気を付けて下さ(ry」

女勇者「おおおぉぉ!!」

魔王「(だから聞いてよ…)どうしました、ってあぁ!?」

魔・女「伝説の剣!」

女勇者「本当にあったんだ~。感動~!」

魔王「(でもこれって僕を倒すための剣なんだよね…複雑)」


43.
女勇者「魔法使いさん魔法使いさん、今日のご飯なにー?」

魔王「今日はシチューですよ」

女勇者「やったぁ、シチューだー!…あ、お肉はやっぱり鶏肉?」

魔王「あ…、いえ、実は町で肉を買い忘れてしまったので…肉無しシチューです」

女勇者「ええーっ!?お肉の無いシチューなんてカレールウの無いカレーだよっ!
    単なる肉じゃがになっちゃうよ!」

魔王「あはは、…すいません(……肉じゃがには、…肉、思いっ切り入ってるよなぁ…)」

女勇者「もー、仕方ないなー!…魔法使いさん、ちょっと待ってて!僕が何か狩って来てあげる!」

魔王「え?」

女勇者「確かこの辺りって、ネジまきどりが居る筈だし……
    もしネジまきどりが駄目でもブタっぽいのやオオカミっぽいのや…いっぱい居るしね!」

魔王「いや、ちょ、ちょっと待」

女勇者「じゃあ行ってくるねー、…魔法使いさん、ちゃんとお留守番しててね!」

たったったっ


魔王(どうしよう…、…あの子一人じゃこの辺りの魔物に勝てるかどうか危ないし、
   ちゃんとここに戻って来れるのかすら危ういし、
   …そもそも、魔物を食べるなんて…グロテスクだ…!)

魔王「ま、待って下さいー!僕が行きますから、勇者さんは鍋を見てい…
  (……いや、あの子に任せたら鍋を焦がす!確実に!)」

魔王「…ど、うしよう……ああ、でも心配だし……やっぱりついていってあげなきゃ…」

たたたっ


44.
女勇者「寒いー!」

魔王「冬ですからね。だから町までいこうと」

女勇者「もう歩けないよー」

魔王「困りましたね。もう少し薪の量を増やしましょうか(眠ったらルーラ使おう)」

女勇者「あ、そうだ!こうすればあたたかいよ!」

ぴたっ

魔王「ちょ、女勇者さん!」

女勇者「はーあたたかい」

魔王「いけません!年頃の女性が男性に抱きつくな……ど?」

女勇者「かたいこといわないでよー僕と魔法使いさんの仲じゃないかー。
    あれどうしたの魔法使いさん?そんな深刻な顔して」

魔王「……町についたら牛乳飲みましょうね、女勇者さん」

女勇者「……?うん?牛乳大好きだよ!」

魔王「……!」

・・・・・

女勇者(く~ すぴ~)

魔王「ふぅ、相変わらず寝るのが早いなぁ」

女勇者「うーん、むにゃむにゃ」

魔王「新聞でも読むか」

(ガシャン)

女勇者「魔王、覚悟おぉぉぉ!!!」

魔王「きゃー!!!……寝てる?」

(ガバッ)

魔王「ど、どうしました?」

女勇者「と……とっても怖い夢を見たの」

魔王「?」

女勇者「あなたが……全裸で僕を追いかk」

魔王「ラリホー」

魔王「なんかよくわかんないけど危ない気がした……」


45.
女勇者「だいぶゴールドも貯まったし、そろそろ新しい装備買っちゃおうかなっ!かなっ!?」

魔王「(100ゴールドしか貯まってないのに…)…はぁ…いいですね…」

女勇者「!!ホントに!?いいのっ!?」
魔王「いいと思いますよ」

女勇者「じゃあココで待っててね!」

魔王「あーぁ…あんなに勢いよく走って…転ばなければいいんでs…」

ガッシャーン!!

魔王「………。」

数時間後。

女勇者「おまたせー!」

魔王「…?見たところ装備変わってないようですが…?(膝に絆創膏が増えてるけど…)」

女勇者「えっへへへー!ジャーン!これ、僕から魔法使いさんにっ!」

魔王「…?なんですか?このお花柄の包みは…。」

女勇者「あのね!あのね!今日は僕たちが冒険を始めて一年の記念日だからね!プレゼントだよっ!
    なかなか包み紙置いてる家が無くて、いっぱいタンスの中とか探し回っちゃったっ!」

魔王「あ……ありがとう…ございます…。(空き巣…。)」

女勇者「開けて開けて!」

(ガサガサ)

魔王「……伝説の…剣…?」

女勇者「それ武器屋さん買い取ってくれなくて…。だから魔法使いさんにあげるねっ!」(ニコニコ)

魔王「(この子絶対冒険の目的忘れてる…。)」


399 : gblLJc2A0
すっかり空き巣が板についてるwww
女勇者はかわいいなぁ・・・

400 :xkS0UC0g0
この女勇者はどこの酒場に行けば会えますか?
もう出かける準備はできているんです

401 :KlPNaS6X0
もう俺と旅に出てる



46.
女勇者「そういえば、いつのまにか綺麗なオーブがいっぱい集まったね」

魔王「そうですね(…もうそんな長いこと冒険してるのかぁ)」

女勇者「でもこれ、何に使うんだろう?」

魔王「……うわさによると、それをラーミアの神殿に供えると伝説の不死鳥がよみがえるとか」

女勇者「すごい! じゃあさっそくいってみよう!」


(中略)


女勇者「いよいよラーミアが生まれるんだね!」

魔王「なんだかわくわくしますね」



ピキピキ……パカッ
ラーミア爆誕

勇・魔「………」


魔王「どうやら、神殿を間違えたようですね」

女勇者「……あーあ。せっかくオーブの力全部使ってよみがえらせたのに」

魔王「……また、いちから探しなおしましょうか」

女勇者「! うんっ」


47.
魔王「女勇者さん、もし……」

女勇者「んー? モグモグ」

魔王「……そんな一気に口に入れなくとも」

女勇者「はっておいひいらもん」

魔王「咀嚼し終わってから喋りましょうね」

女勇者「ふぁーい。モグモグモグモグ ゴクン 食べたよー。で、なに?」

魔王「えー……もし僕が魔王だといったらどうしますか?」

女勇者「魔法使いさんが?」

魔王「ええ」

女勇者「魔法使いさんが魔王だったらこんなに長い間僕と旅してないよね」

魔王「……普通はそうでしょうね」


女勇者「うーん……魔法使いさんが魔王だったら。
    あ、魔法使いさんじゃなくて魔王さんと呼ばなきゃいけないね」

魔王「魔王にもさんをつけますか」

女勇者「語呂が悪いかな?うーん……魔王ちゃん?」

魔王「いや呼び方はどうでもいいんですけど」

女勇者「魔王くんも捨てがたいかなー。
    でも闘ってる最中とか間違って魔法使いさんって呼んじゃいそうだねぇ」

魔王「確かに。僕も女勇者さんと言ってしまいそうですね」

女勇者「うんうん。やっぱり僕たちはこのままがいいと思うな」

魔王「理にかなってますね」

女勇者「ねぇ魔法使いさん、僕達ずっとこうやって旅できたらいいね!」

魔王「……そうですね」


48.
女勇者「綺麗な夕焼けだねー」

魔王「そうですね」

女勇者「そういやさぁ、聞いていい?」

魔王「何ですか?」

女勇者「魔法使いさんて彼女いるの?」

魔王「彼女ですか、いないですね。女勇者さんはどうなんです?」

女勇者「いないよー。てか付き合った事ないし、ね、どんな感じなの?」

魔王「(顔近いよ、恥ずかしいなぁ)さぁ、どうなん…」

ぐー

魔王「…今晩の夕食、早めにしますか」


女勇者「ぐー、すー、ぴー」

魔王「まったく、寝相の悪さはいつまでたっても直りませんね」(いそいそ)

女勇者「んにゃー、むにゃー、くぴー」

魔王「……でも、そういえば最初のころは同じ部屋で着替えていたのに、最近はそうでもないですね」

女勇者「すぴょー、んぴょー、ぱぴー」

魔王「……なるほど。そういうことですか」


魔王「人並みの恥じらいを持ってきたようで、安心しました」

女勇者(……にぶちん)

・・・・・

女勇者「・・・魔法使いさん・・・、寝た?」

魔王(・・・?)

女勇者「ん・・・、ちょっと行って来ます」

・・・ガチャ、・・・パタン

魔王「・・・さて、何処に出かけたのでしょうか?」

・・・・・

魔王(おや、宿の裏で何を?)

女勇者「とぉ!! やぁ!! てりゃ~~!!」

魔王(岩相手に・・・、修行?)

女勇者「ハァハァ・・・ん~、なかなか出来ないなぁ・・・。 必殺技・・・」

魔王(・・・ハイ?)

女勇者「・・・勇者なら出来るはずなんだよ。ア○ンストラッシュとか、ギ○ブレイクとか・・・」

魔王(まずは、ライディン覚えようよ・・・)

女勇者「・・・僕、本当に勇者なのかなぁ?」

魔王「・・・」


女勇者「今日はこれで最後だぁ!! てぇい!!」

魔王「・・・バイキルト&バギクロス」

女勇者「・・・ふぇ?」

ズゴッ!!!!!

女勇者「・・・す、すっご~い!! 必殺技出ちゃった!! 僕ってやっぱり天才?」

魔王「・・・まったく、手のかかる」

<翌朝>

女勇者「・・・おはよう!! 魔法使いさん」

魔王「おはようございます。 今日は早起きですね」

女勇者「うん!!あのね、・・・やっぱりなんでもない!!」

魔王「はぁ」

女勇者「そんなことより、今日はちょっとレベルの高いところに行ってみようよ!!
     大丈夫!! 僕がキミを守るから!!」

魔王「そうですね、よろしくお願いいたします」

女勇者「うん!! あとで名前を一緒に考えようね?」

魔王「・・・まぁ、いいか」


49.
男の子「わー、おかぁさーん」

男の子の母「はいはい、おうち帰ろうね」


女勇者「…か、かわいい!ね、魔法使いさん!」

魔王「そうですね」

女勇者「僕も子供欲しい!!欲しいの!」

魔王(み、見すぎ。。てか意味わかってるのかな…)

女勇者「やっぱ男の子がいいかなぁ、うーん…」

魔王「…宿屋はそこを右じゃなくて左です。。」


女勇者「魔法使いさん、魔法使いさん。あのお花買ってもいい?」

魔王「花ですか?珍しいですね」

女勇者「えへへーたまにはねー。んー綺麗な色がいいなー」

魔王「(やはりこういうところは普通の女の子なんですね)
    ……決まりました?」

女勇者「うん、これとこれにするー」

魔王「それではその花、僕が女勇者さんにプレゼントしましょう。いつも頑張って僕を守ってくれるお礼に」

女勇者「ほんとう魔法使いさん!嬉しい!」

魔王「喜んでいただけて僕も嬉しいですよ」

女勇者「これおひたしにするとおいしいんだよー」

魔王「(わかっていたのに……こういう子だってわかっていたのにっ!)」


429 :Q3vz8qmB0
>>424
魔王カワイソスwwwwww



50.
女勇者「ねぇねぇ!魔法使いさん?」

魔王「なんですか?」

女勇者「髪の毛長いの、いいなー!」

魔王「…は…はあ…。」

女勇者「ポニーテールとか出来るからいいなー!」

魔王「…はあ(しませんけどね…)」

女勇者「三つ編みとかも出来るからいいなー!」

魔王「……はあ(…しませんよ?)」

女勇者「……ホントにいいなぁ。」

魔王「……。(し…しませんよ…?)」

女勇者「いーなぁ…。」(キラキラ)

魔王「………わ…僕の髪の毛…女勇者さんの好きにしてもいいでs」

女勇者「ホントにー!?わあぁぁい!じゃあ早速後ろ向いてっ!
    ふんふふーん♪三っつ編みは~なんでみっつなのぉ~♪」(クシャクシャ)

魔王「(まだ言葉途中だったのに…あぁ、髪の毛ブチブチ音してる…)」


魔王「そういえばずっと気になっていたんですが……」

女勇者「なぁに?」

魔王「女勇者さん、いつもヒヨコの服着てますね。好きなんですか?」

女勇者「ああ。これはね、ご先祖様から代々伝わってる紋章なんだよ」

魔王「もん……しょう……?(え、もしかしてアレ、■トの紋章ですか?)」

女勇者「かわいい紋章だよねー。ご先祖様も、女の子だったのかな?」

魔王「そ、そうです、ね……(いったいどこで間違って伝わったんだろう……)」


435:DJH95IBG0
ヒヨコの紋章www



女勇者「魔法使いさん、魔法使いさん見てー。魔法使いさんに買ってもらったお花ー」

魔王「おやおや綺麗ですね(やはりおひたしにされてしまったのですね)」

女勇者「でしょー。料理って見た目も大事だよね」

魔王「確かに目で楽しむのも良いですね」

女勇者「見た目が綺麗だと食欲二倍だよねー」

魔王「女勇者さんの食欲が二倍になったら僕達破産しますからほどほどに」

女勇者「はーい」

魔王「あれ?女勇者さん、花が何本か余っていますよ」

女勇者「ああそれはね取っておくの。魔法使いさんからのプレゼントだし。
    全部食べるのは勿体ないかなって」

魔王「女勇者さん……」

女勇者「それにそのお花ドライフラワーにしても食べられるんだよ☆」

魔王「……そうですか。いただきます(別に期待なんかしてなかったんだから!)」


51.
女勇者「この橋を渡ったら魔王の住む城に着くんだね!」

魔王「・・・そうですね」

女勇者「お城なんて見えないし、長そうだなぁ~」

魔王「半日もあれば着きますよ」

女勇者「あっ!ちょうちょだ!」

魔王「本当の事を言うと僕が・・・ええっ!?」

女勇者「待って~」

魔王「待ってください!そっちは逆方向です」

女勇者「(魔法使いさんには悪いけど、もう少しだけ・・・)」

魔王「もう、あんな遠くに」

まおうのつかい「いかがされますか?」

魔王「もうしばらく留守を頼みます」

女勇者「捕まえたー!魔法使いさん見て!見て!」

魔王「全く・・・今、行きますから動かないでくださいよー」

女勇者「・・・」

魔王「それで、どんなちょうなんです?」

女勇者「逃げられちゃった・・・ぐすん」

魔王「少し見てみたいので追いかけましょう。魔王の城にはいつでも行けますし」

女勇者「じゃあ、どっちが捕まえるか競争!」

勇・魔「まて~」


女勇者「あのー・・・魔法使いさん?」

魔王「・・・。」

女勇者「あのー・・・。」

魔王「・・・。」

女勇者「モンスターが全くいないんですけど?」

魔王「そう・・・ですね。」

女勇者「なんなんだろ?ここに魔王がいるって聞いてきたのに。」

魔王「・・・。」

女勇者「大きな石像が何体も置いてあるけどなんだろねコレ。」

魔王「も、もしかすると情報が間違ってたのかもしれませんよ・・・。」

女勇者「えぇ~???せっかくここまで来たのに~!!???」

魔王「どうします?」

女勇者「うぅ~む・・・。」

魔王「もしよかったら・・・この世界を2人でもう一周しませんか?」

女勇者「そうだね・・・。うん!また二人で冒険しよっか!」


52.
女勇者「うん、きっとこっちだよ!」

魔王「ちゃんと地図を見てください・・・」

女勇者「多分大丈夫!! 僕を信じて?」

魔王「わかりました」(・・・逆方向なんだけどなぁ)

<夕方>

女勇者「ん~、町の人は『すぐ近く』って言ってたんだけどなぁ?」

魔王「・・・そうですね」

女勇者「・・・迷ったかなぁ?」

魔王「そうかもしれませんね」

女勇者「うぅ・・・、しょうがない今日は野宿だね!」

魔王「はいはい」

<夜>

女勇者「Zzzz・・・むにゃ・・・、すぴー」

魔王「・・・無防備ですね」

女勇者「・・・大丈夫だよ・・・、魔法使いさん・・・きっと、僕が・・・。Zzzz・・・」

魔王「はぁ・・・、『ルーラ』」

<朝>

女勇者「・・・むにゅ? ・・・おはよう、魔法使いさん」

魔王「はい、おはようございます。 朝食が出来てますよ」

女勇者「いつも、ありがと~。 顔洗ってくるね」

魔王「いってらっしゃい」

・・・・・

女勇者「魔法使いさん!!魔法使いさん!!」

魔王「・・・何でしょう?」

女勇者「あのね? 顔を洗いに川に行ったらね? 町が見えたの! 昨日近くまで来てたみたい!」

魔王「そうなんですか?」

女勇者「よかったぁ・・・。 道を間違えたかと思ったよぉ」

魔王「さすが、勇者ですね」

女勇者「うんっ!!」


53.
女勇者「そういえば魔法使いさんは一度も家に帰ってないけど、家族はどうしてるの?」

魔王「え……えーとですね、家族……家族は……いないんです」

女勇者「そうなの?!ごめんなさい僕……」

魔王「いえ気にしないで下さい。お陰で何の気兼ねなく女勇者さんとこうして旅ができるわけですし」

女勇者「でも……そうだ!!この旅が終わったら僕の家族になる?」

魔王「( 何 だ と ?)」


女勇者「僕ずっとお兄さんが欲しかったんだ。父さんもきっと魔法使いさんのこと気に入るよ!」

魔王「ええ想定内のことですよこれぐらい。いえ独り言ですお気になさらず。
   ところで女勇者さんのお父様とはどのような方なのですか?」

女勇者「え……………………普通のお父さんデスヨ?」

魔王「その間がとても気になります」

女勇者「別にパンツ一丁とかどこぞの王様とか
    息子に変な名前をつけようとするような父親じゃないデスヨ?」

魔王「……そうですかそれならいいのですが。
   本当にそういうお父様ではないんですね?信じていいんですね?」

女勇者「うう……あ、そうだ!何だったら魔法使いさん僕のお嫁さんになる?」

魔王「お断りです」

女勇者「ちぇー」

魔王「(あれ、色々突っ込みたいけどそれ以上に何か大きな間違いを犯した気がする)」


454 :wJci2o9c0
魔王フラグ折るなよwwwwwもったいねぇwwww

455 :wJci2o9c0
って、よくみたら嫁か? 嫁なのか?wwww



54.
女勇者「魔法使いさん、魔法使いさん!『あぶないみずぎを』をみつけました」

魔王「これはまた破廉恥な」

女勇者「装備してきますね!」

魔王「ああ、それはよしたほうが!」


女勇者「じゃーん」

魔王「(言 葉 に で き な い(貧相的な意味で))」

女勇者「うーんすかすかするなー」

魔王「じょ、女性がむやみやたらに肌を露出するものではありませんよ?」

女勇者「あれ魔法使いさん照れてるー?」

魔王「(照れたいけどそれよりも先に憐みを覚えるこの悲しさ)」

女勇者「服の上から着ようかなー」


女勇者「はーっ。今日もつかれたねー」

魔王「そうですね。あ、ベッドにダイブはダメですよ」

女勇者「……ぶー。はいはい、わかりましたー」

魔王「そんなぶーたれないでくださいよ。顔がキングスライムみたいですよ」

女勇者「も~~。そういうこと女の子にいうもんじゃないよ!」

魔王「はは……すみません」

女勇者「それにしても今日は寒いねー」

魔王「もう冬ですからね」

女勇者「そうだっ。今日は一緒に寝ようよ、くっついて寝れば寒くないよ!」

魔王「え、ええー……?」

女勇者「だめ?」

魔王「……そんな捨てられたずしおうまるみたいな目で見ないでくださいよ」

女勇者「ずし……?」

魔王「いえ、なんでもありません。わかりました、一緒に寝ます
  (ハイセンスな魔王ギャグはやっぱり人間には通じないようですね……)」

女勇者「わーい。じゃ、寝よっ。明日も早いし」(もそもそ)

魔王「はいはい……(こういうこと女の子が軽々しく提案するもんじゃないですよ……)」(もぞもぞ)

女勇者「それじゃ、魔法使いさん。おやすみなさい」

魔王「おやすみなさい、女勇者さん」


55.
女勇者「うー朝寒いよ」

魔王「気持ちはわかりますが、そろそろ僕に抱きつくのはやめて、起きて下さい」

女勇者「えっ、ダメ?」

魔王「ダメじゃないですけど…じゃああと5分だけですよ」

女勇者「はーい。んーあったかい…」

魔王「…もう寝ちゃった」


女勇者「寒いです」

魔王「寒いですね」

女勇者「考えたんですが」

魔王「おや、何をですか?」

女勇者「まずホイミスライムを一匹用意します」

魔王「ほうほう、ホイミスライムを」

女勇者「茹でます」

魔王「そんな殺生な」


女勇者「ほかほかになったところを布で包みます」

魔王「……何となく想像がつきました」

女勇者「ホイミスライムの湯たんぽの出来上がり~」

魔王「女勇者さんの発想が怖くて眠れなくなりそうです」

女勇者「寒さが悪いんです」

魔王「だから宿に泊ろうとあれほど」

女勇者「ちょっとホイミスライム探してきます」

魔王「ホイミスライム逃げてーーーーー!」


465 : GExgzoGwO
ホイミスライム逃げてー!超逃げてー!



56.
女勇者「伝説の剣錆びてるね」

魔王「まぁ話にきくところ相当長い年月放置されてたみたいですしね」

女勇者「これを斬れるようにできる人っているのかな」

魔王「なんでも南東にある街に凄い鍛冶師がいるみたいなんで、行ってみます?」

女勇者「うん! でもなんで魔法使いさんがそんなこと知ってるの?」

魔王「さっきの村の村長が言ってたじゃないですか…」

女勇者「………」


女勇者「さ~て、どこにいるのかなぁ鍛冶師さん」

魔王「門番さんの話だと看板あるらしいですけど、見当たりませんね」

女勇者「あ、カジノある」

魔王「ダメです」

女勇者「まだ何も言ってないよ…。まったく、僕が遊んでばっかりだと思ってるでしょ!」

魔王「(違うの…?)とにかく、今は鍛冶師さんに剣を渡すのが先決です。このままじゃ戦えないでしょう」

女勇者「でも錆びてる剣で敵を斬れば」

魔王「残酷なこと考えないで下さい…」


女勇者「よし、鍛冶師さんに無事渡せたしさっそくカジn(ry」

魔王「………」

女勇者「カジュアルな装備を探そう!」

魔王「(無理やり変えてきたな…。というかなんなんだろう、カジュアルな装備って)」

女勇者「あ、ドラゴンキラーがある」

魔王「ここの武器は強力なのが多いですね」

女勇者「そういえば」

魔王「はい」

女勇者「ドラゴンぎりはドラゴンの硬い鱗も斬れるけど、だったらメタルぎりで良いような気がする」

魔王「まぁ…、そこは口には出さない方向で」


57.
女勇者「盾を探しに来たわけですが」

魔王「なぜかメダル王のところに来ましたね。まぁ、今まで集めたメダルでも交換しに行きましょう」

女勇者「けっこう集まったもんね。あ、受付さん」

受付「へい、どうなすったんで」

魔王「(……なんなんだろう、この口調)あ、えっと、交換リストとかあります?」

受付「ありやすよ。こちらで」


女勇者「へ~、いっぱいある! ん……?」

魔王「どうしました? …あ」

女勇者「な、なんなんなんですかコレは!」

魔王「(なんで一番レアなのが、エッチなしたぎなんだろ…。偉い人ってエッチなのかな)」

受付「なんなんですかと言われやしても…。
   王が趣味として集めたものとしかあっしは聞いていねぇもんでして」

魔王「危ない趣味だね」

女勇者「もう、いくよ魔法使いさん!」

魔王「あ、待って下さい!」


58.
女勇者「あ~疲れた…。今日もいっぱい働いたよお」

魔王「今日は盾の情報を集めるだけで終わりましたからね。さすがにあの大人数だと骨が折れます」

女勇者「だよね~」

魔王「はい。…それで、あなたは何をしているのですか」

女勇者「何って…、膝を借りてるだけだけど」

魔王「見れば分かります。僕が聞きたいのはなんで僕が枕にならなきゃいけないのかですよ」

女勇者「すぅ…」

魔王「もう寝た…。……今日だけですからね」

・・・・・

女勇者「おはよー…」

魔王「足が……痺れました」

女勇者「やっぱり、僕の脳が大きいから重かったのね」

魔王「軽くても何時間もあったら血が止まりますよ」

女勇者「……えっへっへ~」

魔王「な、なんですかその笑いは」

女勇者「えいっ!」

魔王「わぁっ! さ、触らないで下さい! 痛いんですよけっこう!」

女勇者「だからだ~。えいっ、たぁっ、とうっ、ふんっ!」

魔王「最後明らかに力入れすぎです! 痛っ!」

・・・・・

女勇者「あいった~…。なにもぶたなくても」

魔王「そうでもしないと止まらなかったでしょう」

女勇者「軽いコミュニケーションだったのに…」

魔王「あれは間違いなく嫌がらせです。まったく、今日こそは盾を探しだしますよ」

女勇者「は~い、お母さん」

魔王「(あとで仕返ししてやる…!)」


59.
女勇者「盾あったー! ひゃっほー!」

魔王「なんという省略」

女勇者「なに言ってるの? よし、これでこの洞窟とはおさらばだね」

魔王「じゃあ来た道をサッサと帰りましょうか」

女勇者「任せて! こんな時のためにいいのがあるの!」

魔王「あれ、おもいでのすずなんて持ってましたっけ」

女勇者「ルーラ!」

魔王「ど、洞窟内でルーラはっ!」

ゴスッ!

女勇者「痛い…」

魔王「僕も痛かったです…。後頭部をうったので軽く脳しんとうになりかけましたよ」

女勇者「でも失敗から学べたよ!」

魔王「ルーラの使い方は誰でもわかるものだと思ってました」

女勇者「まぁまぁ、そんな細かいことは気にしないで」

魔王「本来は無いたんこぶを頭につけて言われても説得力ないですよ」


60.
女勇者「今日の料理は僕が作るよ!」

魔王「これは珍しい、どういった心境の変化ですか」

女勇者「ちょっと考えたんだけどさ…」

魔王「ええ」

女勇者「魔王を倒したら僕って無職になるんだなーって…」

魔王「世界を救った勇者なんだから王様がなんとかしてくれるんじゃないですか?」

女勇者「でもあの王様ケチだし…旅の軍資金も雀の涙だったんだよ?」

魔王「で、それと料理になんの関係が?」

女勇者「僕だって夢くらいあるんだよ?」

魔王「は?」

女勇者「かわいいお嫁さん!」

魔王「勇者なんだからそこは一国の王とかじゃ…」

女勇者「ちがうよーあくまで勇者はお仕事でやってるだけだし、
    やりたくないのに王様になったってきっと面倒なだけだよ」

魔王「そんなもんですか?」

女勇者「そんなもんだよー、
   さしあたっては未来の旦那様が美味しいって思えるご飯を作る事が目標に決まったんだよ」

魔王「はぁ、それは、まぁ、頑張って下さいね」

女勇者「なに他人事みたいに言ってるの?魔法使いさんの将来にも関係ある話んだからね!?」

魔王「ふぇ?…それはどういう事で…」

女勇者「っ!あーあー!何でもない!今言った事忘れてぇー!」

魔王「??」


61.
女勇者「ところでさぁ、剣は手に入れたでしょ?」

魔王「まあ・・・はい(なぜか僕が持ってますが)」

女勇者「盾もあるでしょ?」

魔王「そうですね」

女勇者「兜?次は兜かなぁ!」

魔王「あった方がいいと思いますよ(もう馬なんて完全に忘れてるんだろうな)」

女勇者「ねえねえ、どこにかぶとあるかなぁ・・・」

魔王「さあ?近くの町で情報をあつめ・・・勇者さん?」

女勇者「クー・・・、クー・・・」

魔王「ホントにこのコは・・・」


女勇者「わぁ…僕本物初めて見たよ…触っていい?」

魔王「ちょ…だ、だめです!」

女勇者「えへへ!もう遅いもんねーっ」

魔王「や、やめなさ…」

女勇者「あっ!あっ!零れちゃう!……どんな味がするのかな?」

魔王「…女勇者さんの所為ですよ……って!だめです!」

女勇者「…ぺろっ…っちゅ…ん…」

魔王「…ぁぁ………」

女勇者「…なーんだ。世界樹のしずくって水の味だよーっ?いちご味だったらよかったのになー!」

魔王「…はあ(世界樹のしずくが乗ってた葉まで…こんなにぐちゃぐちゃに…また取りに行かないと…)」


62.
女勇者「あっ、町が見えたぁ」

魔王「本当だ。何て言う町ですかね?」

女勇者「僕、お腹すいた~」

魔王「はいはい、先ずは宿屋に…」

女勇者「カジノあるかなぁ?」

魔王「カジノは駄目ですよ」

女勇者「お腹すいたなぁ」

魔王「さっき聞きましたよ」

女勇者「魔法使いさんは何食べたい?」

魔王「え?僕は何でも……」

女勇者「カジノ行きたいなぁ~」

魔王「………はぁ(御飯とカジノの事しか考えてないのか)」


女勇者「ここ?ここ?!ねえここ??!!」

魔王「まあ、町の人が言っていたのは確かにここだと思いますけど」

女勇者「わほーい!じゃさ、どこからあさればいいと思う?ねえ?ねえ!」

魔王「(あさるって・・・、ここお城じゃ)
   あ!ちょっと!どこ行くんですか!そんなに走ったらまた・・・」

ズシャァ。

魔王「(あ、戻ってくる)?なんですか?」

女勇者「手・・・」

魔王「手?」

女勇者「早く!手!」

魔王「ああ、はいはい」


63.
女勇者「特技!ぱ ふ ぱ ふ を覚えた!」

魔王「ぱふぱ…ふ?どんな技ですか?」

女勇者「またまた~知ってるくせに~」

魔王「いや、本当にわからないんですよ、そうですねそれじゃあ試しに僕にやってみて下さい」

女勇者「はぇ?…ふぇ…?…えええ!?」

魔王「大丈夫ですよ、僕は頑丈ですし」

女勇者「いやっあのっそのっ///」

魔王「どうしたんですか?」

女勇者「わっわわわわわ解りました!そっそそそれでは目をつぶってくだしぁい!」

魔王「目を…ですか?はい、瞑りました…」

女勇者「でっでわでわ失礼して…」

ゲシゲシッ!グイグイッ!

魔王に5のダメージ!

魔王「なにか堅い板のような物で顔をはたかれた気がしますがこれが ぱふぱふ なんですか?」

ドグッシャア!!!

痛恨の一撃!女勇者の精神に300のダメージ!

女勇者「う"ぅ…う…う"あ"ーん!!魔法使いさんの鬼!悪魔!魔王ー!!バカー!!!」

女勇者は逃げ出した!!

魔王「??…なんだったんだろう?まあいいや、とりあえず追いかけるか…」


64.
女勇者「なんもないとこだね~」

魔王「そうですね。移住したのでしょう」

女勇者「でも、魔法使いさんがいるね!」

魔王「確かにいますが・・・(とうとう頭が)」

女勇者「だから、僕は平気だよっ!」

魔王「・・・はい」

女勇者「それじゃあ、次の街を目指してしゅっぱーつ!」

魔王「僕も・・・です」

女勇者「んっ?何か言った?」」

魔王「僕も、女勇者さんがいるから平気です///」

女勇者「にひひー」


女勇者「残るは兜と鎧だね。頑張って集めよ~」

魔王「はい。……でも、女勇者さんは兜かぶってないから必要ないんじゃないですか?」

女勇者「ちっちっち、コレクター魂が足りないよ魔法使いさん」

魔王「兜を一度も買ってない&装備してない人に言われても説得力ありませんよ」

女勇者「だってティアラのほうが可愛いんだもん」

魔王「でもそのティアラ、モンスターが落としたやつですよね」

女勇者「………」

魔王「いたっ! ちょ、無言で叩かないで下さい。謝りますから」


65.
~魔王城~
重臣A「なぁ、魔王様がいなくなられてからどのくらい経つ?」

重臣B「3ヶ月くらいだったはずだが。いったいどうなされたのか」

重臣C「……じゃあなんで捜索しないの?」

A・B「……魔王様の姿が思い出せなくなってきたからな」


~古びた城の中~
魔王「重臣たち元気かなぁ……」

女勇者「鎧あったー!」


女勇者「この鎧重いよ~…」

魔王「運ぶだけだったら僕が持ちますけど、装備するには手の貸しようがないですね」

女勇者「こう、魔法でふわっと浮かせられないかな」

魔王「そしたら鎧としての機能が…。無理しないで普通の鎧着たらどうですか?」

女勇者「やだっ! 伝説の武具使いになるのが夢だもん」

魔王「そのためには兜を付けないといけないんですが」

女勇者「伝説の武具使いなんて…っ!」

魔王「夢潰えるのはやっ!」

・・・・・

魔王「剣が見違えるようですね」

鍛冶師「ちょっとあたいの創意工夫を施したがな」

女勇者「わたしは勇者、勇者なのだ~!」

魔王「……聞いてませんね女勇者さん」

鍛冶師「……じゃあお前に説明してやる」

魔王「はぁ」

鍛冶師「あの剣はな、力を込めると大回転切りが出来るようになる」

魔王「そういえばこないだ緑の帽子で、耳の尖った子供が使ってましたね」

鍛冶師「あたいの作った剣だからね」

魔王「…なぜそんな機能を」

女勇者「魔物でもなんでもかかってこーい! でも虫は来るなー!」

・・・・・

魔王「残るは兜だけですね。あと一息ですよ」

女勇者「がんばろー…」

魔王「テンション低いですね」

女勇者「だって兜って基本的に男性用だから可愛いのないんだもん」

魔王「じゃあどんな頭装備だったらいいんですか?」

女勇者「ティアラが一番かなぁ。あ、でも」

魔王「他にも何かあるんですか?」

女勇者「うさみみバンドも捨てがたい!」

魔王「え?」

女勇者「え?」


66.
女勇者「ねぇねぇ、魔法使いさん」

魔王「なんですか?」

女勇者「我が影に飲み込まれるがいいー!」

魔王「うわあああ! ……気が済みました?」

女勇者「もうちょっと付き合ってくれたって……」

魔王「女勇者さんは兜を手に入れることだけ考えて下さい」

女勇者「はーい」

魔王「それと、遊んでもらったシャドーにはお礼言って下さいね」

女勇者「ありがとー、またね!」

魔王「(でもいつの間に魔物と仲良くなったんだろう…)」

・・・・・

女勇者「兜プス、ゲットだぜー!」

魔王「プスはいりません。でもやっと伝説の武具揃いましたね」

女勇者「これで…やっと勝てる!」

魔王「何にですか?」

女勇者「魔法使いさんにコンテストで負けた屈辱、忘れてないんだから!」

魔王「(そういやそんな事もあったなぁ…)」

女勇者「今からジャンポルテの家に行くよ!」

~ジャンポルテ家~

審判「優勝は魔法使いさんザマス!」

女勇者「バカなぁ~…」

魔王「……バニーセットで勝ったのは、二重で悔しいです」


67.
女勇者「ふと思いついたんだけど、ちからのタネとかあるじゃない」

魔王「かしこさのタネとかですね。ありますね」

女勇者「タネ使うって、飲み込むんだよね?」

魔王「使ったことないので分かりませんが、多分そうなんじゃないですかね」

女勇者「…絶対拷問だよね」

魔王「強さは1日にしてならず。楽するなってことですよ」

女勇者「今度ゼリーにしてくれるよう頼んでみる」


女勇者「でも伝説の武具揃えたからって、世界は特に変わったところないね」

魔王「(僕は特になにも用意してませんからね…)まぁまぁ。そんなに異変ばかりだったら皆困りますよ」

女勇者「それもそうだね。んー、アップルパイおいしー!」

魔王「練習しましたからね。あ、紅茶もどうぞ」

町人A「な、空飛ぶ城がこっちに向かってくるぞ!」

女勇者「……起きたね事件」

魔王「……しかも規格外ですね」


女勇者「まさかお城と闘うなんて夢にも思わなかったよ」

魔王「本当です。しかも勝てるなんて、やってみるもんですね。(あれ…でもあの城はどこかで見たことある?)」

女勇者「でもあの城、どこかに行っちゃったね」

魔王「探しますか?(あれは確かゼニス王の…。なにか用でもあったんですかね)」

女勇者「そうだね、空飛ぶ仕組みを聞き出さなきゃ」

魔王「そこですか!?」


68.
女勇者「魔法使いさん、もし僕が魔王だったらどうする?」

魔王「ありえませんね」

女勇者「ノリ悪いなー。もしもの話!」

魔王「女勇者さんが魔王だったらですか?うーん……僕が勇者になりましょうかね」

女勇者「えー僕のこと倒しちゃうの?」

魔王「いえ今のように一緒に旅をします」

女勇者「魔王と勇者が?どうして?」

魔王「え?えーと……ああ、ほら、色々と楽しそうじゃないですか」

女勇者「それもそっか。じゃあ僕も魔法使いさんが魔王になったら一緒に旅してあげるね」

魔王「お願いします(もうしてるんですけどね)」


魔王「女勇者さんは魔王が他の勇者に倒されたらどうするんですか?」

女勇者「えー?どうしようかなー。取敢えず家に帰る?」

魔王「あ、その程度のものなんですね」

女勇者「というか魔王が倒されたらもう勇者はむいらないよね。勇者じゃなくなった僕って何だろう?」

魔王「(今のままだと盗賊だろうか)」

女勇者「元・勇者になるのかなー」

魔王「ところでいい加減カジノやめません?」

女勇者「あとすこしー!」

魔王「(遊び人かも)」


69.
魔王「あれ、草原に出ましたね」

女勇者「そういえば、馬探しなんてのも頼まれてたね」

魔王「たしかにありましたね。(僕を一番最初に女の子と間違えたお爺さんの頼みかぁ)」

女勇者「この草原にいないかな。目撃情報もあるんだけど」

魔王「でもその目撃情報だと、その馬角生えてますよ。だったらユニコー(ry」

女勇者「あ、発見!」

魔王「ユニコーンですってば」

女勇者「あはは、この馬人懐っこい~!」

魔王「……まぁ、懐いたのならよしとしますか」


女勇者「馬見てお爺さん感動してたね」

魔王「でも良いんですか、ユニコーン差し上げても」

女勇者「うん。だって飼いたい人に飼ってもらったほうがいいじゃない」

魔王「まぁそうですね。二人でいるほうが気楽ですし」

女勇者「じゃあ今度こそお城を探しにしゅっぱつー!」

魔王「分かりました。(ゼニス王、は僕のこと忘れてないよね)」


魔王「そういえばユニコーンって、心が清らかな女性に懐くらしいですよ」

女勇者「へぇ~。じゃあ僕は清らかなんだね。えっへん、まいったか」

魔王「別にそこまで自慢することでも…」

女勇者「ううん、自慢できるよ。僕は清らかな乙女ですって」

魔王「……おじいさんにも懐いてましたけどね」

女勇者「……」

魔王「……」

女勇者「………」

魔王「…………余計なこと言ってすいませんでした」


70.
魔王「(あれから女勇者さんが口を聞いてくれない…。ショックだったんだろうなぁ)」

女勇者「…」ツーン

魔王「あの、アップルパイ出来ましたよ」

女勇者「……」ツーン

魔王「(反応しない…!? そんなバナナ)」

魔王「えっと、アッサムティーもありますよ」

女勇者「………」ツーン

魔王「(これもダメかぁ…。うーん、どうしよう)
   …と、あれ? いつの間にベビーパンサーが付いてきたんだろ」ヒョイ

女勇者「…!」

魔王「可愛いですねー。生まれて間もないです」

女勇者「……」ムズムズ

魔王「肉球癒やされます…」

女勇者「魔法使いさん、貸してっ!」バッ!

魔王「うわっ、びっくりしたぁ。……あれ、機嫌治ってる」

女勇者「えへへ、ごろにゃ~」


女勇者「バイバーイ、ベビーパンサーちゃん!」

魔王「お母さんのとこまで気をつけてくださいよ~」

女勇者「あ~あ、行っちゃった…」

魔王「あの…」

女勇者「ん?」

魔王「すいませんでした」

女勇者「……いいよ! 僕も大人気なかったもんね。話出来なくて寂しかったよぉ」

魔王「はい、僕もですよ」

女勇者「じゃあ仲直りね。はい、手をだして!」サッ

魔王「仲直りの握手なんて久しぶりです」

女勇者「僕も~。これからもよろしくね、魔法使いさん!」

魔王「はい、こちらこそ」


終わり


596 : pqvfTuXg0
もうちょっと続くんじゃ

598 :rXzuWWF8O
そのセリフは長期連載になってしまうwww



71.
~船の上~
女勇者「変なハープ拾っちゃった」

魔王「拾ったって…、落ちてるわけないでしょう」

女勇者「ううん、海辺に落ちてたよ」

魔王「…まぁ真偽は別として。そのハープ、まだ弾けるんですか?」

女勇者「さぁ、ちょっと弾いてみるね」

魔王「おお…なんか不思議な音ですね。でも特に何も起き(ry」

船員A「大変だー! 船が泡に包まれ始めたぞー!」

船員B「船が沈み始めた! もうダメだぁ!」

女勇者「…僕のせい!?」

魔王「…まぁ責任の一端は僕にもありますからあまり気になさらずに」


601 :X/n6xmzn0
wwwwww



72.
女勇者「まさか海底を進めるなんてね~」

魔王「船員さん達はもうパニックですけどね」

女勇者「もう一度弾いたら浮上するのかな」

魔王「どうなんでしょう。もしかしたらもっと沈んで、水圧で押しつぶされるかもしれませんよ」

女勇者「…うそだよね?」

魔王「はい。どうやらこれは船などを海中でも進めるようにするハーブみたいですね。
   噂で聞いたことありますよ」

女勇者「……びっくりさせないでよ~」


女勇者「ふぅ、海上に出れたね」

魔王「そうですね、喜ばしいことです。……ところで女勇者さんは何をしているのですか?」

女勇者「え、船のスピードを出してくれるようキラーウェーブさんに頼んでるの」

魔王「(だからなんで話せるんですか…)でしたら、風を操るウインドマージに帆を押してもらえば」

女勇者「…なにか言った?」

魔王「いえ! なんでもありません!(まだ根にもってたのか…)」


魔王「予定より早くつきましたね」

女勇者「キラーウェーブさん達ありがとー!」

魔王「(もはや魔物使いレベルだよなぁ…)さて、城の目撃情報だとここから南下すればいいみたいですね」

女勇者「うん。あ、でもその前にあそこの町に行こっ! 買いたいものもあるし」

魔王「買いたいもの、ですか?」

女勇者「うん!」


73.
女勇者「おーい、魔法使いさ~ん。ご飯できたよーっと、寝ちゃってる…」

魔王「zzz…」

女勇者「今日は暖かいもんなぁ、仕方ないか。でもなんの本読んでるんだろ」ヒョイッ

女勇者「うわ、難しい…! よくこんなの読めるね魔法使いさん」

女勇者「ダメだ~、難しいのは僕には無理…。ふぁ…、難しい本読んだら眠くなっちゃった。
    魔法使いさん、お腹枕にさせてね」

魔王「zzz…zz、う、うーん…」

女勇者「ぐぅ…」


魔王「なんで映画館にいるんでしょう…」

女勇者「たまには息抜きしないと! ここのところ連戦だったし」

魔王「買うものがあるんじゃないんですか?」

女勇者「それは後でも買えるもん。さ、行こっ」

~ホラー映画上映中~

魔王「おお…、なかなかにリアルなゾンビですね」

女勇者「あ、あわわわわ…」ブルブル

魔王「(くさったしたいとか、アニマルゾンビを普通に倒してるのに何を怖がってるんだろう)」


魔王「怖がりすぎですよ、はいコーヒーです」

女勇者「ありがと…。だって、ゾンビとかいたら怖いじゃない」

魔王「……まぁそれはそれとして。ところで買いたいものは結局なんなんですか?」

女勇者「ん、ちょっと待っててね」タタター

~しばらく後~

女勇者「はい、これ」

魔王「ペンダント…ですか? 半月の形ですね」

女勇者「うん。僕のと対になってるんだよ」

魔王「なかなかシャレてますね」

女勇者「当たり前じゃない。これでも女の子なんだから!」

魔王「(これは今度僕もお返ししたほうがいいよね)」


74.
まおうのつかい「ごにょごにょ」

魔王「わかりました。一度城へ戻ります」

魔王「少し出かけて来ますので待っていてください」

女勇者「えっ?僕は行っちゃだめなの?」

魔王「すみません」

女勇者「で、でも、僕たち仲間なんだし手伝うよ!」

魔王「・・・」

女勇者「・・・すぐに帰ってくる?」

魔王「二、三日で戻ります」

女勇者「魔法使いさんが戻るまでにいっぱいレベル上げちゃうもんね!」


魔王「行ってきます」

女勇者「うん。。。」バタン


女勇者「・・・グスッ」


(魔王がどこかに出かけてから4日目)

女勇者「うーん……レベルも上がらないし、飽きてきたなぁ。魔法使いさんもまだだし……」

女勇者「今日の稼ぎ……ちょっとだけ、息抜きでカジノいってもいいよね」

――魔王帰還

魔王「おや。女勇者さんがいませんね……まったく、どこにいるのやら」

魔王は 大空を飛ぶタカの目の位置で 地上を見下ろした!

魔王「どうやら女勇者さんは西に3km、南に2kmいったところにいるようですね」

魔王「……って、そのあたりは悪名高いカジノがある街ではありませんか」

―――カジノ

支配人「困りますねぇ、お嬢さん。借りたお金の担保くらいは用意しておいてもらいませんと」

女勇者「そんなこと言われても……借りた覚えもないし」

支配人「借用書はほら、このとおりここにあるんです。言い逃れはいけませんね」

女勇者(うー、困ったよー……)


魔王「やれやれ。こんなところで何をしてるんですか」

女勇者「魔法使いさん! 実はかくかくしかじかで……」

魔王「なるほど、そういうことですか
  (借用書の偽造ですか……こんな陳腐な手に引っかかるとは、純粋なのかのーたりんなのか……)」
支配人「失礼ですが、あなたは?」

魔王「なに、この娘の連れですよ。話は僕が変わりに聞きますよ。
   ちょっと、奥まで通してもらえませんかね?」

女勇者「ま、魔法使いさん……」

魔王「大丈夫ですよ。女勇者さんは表で待っていてください」

女勇者「あ……」

――1時間後

女勇者「あれからもう1時間……魔法使いさん、大丈夫かな……。やっぱり、助けに行ったほうが」

魔王「お待たせしました」

女勇者「魔法使いさん! 大丈夫だったの……その、お金とか」

魔王「ええ。話し合いの結果、わかってくれましたよ」

女勇者「ホントに!? やっぱり魔法使いさんは凄いなぁ……頼りになる」

魔王「それはどうも。ですけど、勝手にカジノだなんて。以後はこういうことはナシにしてくださいよ」

女勇者「……はぁーい。気をつけます」

魔王「わかってくれれば、いいです」(ナデナデ)

女勇者「うー……子ども扱いしないでっていいたいけど、今日は僕が全面的に悪かったから反論できないよ」

魔王「僕も帰るのが遅れてしまいましたしね。それでは、また冒険の続きをしましょうか」

女勇者「うん、お母さん」

魔王「いい加減、お母さんはやめてくれません……?」


75.
――魔王サイド

支配人「それで、あの子の借金はあなたが肩代わりしてくれるということでいいのですかね?」

魔王「まぁまぁ落ち着いてくださいよ。そんなことより、ちょっといい話があるんですよ」

支配人「……いい話?」

魔王「実はですね、僕は魔王なんです。僕が世界を支配した暁には、世界の半分をあげましょう。
   それで借金はチャラにしていただきたい」

支配人「……何を言い出すかと思えば。面白い冗談ですね。しかし、場所をわきまえたほうがいい」(パチン)

(沸いて出るゴロツキたち)

魔王「冗談じゃないんですがね」

支配人「おちょくりにきただけなら、タダで返すわけには行きません。
    ま、最初からタダで返すつもりもありませんけどね」

魔王「仕方ないですねぇ……証拠を見せましょうか。第二形態あたりでいいですかね?」(ずもももももも)

支配人「ヒッ……ヒイィィッ!?」

魔王「で、僕が支配したあとの世界の半分でいいですかね?」

支配人「はっ、はいぃぃぃっ、結構でございますううう!!」

魔王「ありがとうございます。あ、あとこのことを誰かに他言した場合……」

支配人「僕は貝になりますうううう!! ていうか貝になりたいっ!!」

魔王「重ね重ね、ありがとうございます」(ニッコリ)


―――1時間後


女勇者「あれからもう1時間……魔法使いさん、大丈夫かな……。やっぱり、助けに行ったほうが」

魔王「お待たせしました」

女勇者「魔法使いさん! 大丈夫だったの……その、お金とか」

魔王「ええ。話し合いの結果、わかってくれましたよ」
  (僕に第二形態を使わせるとは、女勇者さんにはかなわないなぁ)


女勇者「それにしても、よく1時間でわかってくれたね」

魔王「はは……交渉には慣れてるんですよ」
  (交渉10分足らず、第二形態から元に戻るために残りの時間を使ったとは
   口が裂けてもいえないなぁ……)


76.
女勇者「久々にレベル上げターイム!」

魔王「本当に久しぶりですね。装備は伝説系で統一してますけどレベルがまだ足りない可能性ありますから」

女勇者「さぁ、メタルでもはぐれでも、メタキンでもかかってきなさいっ!」

魔王「(見事なまでに全部高経験値…)ここらへんには出て来ませんよ」

女勇者「じゃあアップルパイかチーズケーキかプリンでてこーい」

魔王「……先におやつにしましょうか」

女勇者「やった~!」


女勇者「ケプ、よーし、頑張ろー!」

魔王「……頑張りましょー」

女勇者「あ、そうだ! ねぇねぇ魔法使いさん」

魔王「(悪い予感が……)はい、なんですか?」

女勇者「タッグ技やろうよ! 今よりもっと強力になれるかも」

魔王「例えばどんな技を合わせるんですか?」

女勇者「んー、僕のしっぷうづきの後にイオナズンとか」

魔王「……女勇者さんごと爆炎に飲み込まれますよ」


魔王「(なんだかんだでタッグ技に協力してしまった…)」

女勇者「は~、凄い迫力だったね」

魔王「特撮みたいでしたよ。辺りのモンスターも一網打尽でしたし」

女勇者「でも、敵倒した数は魔法使いさんのほうが上なんだよね」

魔王「え、そりゃ魔法なんですから当たりm(ry」

女勇者「じゃあ次は僕がさみだれぎりやるから、その前にイオナズンでHPをギリギリまで削ってね」

魔王「また無茶な要求を…」


魔王「いろいろやりましたね。まじんぎりとメラゾーマ、しっぷうづきとバギクロス」

女勇者「まわしげりとベギラゴンもやったね。あ~あ、ギガスラッシュ覚えたいー」

魔王「(そしたら僕にビッグバンかジゴスパークを要求してくるんだろうなぁ…)」

女勇者「よし、じゃそろそろ…」

魔王「城に向けて出発しますか」

女勇者「宿で寝よう。MPが無くなっちゃった」

魔王「え?」

女勇者「へ?」


77.
女勇者「そういえば、いまさらなんだけど……」

魔王「はい、なんでしょう?」

女勇者「魔法使いさん、その角……」

魔王「(うっ、長いこと突っ込まれずにいたけどついに来たっ)こ、これがどうかしましたか?」

女勇者「もしかして、それ……」

魔王「………」

女勇者「呪いのアイテム、装備しちゃったの?」

魔王(ずべっ)

女勇者「聡明な魔法使いさんにしてはずいぶんなうっかりだね。
    大丈夫だよ、教会に行けばすぐにはずしてくれるよ」

魔王「い、いや……ちょっと、教会は」

女勇者「大丈夫だよ、恥ずかしがらなくても。
    人間誰しも、一度は呪いのアイテム装備しちゃうものだって!」

魔王「そ、そうでなくて……」

女勇者「僕、シャナクは使えないしさ。さぁさぁ、善は急げだよ!」

魔王「ああああああ~~~」(ズルズルズル)


78.
<宿屋>
女勇者「・・・疲れたね~。まさか次の町が、こんなに遠いとはなぁ」

魔王「もう夜遅くで、食堂は開いてませんから。今日の夕食は干し肉ですね」

女勇者「今日は、僕が夕食を担当しようか?」

魔王「・・・いいんですか?」

女勇者「うんっ!!母の味を作るよ!!」

魔王「それは楽しみですね。 手伝いましょう」

女勇者「いいからいいから!! 魔法使いさんは外で遊んできなよ!!」

魔王「えっ? ちょっと!! 押さないでっ!!」


<外>
魔王「『用意が出来るまで外で遊んでて!!』・・・って言われてもなぁ」

魔王「やっぱり、手伝ったほうがいいんじゃないだろうか・・・?」


<宿屋>
魔王「・・・ただいま帰りました。・・・女勇者さん? いないんですか?」

魔王「・・・机の上に、・・・書置き?」


『 魔法使いへ 

もう遅いので、僕は先に休みます
晩御飯は、戸棚に干し肉が入っています

追伸
あまり夜遅くに出歩くのは、感心しませんよ?』


魔王「・・・お母さん?」


魔王「・・・この仕込みの為だったんですか」

魔王「まぁ、今日のご飯は干し肉でも軽く炙りますか」

ジジジジジジジッ・・・・

魔王「おぉ、焼けてきましたね」

グキュル~・・・・

魔王「・・・・ハァ・・・」

グ~~キュルル・・・・

魔王「・・・女勇者さん・・・、一緒に食べますか?」

女勇者「・・・いいの?」

魔王「はい、一人で食べるのも寂しいものですから」

女勇者「えへへ・・・、いっただっきま~す」

魔王「はいはい」


640 :4q/c2tfzO
母っワロス



79.
女勇者「魔法使いさん、雲が綺麗だよ?」

魔王「・・・そうですねぇ」

女勇者「・・・あの雲はバナナだね」

魔王「似ていますねぇ」

女勇者「・・・イチゴ、 ・・・・ドーナツ、・・・・ホイミスライム。 あぁ!!あれはブドウだね!!」

魔王「・・・そうかもしれませんねぇ」

女勇者「お腹すいてたら、全部食べ物に見えてきたよ~」

魔王「そろそろ、お昼ご飯にしますか?」

女勇者「うんっ!!やったーーっ!!」

魔王「はいはい」

魔王(・・・ホイミスライム?)


642 : YkRtf6EG0
ホイミスライムにげてー!
643 :V8wejTT4O
超逃げてー!



80.
女勇者「やっと町に着いた~、お風呂入りた~い」

魔王「はいはい。 すみません、お部屋を貸してください」

宿屋「それではお客様、コーヒーと紅茶どちらになさいますか?」

魔王「・・・はい?」

女勇者「僕、コーヒー!!お砂糖たっぷり入れてね?」

宿屋「・・・お砂糖、でございますか?」

女勇者「うん、あとミルクもたっぷりとね!!」

宿屋「・・・かしこまりました」

<その夜>
女勇者「・・・まさかねぇ?」

魔王「そうですね」

女勇者「お風呂のことだなんて思わないよね?」

魔王「・・・今日も、タオルで拭くだけですね」


648 :bAqQFhJJ0
どんな宿だよwww

※探したら本当にありましたw
http://www.yunessun.com/enjoy/utopia/coffee.html


81.
女勇者「うぅ・・・さむい」

魔王「そんな軽装で、外に出るからですよ」

女勇者「だって、宿出るときはちょっと涼しいくらいがちょうど良かったんだもん」

魔王「・・・これを着てください」

女勇者「マント? ・・・いいの?」

魔王「いいですよ、あげます。見てるこっちが寒くなります」

女勇者「・・・ありがと」


<次の町>
女勇者「・・・魔法使いさん!! 僕に合うように作り変えてもらったよ!!」

魔王「・・・どこですか?見当たりませんが?」

女勇者「ぬののふく!!」

魔王(一応、伝説の武具なのになぁ・・・)


女勇者「・・・魔法使いさんと旅をして良かったよ」

魔王「・・・何ですか急に」

女勇者「魔法使いさんと旅することで、僕は無くしていた物を手に入れたんだ・・・」

魔王「・・・それを言うなら僕のほうこそ・・・」

女勇者「ううん・・・、そんなことじゃない」

魔王「はい?」

女勇者「・・・『土踏まず』が、出来た」

魔王「・・・今まで、どれだけ歩いてなかったんですか?」


82.
女勇者「パパっと進もう!」

~ゼニス前~

魔王「スッゴい早く来たなぁ…」

ゼニス「…どこから現れたんじゃおまえらは」

女勇者「細かいこと気にしたらダメだよっ!」

ゼニス「…最近の若い子はよう分からぬわい。まぁ、久しぶりよのう」

女勇者「あれ、このおじいちゃん魔法使いさんの知り合いだったの?」

ゼニス「(おじいちゃん…)」

魔王「えぇ、まぁ…」


ゼニス「時にお嬢さん、見たところ普通の旅人ではなさそうじゃが…」

女勇者「あ、女勇者って言います。よろしく!」

ゼニス「勇者! ほお…、通りでこの城の突撃を食い止めたわけだ。
    いや、それはお主のおかげでもあるかの?」

魔王「……」

女勇者「あったりまえだよ! 僕の頼りになる仲間だもん!」


魔王「えと、女勇者さん。言いたいこと言ってあげて下さい!」

女勇者「おじいちゃん、このお城ってどうやって空飛んでるの?」

魔王「そこなんですか!?」

ゼニス「いやぁ、ルーラで移動しようと思ったんじゃが
    容積が重すぎるために空中で止まってしまって、まっすぐ動かんのじゃ」

魔王「(ルーラって体重制限あったんだ…)」

女勇者「降ろすこともできないの?」

ゼニス「うん」

魔王「簡単に肯定しないで下さい…」


女勇者「あれ、そういえば魔法使いさんとおじいちゃんって知り合いなんだよね。どういう関係なの?」

魔王「大叔父さんです」

女勇者「へ~。大叔父さん…っていうと祖父の祖父?」

魔王「それはひいひいお爺ちゃんです。祖父の兄ですよ」

ゼニス「こんなやつですが、よろしくやって下さい」

女勇者「おっけ~! 安心してお爺ちゃん、僕はずっと魔法使いさんと友達だから!」

魔王「その言葉はありがたいんですけど…剣の切っ先をこっちに向けないでください」


83.
女勇者「あ~、面白い人だったね」

魔王「基本的にあの人は優しいからね。でも、なんでお土産が手綱なんだろう」

女勇者「僕たちには馬さんいないもんね。どうしよっか」

魔王「うーん…。宅配便であのお爺さんに贈りましょうか」

女勇者「あ、じゃあさ、人参も送ろうよ!」

魔王「それはいいですね。ではさっそく…」

~城の中の庭~

お爺さん「むひょぉおおお! 手綱を掴んだらそ、空を飛んだ異次元へ引っ張られ(ry」

女勇者「あれ、あそこの家族の人たちって旅人かな」

魔王「そうだと思いますよ。キラーパンサーにリボン付けてるし、金髪の子供にも剣を持たせてるし」

女勇者「ふわ~、それにしても大きなキラーパンサーだね。肉球触りたい……お腹に顔うずめたい…」ウズウズ

魔王「それは僕も同意ですが、いきなりそれをするのは変t(ry ってああ! 突っ込まないで下さい!」

?「な、なんですかあなたは」

女「もふもふ~」


84.
女勇者「たまご拾ったー!」

魔王「また唐突ですね…。ハープの時みたいな秘密道具じゃないですよね」

女勇者「たぶん。そうだ、たまごなら温めなきゃ」

魔王「……そんな全身を使って抱きかかえなくても。毛布とかでくるんであげればいいんじゃないですか?」

女勇者「ダメだよ。きちんとお母さんの温もりを与えなきゃ!」

魔王「お母さんじゃないでしょう、あなた…」

女勇者「早く生まれてね~、赤ちゃ~ん。キラーパンサーの赤ちゃんかベビーパンサーがいいなぁ」

魔王「どっちも一緒です」


女勇者「また卵拾ったー!」

魔王「どうやら拾い癖があるみたいですねアナタは…。おや、それは」

女勇者「ちょっと大きいけど、なんの卵だろう。
    なんかたまに動いてるから、もしかしたらもう少しで生まれるのかも!」

魔王「それ、ワンダーエッグっていう珍しいモンスターですよ。僕も初めて見ました」

女勇者「………」

魔王「ああ! 手に力いれないで! ワンダーエッグにヒビが入ってますから!」


85.
魔王「…なんで踊ってるんですか」

女勇者「さっきの戦闘でかけられた、さそうおどりが今頃効いてきたの……」

魔王「時間差ですね。で、なぜ服装がいつぞやのバニーセットに」

女勇者「いや、踊るんだったら鎧とかじゃなくて身軽なほうがいいかなぁって……」

魔王「……恥ずかしさは無いんですか?」

女勇者「恥ずかしい……」


魔王「あ、メダル発見! これで全て揃いましたね」

~メダル王にもらったあと~

女勇者「で、えっちなしたぎは誰が装備するの?」

魔王「え、僕は男ですから無理ですよ。というか無理に着なくても…」

女勇者「使えるものはなんでも使うの! うー…、でもこれを着るのは勇気が」

魔王「あれ、説明書みたいなのがありますね。えーと、あ、格好良さが凄い上がりますね」

女勇者「…ひらめいた!」ピコーン

魔王「その電球はどこから持ってきたんですか」

・・・・・

魔王「…ま、大方予想はついてましたけどね」

~ジャンポルテの館~
ザワ…ザワ……

審査員A「下着姿とはいえ、羞恥に染められた顔がキチンとポイントを捉えてますね」

審査員B「女としての恥じらいを持っているわけです。素晴らしい」

魔王「(たしかに恥ずかしいけど、女の子じゃないってば。なんで誰も突っ込まないんだろう)」

女勇者「なんか複雑~…」


~更衣室外~
女勇者「さて、コンテストも優勝したし先に行こっか」

~更衣室内~

魔王「死ぬかと思った…」ヌギヌギ

女勇者「着替えたら言ってね~。というかさ、最初からここまで魔法使いさんって同じ装備だよね」

魔王「あれが一番落ち着きますからね。(そういえば、もうボロボロだなぁ。今度新調しよう)」

女勇者「あ~あ、僕もこの鎧とかじゃなくて魔法少女みたいな格好したいなぁ。ピリカピリララとか」

魔王「そこに行きますか。そろそろ出ますよ」

女勇者「は~い」


86.
女勇者「魔法使いさーん!みてみて!鞭だよ鞭」

魔王「……そんなものまで」

女勇者「跪け!命乞いをしろ!」

魔王「武器が違うと思いますよ」

女勇者「あ、そっか。こっちだ」

魔王「こっち?」

女勇者「跪いて足をお嘗め」

魔王「…………(ちょっといいかもと思った自分が許せない)」

・・・・・

女勇者「魔法使いさーん!みてみて!火炎放射機!」

魔王「……あった場所に戻してきなさい」

女勇者「えーまだ汚物は消毒だーごっこしてないー」

魔王「女勇者……恐ろしい子」

女勇者「そうだこれでお肉焼こう!」

魔王「焦げるどころの騒ぎじゃありませんよ。ついでに今日は魚です」

女勇者「えー。あ、でも魚も焼けるよ!えいっ!」カチ!!


女勇者「うわーん!魔法使いさんー魚なくなちゃったー!!」

魔王「……はぁ」

・・・・・

女勇者「魔法使いさーん!」

魔王「今度は何を拾って……?!」

女勇者「着ぐるみ!魔法使いさんも着る!?着るよね!?」


女勇者「にゃーにゃーにゃー」

魔王「にゃー」

女勇者「にゃーにゃーにゃーにゃーにゃー」

魔王「……すみません僕としたことが疲れているようです」

女勇者「それは困ったにゃー。どうすればいいのかにゃー」

魔王「…………(いや、しかしこれはこれでなかなか)」


87.
女勇者「なんか魔法使いさん、僕が鞭で戦うと嬉しそうだね」

魔王「はっ!?そんなことありませんよ!?」

女勇者「そう?あーわかったー!!」

魔王「な、何ですか」

女勇者「魔法使いさん猛獣使いになりたかったんでしょー」

魔王「……はい?」

女勇者「うんうんわかるよ。僕も小さい頃は憧れたもん。いってくれればいいのに!はいっ」

魔王「いや……はいって渡されても」

女勇者「僕鞭をマスターして魔王を跪かすんだ!」

魔王「魔王は猛獣扱いですか。
   まあいつも跪かれているし跪くのもまた一興……いやいやいやいや何を言ってるんだ僕は!!」

女勇者「魔法使いさん鞭もったままブツブツいってるとちょっと怪しいよー?」


魔王「(伝説の勇者の装備を僕も着れるんだ…)たしかにこれは女性にとっては重いですね」

女勇者「ローブ軽い~!」クルクル

魔王「じゃあ戦ってみましょうか」

~戦闘中~

魔王「イオナズン! ふぅ……やっと終わった。で、女勇者さんはなんで日向で丸まってるんですか」

女勇者「あったかい…むにゃ」

魔王「鎧は動きにくいし、女勇者さんは寝るし、なかなか悪い1日でしたよ…。ほら、戦闘終わりましたよ」ユサユサ

女勇者「むぅ…魔法使いさんの匂いがする~…」モソモソ

魔王「(…まぁ、そんなに悪い日じゃなかったかもしれませんね)」


女勇者「……」

魔王「土手に寝転がって、何してるんですか?」

女勇者「あ、魔法使いさん。星見てたの。きれいだな~って」

魔王「ああ、たしかに今日は星がきれいに見えますね」

女勇者「あっ! 流れ星!」

魔王「おぉー、見事な軌跡を残していきましたね。何かお願いをすれば良かったです」

女勇者「僕したよー! 三回は言えなかったけど」

魔王「え、凄いじゃないですか! なんて願いしたんです?」

女勇者「ふふん、ないしょー!」


88.
女勇者「ケホッ、ケホッ」

魔王「8度2分ですか…。今日は大人しくしてましょうね。りんご食べます?」

女勇者「ううん、いいよ…」

魔王「食欲がないんですか。じゃあおかゆを作t(ry」

女勇者「ステーキが食べたい…」

魔王「……おかゆ作ってきます」ガタッ

女勇者「あ~、ステーキー…」

魔王「その食欲はどこから来るんですか」


女勇者「……すぅ」

魔王「寝ましたか。…まさか明日の分のおかゆまで食されるとは思いませんでしたよ」

女勇者「ケホッ」

魔王「あぁ、布団がずれて……と、これでよし。さて、じゃあゆっくり寝かせてあげますか」ガタッ

女勇者「……」シッカ

魔王「……まさか裾をガッチリと掴まれているとは。動けないですね。
   まぁ、それならゆっくりさせてもらいますよ」


女勇者「ごめんね、風邪移しちゃって」

魔王「いえ…大丈夫ですよ。そこまで熱高くないですから」

女勇者「なにかご飯作ってくる?」

魔王「あ、いえ。あとででお願いします。…間違ってもステーキは作らないで下さいね」

女勇者「えー…」

魔王「(作る気だったんだ…)―――それより、ちょっと恥を忍んでお願いがあるんですけど」

女勇者「なに?」

魔王「眠れるまで…手を握ってて下さい。風邪ひくと、これじゃないと安心できなくて…」

女勇者「んー、はい!」

魔王「あ、両手で包まなくてもいいですよ」

女勇者「(あったかい…)」


魔王「ぐははははー、僕は魔王だー!」

女勇者「きゃー助けてー」

女勇者「っていう夢を見ました」

魔王「どんな夢を見てるんですか…。(半分当たってるけど)」

女勇者「でもねでもね、その後スゴかったんだよ。
    僕の剣が大砲になって、ドカーンと魔法使いさんを倒しちゃうの」

魔王「じゃあ、そこでめでたしめでたしだったんですか?」

女勇者「ううん。魔法使いさんが僕の手下になっちゃったの」

魔王「(それも微妙に当たってるなぁ…)」


女勇者「思ったんだけどさ」

魔王「今度はなんですか」

女勇者「魔王って、王っていうくらいだから偉そうにしゃべるんだよね」

魔王「(しゃべってませんけど…)さぁ、分からないです」

女勇者「僕の腕に抱かれて泣くがいいー!」

魔王「それは言わないと思います…。感動のシーンですよねそれ」

女勇者「りんごの半分をやろう。どう?」

魔王「確かに偉そうですけど…、フレンドリーすぎます」

831 :Ct4ku7uJO
ゾーマと竜王のセリフかw



89.
女勇者「魔王って普段何してるのかな?」

魔王「特に何もすることがなければぼんやりしてると思いますよ」

女勇者「えーきっと勇者を倒すときのセリフとかポーズとか決めてるんだよ!」

魔王「……ポーズですか(してませんよ、してませんからね!?)」

女勇者「たとえばこういう『光魔法カッコイイポーズ!』とか!」

魔王「わー女勇者さんすごいですねー(どうしようますます僕が魔王だって言えない)」


魔王「あ、女勇者さん。探しましたよ。今晩のおかずなんですが…」

女勇者「ん?女勇者?僕…わたしは女賢者だよ…ですよ?」

魔王「…。(あぁ…だからカーテン巻いてるんですか…多分これ賢者の服装を真似てるつもりなんですね…)」

女勇者「コホン!…人違いだy…ですよ?」

魔王「…………そうですかー。
   今日は色々忙しくて、夕飯が用意出来そうにないので外食しようと思ってたのですが…」

女勇者「……!」

魔王「女勇者さんがいないなら、仕方ないですねー…
   せっかくのステーキは諦めて、今晩はお茶漬けにしましょう…」

女勇者「………!!ちょ…まっ…」

魔王「あーあ…残念ですねー…」(スタスタ…)

女勇者「うわぁぁぁん!ちょっと待ってよぅ!!ステーキーー!!」(バタバタ)


女勇者「あれ、魔法使いさんローブ新しいのにしたの?」

魔王「はい。(自分で編んだんですけどね)」

女勇者「へ~。真っ白なローブなんて初めてみたよ」

魔王「僕も初めてきました。ちょっとした気分転換です」

女勇者「いいないいな~」

魔王「袖引っ張らないで下さい。……まぁそういうと思って。はいどうぞ」

女勇者「え、なに?」

魔王「リボンです。このローブと同じ素材なので、魔力が上がりますよ」

女勇者「ありがとー! よっと、似合う?」

魔王「凄く似合ってますよ」


女勇者「~♪」フンフン

魔王「なんか毎日付けてますね、あのリボン。気にいってくれたようで良かったです」

女勇者「魔法使いさ~ん」

魔王「はいはい、どうしました?」

女勇者「晩ご飯つくって~。ハンバーグが食べたいよー」

魔王「(気分が良くなってても、晩ご飯は結局僕ですか…。交代制って決めたのに)」

女勇者「もちろんリボン型の目玉焼きも乗っけてね」

魔王「…型抜き作るところから始めないと……」


90.
女勇者「ねーねー、魔法使いさんー?」

魔王「はいはい、なんですか?」

女勇者「僕に似合う色って何色だと思う?」

魔王「んー…そうですねぇ………。
   何色でも似合うと思いますが…しいて言うなら、白色、でしょうか?」

女勇者「ぶっぶー!正解は、ピンク色でしたっ!」

魔王「……はい。(…クイズだったんだ……真剣に考えたのに……。)」


女勇者「この装備飽きたー!」

魔王「伝説の武具になんてセリフを…。仕方ないでしょう、それが一番バランスいいんですし」

女勇者「女には負けると分かっていてもオシャレをしなければならないんだよ」

魔王「どこかで聞いたことあるセリフですね…。まぁ気分転換は必要ですから、いいですよ」

女勇者「じゃあ装備交換しよっ!」


91.
~宿屋~

魔王「ほら、明日も早いんですし、早く寝ましょう」

女勇者「うーん、もうちょっとだけ…このステージクリアしたらね」

魔王「ゲームの中でレベルアップしてないで、ちゃんとこの世界でもレベルアップしてくださいよ」

女勇者「現実とゲームは違うよぉ」

魔王「僕は先に寝ますからね」

女勇者「はーい」

~10分後~

女勇者「魔法使いさん、もう寝た?」

魔王「…………」

女勇者「寝てるのかなぁ」

魔王「…………」

女勇者「…………んしょ」

もぞもぞ

女勇者「魔法使いさん、今日くらいは一緒に寝てもいいよね…」

魔王「…………」

女勇者「…………すー……」

魔王「…………おやすみ、女勇者さん」


女勇者「むにゃ…? おはよー…、魔法使いさん……って、」

魔王「あ、おはようございま(ry」

女勇者「きゃぁぁぁああああ!」ゲシッ!

魔王「ぶはっ!」

女勇者「な、なななんで魔法使いさんが僕をおおお姫様だっこを!?」

魔王「(痛い…)戦闘中寝てて、全く起きなかったので宿屋に運ぼうとしただけですよ」

女勇者「…本当?」

魔王「嘘ついてどうするんですか…。第一僕はそういうのに今いち興味ないですよ」


92.
女勇者「ねー魔法使いさん。なんか男性の装備っておもしろいのがあんまりないね」

魔王「装備品というのは普通でいいんですよ」

女勇者「でもさー。あ、宝箱発見!」

魔王「気をつけて下さいね!」

女勇者「……これはっ!」

魔王「(腰ミノ?はっ!?僕の第六感が非常に危険だと告げている!)」

女勇者「よーしさっそく装備しちゃうぞー」

魔王「いけません!きっとこれは呪いのアイテムです!」

女勇者「えーでもここにこれをつけると踊りが上手になりますって」

魔王「メラ」

女勇者「あーなんてことするのー!!魔法使いさんのバカー!!」


984 :7EYTOxTGP
ピ~♪ヒャラ~♪

985 : OhBeAgOMO
キタキタオヤジが残念そうな顔をして去っていくのが見えたW



女勇者「僕も魔法使いさんみたいな派手な魔法バンバン使ってみたいなー」

魔王「うーん……そのためには長く厳しい修行をしないと難しいと思いますよ?」

女勇者「そうなのー?あ、でもねでもね、別にこだわらなければすぐできるみたいだよ!」

魔王「オチは読めました」

女勇者「言わせてよー」

魔王「女の子が口にするものではありません」

女勇者「でもお尻からでたらそれはそれですごいよね!」

魔王「そういう問題じゃありません」


93.
女勇者「おどりこの服・ゆめのキャミソール・あぶないビスチェ・エッチなしたぎ。うわー色々あるねー」

魔王「どうしてほとんど布がないのに防御力が高いんですかね」

女勇者「どれがいいかなー」

魔王「買うんですか?!」

女勇者「えーだってかわいいよ?」

魔王「いけません!僕は反対です!もっと実用的なものを買うべきです」

女勇者「えー。魔法使いさんは絶対領域とかきらい?」

魔王「きっ、きらいではありませんがって何を言わせるんですか!いけません!
   戦闘中に怪我をしたらどうするんですか!」

女勇者「むーそれもそうかーちぇー」

魔王「(良かった……AAAサイズがないのに気がつかれてない)」


851 :YkRtf6EG0
AAを下回ったwwww



魔王「僕も随分と長いこと生きてきましたが昨夜ばかりは本当にどうして良いのかわからなかったのです。
   声をかけていいのか、何か慰めの言葉をかけたほうがいいのか。
   結局見て聞こえぬふりをしてしまったのですが……。
   女勇者さん自身は特に気にしていないのだろうと考えていたのですが
   それは僕の間違いだったのだと気づかされました。
   やはり彼女自身も気にしていて、僕には何でもないことのように振舞っていたのですね……。
   まさかスライムを見て『これぐらい大きければいいのになぁ』とつぶやくなんて……
   そこまで思い詰めていたなんて……ああ僕はなんて無力なのでしょう」

女勇者「あ!魔法使いさんいたいたー!」

魔王「……女勇者さん」

女勇者「どうしたの魔法使いさん。元気ないね?」

魔王「女勇者さん……悩み事があったら言って下さいね?
   僕では大した力にはなれないと思いますが、それでもっ」

女勇者「うん?えっとその時はよろしくね?」

魔王「はい。役に立てるように全力を尽くします」

女勇者「あははヘンな魔法使いさん!そうだこれ一緒に食べよう!」

魔王「これは……?」

女勇者
「えへへおいしそうでしょ!この町の名物肉マン!昨日スライム見たら食べたくなちゃって!
 どうせならスライムぐらい大きければいいのになぁ」

魔王「……………………そうですか(自分勘違い乙)」


94.
女勇者「はっ! たぁっ! とおっ!」

魔王「なんか気合い入ってる声がするから来てみたら…なにしてるんですか」

女勇者「強そうなポーズはなにかなぁって探してたら、止まらなくなっちゃって…」

魔王「とりあえず、さまようよろいのポーズはあまり強そうじゃないですよ……」

女勇者「じゃあ、これでどう!? 荒ぶる鷹の(ry」バッ!

魔王「ストップ! 人前で、さらにミニスカート装備中は止めたほうがいいです」


女勇者「メタルキング装備コンプリート!」

魔王「たまにいなくなると思ってたら、カジノに行ってたんですか……」

女勇者「えへへ。でもこの装備は軽いし硬いから、今までより強くなってるよ。安心して!」

魔王「まぁ、過ぎたことを言っても仕方ありませんからね。じゃあさっそく試しに戦闘に行きましょう」

女勇者「うん! …でもこの装備を作るためにどれだけのメタルキングが犠牲になったんだろ」

魔王「………(なってない、よね?)」


95.
女勇者「うぅ・・・くそ~」

魔王「どうしたんですか?」

女勇者「冒険者の酒場に行ったら、僕が一番レベル低かったんだよぉ・・・」

魔王「・・・はぁ」

女勇者「・・・ショックだなぁ。 僕弱いのかなぁ」

魔王「・・・ステータスは見ましたか?」

女勇者「・・・へ?」

魔王「今度はレベルではなくステータスを見ることをお勧めします」

女勇者「・・・そうなの? うんわかった、今度は見てみる」

魔王「今日の夕食は、特製のものにしますか・・・」

女勇者「・・・ほんと? なにっ? なにっ!?」

<翌日>

女勇者「魔法使いさん、聞いて聞いてっ!!」

魔王「はい、何でしょう?」

女勇者「・・・今日ねっ!? 言われたとおり、ステータスを見せ合ったの!!」

魔王「はい」

女勇者「そしたらねっ!? みんな『レベルの割にステータス高いなぁ・・・』だって!! すごい?」

魔王「さすが、勇者ですねぇ」

女勇者「うんっ!! でもね・・・?」

魔王「どうしましたか?」

女勇者「『かしこさはそれほどでもないなぁ』・・・とか言われちゃった」

魔王(・・・かしこさのたねを残すからです。 種と木の実を集めるのに苦労したんですけどねぇ)


女勇者「そこで思ったんだけどね?」

魔王「はい」

女勇者「魔法使いさんのステータス、あまり見てなかったなぁ・・・」

魔王「・・・(ヤヴァイ)」

女勇者「ねぇねぇ、見せてー!?」

魔王「すみません、だめです」

女勇者「・・・どうしても?」

魔王「はい」

女勇者「・・・そっか」

魔王「やけに、あっさり引きますね?」

女勇者「しょうがないよ・・・。見せたくないんでしょ?」

魔王「・・・そうなんですけど」

女勇者「・・・ステータス画面の顔グラが酷い人って、たまにいるもんね? 気を落とさないでいいよ?
     大丈夫、僕は魔法使いさんがカッコイイって事、わかってるから・・・?」

魔王「・・・はぁ(逆に慰められた・・・まぁいいか)」


96.
女勇者「キャッ!」

魔王「危ないっ! っと、わわっ」ツルッ!

女勇者「え?」

チュッ

魔王「――ッ!」

女勇者「………」

魔王「………」

女勇者「……ちゅー」

魔王「……すいません。助けようとしたんですが足が滑っちゃって…」

女勇者「……ちゅー、しちゃった」

魔王「…すいませんでした!」

モンスター「(あー…、攻撃しずれー。てか、上のやついつまでのしかかってるんだよ)」


魔王「(なんかあの時から、話し掛けづらいです…)」

女勇者「……」

魔王「(女勇者さんもあれから無言ですし……。怒らせてしまったんでしょうか)」

女勇者「……」

魔王「あの…女勇者さん」

女勇者「……」

魔王「(やっぱり無反応ですか…。しばらく、ここから離れたほうが良さそうですね)」

魔王「あの…、ちょっと僕出掛けてきますね」

女勇者「……」

魔王「……じゃあ。(どこに行こうかなぁ)」


魔王「と、飛び出したのは良いものの。どうしましょうかね、これから」テクテク

魔王「女勇者さんが機嫌治してくれるためには、どうしたらいいんだろ…」

店員「あ、そこのお兄さん! どうですか、ちょっと見ていって下さいよ!」

魔王「え、お兄さんって僕のことですか?」

店員「そう、そこのアナタ! なにやら女の子とケンカしたみたいだね。
   そんときゃプレゼントして仲直りしなって!」

魔王「プレゼント…ですか。―――じゃあ、そこのモノを買います」

店員「おっ、目が高いねぇ。これ最近じゃ珍しいんだよ」


魔王「ただいま…。あれ、女勇者さんいませんね」

フロント「あぁ、あの女性でしたら先ほど出て行かれましたよ。
     なにやら真剣な顔してらっしゃってましたが」

魔王「え、そうなんですか? じゃあ、部屋に戻って待ってます。(入れ違いかな…)」

~部屋~

魔王「……もう夜の12時なのに、遅いですね。心配ですし、ちょっと探しに行きましょう」


魔王「聞いた話だと、ここら辺にいるらしいけど…」

女勇者「……」

魔王「あ、いました。……女勇者さん」

女勇者「? …あ、魔法使いさん」

魔王「探しましたよ。こんな夜遅くまで公園のブランコに乗ってたら変な人扱いされますよ」

女勇者「…あはは、そうかもね」

魔王「…すいませんでした。女勇者さんに無礼なことしちゃって」

女勇者「ううん、ちゅーくらいでびっくりした僕が悪いんだよ」

魔王「でも…」

女勇者「いいの! …ごめんね、話し掛けてもらってたのに返さなくて」

魔王「気にしてないからいいですよ。――そうだ、これどうぞ」

女勇者「え、これ……指輪?」

魔王「はい。出掛けた時、宝石屋の店員にススめてもらったんです」

女勇者「きれい…。ありがと、魔法使いさん」

魔王「指のサイズも良さそうで、安心しました」


魔王「そういえば、なんでこんな時間まで出掛けてたんですか?」

女勇者「ん…、話せなかったお詫びに何かプレゼントしようと思って出掛けたの」

魔王「じゃ、一緒ですね」

女勇者「ううん…。一緒じゃないよ。僕は何にも見つからなくて、ここに居座っちゃんたんだもん」

魔王「いえ、その気持ちだけでも嬉しいですよ。さ、帰りましょう」

女勇者「うん。あ、魔法使いさん」

魔王「? なんですか?」クルッ

チュッ

女勇者「…えへへ、お返し。さっ! 帰ろう、魔法使いさん!」

魔王「……ふふ。ゆっくり帰りましょうか」

女勇者「うん! ね、手握っていい?」

魔王「はい、いいですよ」ギュッ

女勇者「あったか~い」ギュッ


97.
女勇者「さーて。今日はどこにいこっか?」

魔王「女勇者さん、このごろすっかり最初の目的忘れてますね」

女勇者「目的……なんだっけ?」

魔王「(この娘は……)魔王退治ですよ」

女勇者「あ~。そういえばそだっけ。でも、もうそれはいいかな、って最近思ってるよ」

魔王「へ……? どうして、また……」

女勇者「僕たち、二人で世界中旅してきたでしょ?」

魔王「ええ、まぁ……(何の因果か、勇者と魔王がですけど……)」

女勇者「旅の間、モンスターはいっぱいいたけど、魔王の魔の字も見えなかったじゃない?」

魔王「そうです、ね(魔王はずっとあなたの隣にいましたからね)」

女勇者「存外、世界は平和なんじゃないかなって。
    モンスターにも悪い子ばっかりじゃないこともわかってきたし」

魔王「女勇者さん、魔物使いの素質あるんじゃないかってくらい、モンスターと通じ合えますもんねぇ」

女勇者「だから、魔王は退治しなくてもいいんじゃないかなって。僕思うんだ」

魔王「………」


女勇者「魔王が何もしてないってことは、魔王もきっと今の世界を望んでるんじゃないかな。
    魔王だって、静かに幸せに暮らしたいって思ってるんじゃないかな」

魔王「(ああ、そうか……僕は……)」

女勇者「世界中に今の平和を謳歌している人たちはたくさんいた。
    戦いを望んでないモンスターさんだってたくさんいた。
    こんな世界だもの、きっと勇者は……必要ないんじゃないかな」

魔王「(魔王も、今の世界には必要ない……僕は今、この一瞬に幸せを感じている)」

女勇者「だからね。僕は……その、勇者としてじゃなくてね。
    ひとりの冒険者として、魔法使いさんと一緒に旅を続けたいな。目的も、アテもなくなるけど……」


女勇者「僕は、いつまでも魔法使いさんと一緒にいたいよ」

魔王「……はは。まいりましたねぇ」

女勇者「! ……(しゅん)」

魔王「女勇者さんに、先を越されてしまいました。これでは、格好がつかないじゃないですか」

女勇者「……え」

魔王「僕もずっとあなたのそばにいたいです。
   冒険するにしても、静かに暮らすにしても、
   あなたが一緒じゃないと世界がつまらなく思えてしまいます」

女勇者「……じゃあ!」

魔王「ええ。これからも……ずっと、よろしくお願いいたします」

女勇者「うんっ。こちらこそっ!」

魔王(勇者と魔王が一緒に、ですか。
   ……この先の世界、人間と魔物の間に諍いがなくなるための架け橋になれるといいんですが……)


魔王「はは……どうも僕は、魔王には向いてないみたいだ」

女勇者「ん? 魔法使いさん、何か言った?」

魔王「いいえ、なにも。では、次の街に行きましょうか。
   結婚するのは、もうちょっと冒険を楽しんでからでも遅くはないでしょう」

女勇者「うん、そうだn……って、けっ、けけけけっ、ケッコン!?」

魔王「おや? 僕が相手じゃ不満ですか?」

女勇者「あ、あわわわ、ばばばばっ」 (///)

魔王(からかいがいがあるなぁ……)

女勇者「あっ……」

魔王「ん?」

女勇者「あっ、ああ、改めてっ、こちらからもお願いしますっ。
    冒険が終わったら、僕のお嫁さんになってくださいっ!」

魔王「最後も! 最後までもそういうオチ!! いや、ちょっとわかってたけどっ!!」


98.
女勇者「ここが魔王の城……大きい」

魔王「……そうですね」

女勇者「魔法使いさん、どうしよう……僕、僕こわい」

魔王「大丈夫ですよ。あんなに頑張ってきたじゃないですか」

女勇者「うん……ねえ手繋いでもいい?」

魔王「ええ、僕も緊張してますからお互い落ち着くまで手を繋いでいましょう」


女勇者「そういえば、僕っていつも魔法使いさんに助けてもらってるね」

魔王「そんなことはないと思いますよ。僕も女勇者さんにたくさん助けてもらいましたし」

女勇者「……そうだといいなぁ」

魔王「…………」

女勇者「魔法使いさん?」

魔王「女勇者さん。僕はずっと貴女に告げなければならないことがあったんです」

女勇者「それは今言わなきゃいけないこと?」

魔王「はい。女勇者さんも薄々は感じていたと思いますが、僕は」

女勇者「ねぇ魔法使いさん!」

魔王「……なんですか?」

女勇者「あのね、この手をずっと離さないで欲しいんだ。離したら、僕の魂離れちゃうんだからね!」

魔王「女勇者さん……ゲームが違うし脅迫じみてますよ」

女勇者「いーの!いいから離さないで!ずっと僕の傍にいてよ!」

魔王「それはできません────僕は魔王ですから」

女勇者「魔王じゃないの!魔法使いさんなの!」


魔王「いいえ、僕は魔王です。そして貴女は勇者だ」

女勇者「魔法使いさん!」

魔王「……すみません。女勇者さん」

女勇者「魔法使いさん・・ううん、魔王さん」

女勇者「僕前にいったよね?魔法使いさんが魔王になったら一緒に旅してあげるねって」

魔王「…………そういえばそんな他愛のない話をしましたね」

女勇者「僕・・知ってたんだ・・・」

魔王「え?・・・え?・・ちょ」


女勇者「初めて会ったのは町の中心で井戸のとこに座ってたとき・・」

女勇者「あなたを見たときから・・こうなんだがすごい胸が苦しくなって・・・」

女勇者「ある日ね・・こっそりつけてたら・・誰かと会話してるの聞いちゃって・・・」

魔王「・・・・・」

女勇者「そこであなたが魔王なんだって知ったの・・・」


女勇者「ほら・・僕って先祖代々から勇者でしょ?・・」

女勇者「忘れようとしたんだけど・・・忘れられなくて・・・グズッ」

魔王「・・・・」

女勇者「どうにかして魔王さんに近づきたかったの・・・・」

女勇者「だから・・ズズッ・・・知らない振りして・・・酒場で・・・あんなこと言って・・」

魔王「じゃ、じゃあ・・・」

女勇者「魔王さんが・・・ずっと補助してくれてた事・・・知ってたの・・・・」

女勇者「そんな・・・魔王さんを見て・・・もっともっと好きになっちゃって・・・・」

女勇者「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」


女勇者「…魔法使いさんじゃないならそれでいいよ。ねぇ魔王、僕が守るよ、だから一緒に、旅してよっ」

魔王「僕は魔王で、貴女は勇者。それだけは誰にも変えられない。
   ずっとこうして手を離さないでいるなんてできない。
   どちらにしろこの身体はすでに限界なのです。魔王の器であることに」

女勇者「────それ、どういう意味?」


魔王「そのままの意味です。僕はこう見えて何百年も生きています。
   魔王といえども不死ではありませんから、新しい魔王を作る必要があるのです。
   魔王は常に世界に一人。僕やそれ以前の魔王の記憶と意志は次の魔王にそのまま受け継がれる」

女勇者「それは魔王が魔王をやめるってこと?」

魔王「そういうことになりますね。ただし魔王の力を失った肉体がどうなるかは、僕自身にもわかりません。
   前の魔王……僕の父はその後も随分と生きましたけど、
   僕は半分人間の血を引いているのでおそらく……」

女勇者「え?ええ?人間の血?え?何かもう話がよくわからないよ!
    だってそれって魔王が死んじゃうかもしれないってことじゃないの?!」

魔王「そうです。勇者に倒されるのか、己の手で終わらせるのか、どちらかを一つ。
   でも考える時間だけはたくさんありましたからもう決まっています」
   ねぇ、女勇者さん。僕は貴女と旅が出来てとても楽しかったんです。
   僕や僕の父であり前魔王が模索した人間との共存は貴女のような人がいれば叶うかもしれませんね」

女勇者「うぅ……勇者に倒されない、自分で終わらせないっていうのは!?」

魔王「王様に伝えてください。
   またすぐに新しい魔王が生まれてきますが成長するまでそれなりに時間がかかります。
   その間は魔物たちも大人しくしているでしょう」

女勇者「やだ!自分で伝えればいいじゃない!」

魔王「一応書簡は出しておいたのですが『魔王を倒した勇者』からの言葉の方が信じてもらえるでしょう?
   ああ、でも……僕が魔王をやめて、それでも生きていたら、その時は────」

・・・・・

女勇者「僕一生分泣いたんだからね!」

魔王「すみません。本当にすみませんまさかこうも簡単に生き残るとは思わなくて……
   ええと一生かけて償います」

女勇者「しかもずるいよ!」

魔王「え?何がですか?」

女勇者「魔王じゃなくなったのに魔法使えるなんて!」

魔王「そういえばそうですね。また僕の方が強いみたいですし」

女勇者「ずるいなー」

魔王「まあまあ。仕方ないですよ、何せ元魔王ですから」

女勇者「僕だって元勇者なのにー」

魔王「いいじゃないですか。おもしろい組み合わせですし」

女勇者「えへへ。あのね、僕弱いし馬鹿だしすぐに道に迷うしカジノ好きだし
    胸小さいし女の子らしくないし料理もきっと魔法使いさんの方が上手だけど、だけど
     前衛は僕に任せて!魔法使いさんは後衛を頼んだよ!」

魔王「はいはい、今まで通りですね」

女勇者「違うよ!これからは剣士と魔法使いなの!」

魔王「こだわりますね」

女勇者「こだわるよ!だって新しい冒険だもの!」

魔王「そうですね……そうでしたね」

女勇者「よーしはりきっていくぞー!」

魔王「まずはどこに行きましょうか」

女勇者「カジノー!」

魔王「ぜっんぜん変わってませんね。まぁいいですけど」


女勇者「あ、そうだ魔法使いさん」

魔王「何ですか女剣士さん」

女勇者「僕たちの冒険ってきっと記録には残らないよね」

魔王「そうでしょうね。前代未聞のことですからね」

女勇者「じゃあ自分たちでコレにつけよう!」

魔王「いいですね。あれ?でもこれ一番後ろに何か書いてありますよ?」

女勇者「やだなー魔法使いさん。物語の終わりって言うのはね、その言葉で終わるって決まってるの!」

魔王「はぁ……なるほど」

女勇者「そうして二人はいつまでもいつまでも幸せに暮らしました。めでたし、めでたし、ってね」


おわり


99.
おまけ
女勇者「そうえいばさ」

魔王「……はい、なんですか」

女勇者「改めて思うと、はっきり言ったことなかったよね」

魔王「……」

女勇者「魔法使いさん……ダイスキ」

魔王「ありがとうございます……僕も女勇者さんのこと愛してますよ」

女勇者「あはは……うれしいな」

魔王「でも、ですよ?」

女勇者「でも?」

魔王「せっかくの晴れ舞台に、これはないでしょう!? 
   どこか想像がついていたとはいえ、男としての威厳ってものが・・・…!!」

女勇者「えー。魔法使いさん、すっごく似合ってるのにー」

魔王「余計にイヤです!」

女勇者「まぁまぁ。いまさら、着替えてる時間もないよ! もうはじまっちゃう、いこ!」

魔王「あああ……ほんとに、最後の最後まで……」

女勇者「大丈夫だよ。魔法使いさんがどんな格好でも、どこにいても、正体が魔王だって……
    僕はいつまでも、魔法使いさんのことダイスキでいるから!」

魔王「……ほんとにもう、この娘は……敵いませんね」

魔王「僕も、たとえ世界が滅んだって女勇者さんのことを愛してますよ」

女勇者「あは。ありがと、僕の大切なお嫁さん!」

魔王「だからお嫁さん言わないでください!!」


魔王「よいしょ、っと」

女勇者「としよりー! で、それ何?」

魔王「うるさいですよ。ラーの鏡です、真実を映し出す鏡として有名ですね」

女勇者「へ~。でもなんでそれがこんな所にあるの?」

魔王「ま、それはこれから分かります。あの、僕の質問にNOと答えて下さい。いいですか?」

女勇者「良いよー」

魔王「コホン、では。……昨日、女勇者さんは僕のプリンを食べました?」

女勇者「ノ、ノー」

モヤモヤ…

魔王「―――なにか言うことありませんか?」

女勇者「……ごめんなさい。美味しかったです」


100.
女勇者「つんつん」

魔王「……」

女勇者「つんつん」

魔王「……さっきからあなたは何をしてるんですか」

女勇者「魔法使いさんのほっぺたを突っついてます」

魔王「……質問の仕方を変えます。なんで人のほっぺたを突っつくんですか」

女勇者「だって、魔王さんのほっぺた柔らかそうなんだもん」

魔王「…じゃあ僕も女勇者さんのほっぺた触りますよ」ムニー

女勇者「いひゃいいひゃい、ひゃめて~!」


女勇者「エルフの飲み薬エルフの飲み薬……」

魔王「あれ、女勇者さん。珍しく道具の買い出しですか?」

女勇者「うん、ちょっとねー。あ、あったあった。すいませーんコレ下さ~い」

店員「毎度っ!」

魔王「(エルフの飲み薬売ってるんだ…)」

女勇者「便利だよねエルフの飲み薬って」

魔王「MPを全回復してくれますもんね」

女勇者「でも、エルフってこの世界にいるのかな?」

魔王「会ったことがないのでなんとも……。(そういえば魔界でも見たことないなぁ)」


885 :rkWHxWWr0
エルフは魔界にはおらんだろうww



101.
女勇者「キングレオうらやましいな~」

魔王「なんですか突然」

女勇者「だって手が四本あるんだよ!? 行儀よくご飯食べながらマンガ読めるじゃない」

魔王「マンガ読んでる時点で行儀よくないですが……。じゃあ、ちょっと簡単なテストしましょう」

女勇者「テスト?」

魔王「はい、簡単ですよ。両腕を伸ばして、右手で三角形を、左手で丸を空中に書いて下さい」

女勇者「簡単だよそんなの。――って、あ、あれっ?」

魔王「はい、まずは四本を夢見る前に両腕をマスターしましょうね」

女勇者「えいっ! むー、できない…」


女勇者「魔法使いさん、なにやってるの?」

魔王「あぁ、ルービックキューブです。つい懐かしくて買ってしまったんですが、面白いですよ」

女勇者「へ~。僕もやりたい!」

魔王「ちょうど崩したところですし、いいですよ。はい」

女勇者「やった~! えーと、ここをこうして…」

魔王「でも慣れてないとなかなか…」

女勇者「あれ…くそぅ」

魔王「あぁ、力任せにやらないで下さい! ミシミシ言ってますから! やめて~」


女勇者「じゃぁーん!」

魔王「なんですか?それ?」

女勇者「サク●ドロップスー!」

魔王「(また空き巣で手に入れたんですね…)へぇ…缶に色んな味のキャンディが入ってるんですね」

女勇者「魔法使いさんにも1つあげるねっ!」(カラカラン)

魔王「……透明?」

女勇者「あー!それハッカだー!美味しくないけど、引いちゃったのは絶対だからねっ!
    あーあ…残念だけどしょーがないよー!」

魔王「…は、はい(相変わらず子供味覚ですね…)」(パクッ)

女勇者「僕も食ーべよーっ」(カランッ)

魔王「(あ、ハッカ出た)」

女勇者「…………。」(カランカラン!)

魔王「(あっ!!僕が見てないと思ってハッカ戻した!)」

女勇者「んー!いちご味おいしいなー♪」


102.
魔王「なにを持ってるんですか?」

女勇者「人生ゲームexだよ」

魔王「また懐かしいものを引っ張り出してきましたね。この間は花札、双六でしたし」

女勇者「カルタもやったよねー」

魔王「二人しかいませんから、女勇者さんしかひっくり返してないですけどね…」

女勇者「まぁまぁ。とにかくこれやってみようよ!」

魔王「そうしましょう」


魔王「銀行員になりました」

女勇者「僕まだ良い職についてないよー」

魔王「まだ勝負は分からないんですし、気にしないで下さい。僕より先に行ってるんですから」

女勇者「えぃっ! あー、また1だぁ…。えーと、あ! 結婚できる!」

魔王「良かったじゃないですか。あ、6出ました。1、2……6と」

女勇者「………」

魔王「……同じマスに来ましたね」

女勇者「……ふつつか者ですが」

魔王「いやいや、何言ってるんですか!」


女勇者「やったー! これで三戦三勝!」

魔王「また負けましたか……。(四隅を取ったのに、他のマスがすべて真っ白ってどうやったんだろう)」

女勇者「えへへー、負けたからにはなにか罰ゲームしてもらおっかなー」

魔王「罰ゲーム、ですか?」

女勇者「うん。あ、安心して、ヒドいこととかはしないから」

魔王「……本当ですか?」

女勇者「うん。じゃソードドラゴンの頭に頭突き!」

魔王「絶対にできません」


103.
月日は経ち…
魔物A「暇だな」

魔物B「前の魔王様が消えてからなーんか気力なくなちゃったもんな」

魔物A「あれ以来前魔王の使い様も引きこもってるしなぁ」

魔物B「新しい魔王様も現れないしなぁ」

人間の女「えーとすみません!」

魔物B「あー?誰よお前。ここは元魔王様のお城だぜ?」

魔物A「ちなみに俺達はただの無害なモンスターよ?」

人間の女「えーとですね。実は先日子供が生まれまして」

人間の男「ちなみに双子です。可愛いですよ」

人間の女「あなたは黙ってって!その子どもがどうやら魔王っぽいんですけどうすればいいのかなーって」

魔物A「え、うそマジ?ちょっと失礼。あ、マジだわ」

魔物B「前魔王の使い様ー!何か魔王様が生まれたみたいですよー!!」

魔物A「あれ、なんかこの二人どっかで見たことあるんすけど」

人間の女・男「元勇者です」「元魔王です」

魔物A・B「あーーーーーーーーーーーーーーっ!!」


104.
~某町の某庭~
魔王「ってことが、昔あったんだよ」

子供「わ~、じゃパパはお尻に敷かれてたんだ!」

魔王「…どこで覚えてきたの、そんな言葉」

女勇者「お昼ご飯だよー! って、どうしたの?」

魔王「もうそんな時間ですか…。じゃ、いただきますか」

子供「ママー、パパー、かたぐるま~」

魔王「はいはい……よっと。さ、キッチンに行きましょう」ギュッ

女勇者「うんっ!」ギュッ

子供「あー、手繋いでる~」

魔王「ところで、今日のご飯はなんですか?」

女勇者「ローズバトラー型ハンバーグだよ!」

魔王「また複雑なのを作りましたね……」

女勇者「だって、僕はゆーしゃだからっ!!」


105.
女勇者「たっ、大変大変っ!魔法使いさん大変だよっ!」

魔王「……?どうしたんですか?
   今日の夕飯なら女勇者さんの好きなハンバーグですよ?」

女勇者「わあぁぁい!
    ………って、そうじゃないの!このスレ、終わっちゃうよ!?」

魔王「……そうですねぇ…まぁアレですよ、始まりがあれば終わりは必然的に……って、
   そんなに袖を引っ張るとハンバーグが焼けませんよ?
   (…?また怖い夢でも見たのかな?)」

女勇者「……る?」

魔王「?」

女勇者「1000こえても…いっしょに、居てくれる?」

魔王「はい。女勇者さんが僕を必要と思ってくれる限り、ずっと一緒ですよ?」

女勇者「……うんっ!!1000レス後も10000レス後も、ずーっといっしょだからねっ!」

魔王「はいはい。わかりましたから、今日のデミグラスソース味見して下さい?」

女勇者「はーい!」

魔王「(…赤い顔見られてないですよね…?)」

女勇者「(もうっ!魔法使いさんのにぶちんっ…!)」



150 :tP1xxzxZO
次回のドラクエは是非これで


ФゝФ〕<バラバラなのを継ぎ接ぎ継ぎ接ぎ…校正弄り過ぎて頭おかしくなりそうでした。
    全員参加型はきつい。

comment

管理者にだけメッセージを送る

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。