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2010-09-24

女「ほほう、これが自慰か」

1 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/09/13(月)
女「いやあ、自分の性器をしごく事にこんなに一生懸命になるんだね」

男「……」

見られた。

女「ああ、大丈夫、気にしないで続けてくれ」

男「できるかっ」

女「ふふっ」

男「……んだよ」

女「しまわないのかい?」

男「……うっせ。つーより、なんでお前が?」

女「ボクかい? 君の家に来ているんじゃないか」

男「違う、なんで勝手に入ってきた?」

女「君のお母さんからは許可を取ったさ」

……勝手に入れやがったな。

男「……ちっ」

女「でも、君は凄い心臓の持ち主だね」

男「あん?」

女「下に母親がいるのに、自慰に勤しめるとは……ボクにはできそうもない」

……お前にはついてないだろ。

女「もっとも、無いからしようにもできないけどね」


2.
男「変な反応だな」

女「ん?」

普通だったら。

男「普通だったら、もっと恥ずかしがるもんだけど」

女「ははは、逆に興味がわいているからね」

男「はぁ?」

女「できれば、しているところ、射精まで見ていたいくらいだ」

ダメだ、こいつ。

男「するかっつーの」

女「そうか、残念だ」

男「……」

女「ふふっ、今日はいいものが見れた」

男「変なこと言うな」

女「普段の生活ではそう見れないからね。頭の中に鮮明に浮かんでくる」

男「……」

タイミングが悪すぎただろ、さっきの。


3.
女「お返しに、ボクの自慰を見せようか?」

男「ふざけんな」

女「でも、ボクはまだやったことがないんだ」

男「……」

聞きたくない、聞きたくない。

女「どうするのか、教えてくれないかい」

男「俺が知ってるわけないだろ!」

女「そうか」

男「……」

女「じゃあ……」

近づくな、やめろ。

女「君の持っているその本を貸してくれ」

男「!」

この本はダメだ。

女「ダメかい?」

男「無理」

女「おや、何故だい?」

男「なんでって……」

これは、男が見るものであってだな……。

女「とってもピンクだね」

男「見たら俺は死ぬ」

女「どうして?」

男「恥ずかしすぎて」

女「ボクのことは考えないのかい? ボクが恥ずかしすぎて死んでしまうかもしれないよ?」

知るかよ。


4.
男「わかったよ」

女「読ませてくれるのかい?」

そんなキラキラした目で見るな。

男「やだ」

女「そうか、それは残念だ」

男「なんでそんなに見たいんだよ」

女「貴重な資料だからね」

男「資料?」

女「うん」

男「どういうことだよ」

女「いいじゃないか。黙秘権を行使するよ」

男「黙秘拳ってどんな流派だ」

女「こういうときにボケないでくれ」

男「……」

女「さあ、早く」

男「やれやれ……わかったよ」

死にたい。

女「すまないね」

ペラリペラリ。

恥ずかしいぞ、この野郎。

女「ふむ……」

男「頷きながら見るな、そんないいもんじゃねえ」

女「素晴らしいよ」

男「……はぁ」


5.
女「……君は」

なんだよ、読み終わってから話しかけろよ。

男「んだよ」

女「胸の大きな子が、好みなのかい?」

男「……」

うわあああああああああ。

女「そうなのかい?」

男「……そうだよ、悪いか」

女「ふむ……そうか」

男「……」

女「胸に、とっても興味があるんだね、君は」

男「うるせー! もういいだろうが!?」

女「いや、まだ全て読み終えてないよ」

男「あーもぉーー!!」


女「よかったよ」

男「……俺のライフはゼロだ」

女「そうか。それは良かった」

男「よくねえ!」

女「君の嗜好がわかってとても楽しかったよ」

男「ふん……」


6.
女「よし」

いきなり上着脱いで……ブラ。

男「なんだよいきなり!?」

女「さあ、判定だ」

男「なにが!?」

女「ボクの胸は、好みかい?」

男「……は?」

女「ボクもやはり、一少女として、気になるところだ」

男「いやいや、おかしい」

女「え?」

男「少女って……」

女「訂正しよう。一女性として、気になるところだ」

男「うむ、しっくりくる」

女「それで、どうなんだい?」

男「うーん」

女「ふむ」

男「2点(100点中)」

女「……そうかそうか。それは精進しないといけないね」

男「お、おい……」

女「いや、いいんだ……仕方ない結果さ」

こんなことを言うのは、悪いんだが。

本当に、魅力のない、胸だ。

気を重くするなよ。

俺には、魅力的に感じないだけで。

他の人にとっては、素晴らしいかもしれないぞ。

女「ん、なんだい? ジロジロと見て……」

男「みてねーよ」

女「それにしても、ボクの胸はそんなに貧相だろうか」

そんなことは言ってない。

男「俺にとっては2点だってことさ」

女「ふむ、そうか……それでは困る」

困られても。

女「もう一度本を読んで勉強しよう」

男「勘弁してくれ!」


7.
男「やれやれ……」

昨日は散々な目に遭った。

女「やあ」

男「おう」

女「気分が優れないようだが?」

男「ちょっとな」

女「君の気分が優れないと、こちらも調子が崩れてしまうよ」

男「そうかい」

女「なにかあったのかい?」

男「お前が元凶だ」

女「なんと」

男「……」

わざとらしい。

女「そういえば」

さらにわざとらしく、話を変えやがった。

女「君、宿題はしたのかい?」

男「……は?」

女「ほら、現代文の」

男「……あったっけ?」

女「ああ。素晴らしい文章だったよ」

覚えてなかった。


8.
女「忘れてしまったんだろう?」

男「……おう」

女「まあ、見せてあげてもいいが」

男「なんだ?」

女「その代わり、条件がある」

男「? なんだ」

女「今度、ボクと一緒に出かけよう」

なんだ、そんなことか。

お安い御用。

女「いいかい?」

男「おう、いいぜ」

簡単なことさ。

教科担任にガミガミされるより。

それに。

こいつのプライベートを、あまり知らないからな。

女「そうか、なら、……ほら」

男「おう、ありがとう」

女「礼なんかいらないさ。ある意味、取引をしたのだから、ボクも君にお礼を言わないといけないよ」

やつは深くお辞儀をした。

女「ありがとう」

ニッコリ笑いやがって。


9.
男「……」

女「む、どうしたんだい?」

男「別に」

……俺はこいつに、してるところを見られたんだよな。

女「?」

男「別に、なんでもないって」

女「いや、違う」

近づいてくるなよ……。

女「ああ、パンくずか」

……。

近くにいかなきゃわからんぞ、そんなの。

女「うん、とれた」

おい、食べるな。

男「おう」

女「どんくさいね、相変わらず」

ほっとけ。

女「ちょっと髪もはねてるよ」

男「だぁ、お前は保護者か」

女「保護者……いいかもしれないね」

男「ふざけんな」

女「ふふ、まあそう怒らずに」

その笑顔がむかつく。


10.
男「はぁ……」

女「ためいきかい? 幸せが逃げていくよ」

男「ほっとけ」

女「じゃあボクに当たるようにためいきをついてくれ。そうすれば、ボクに幸せがやってくる」

いや。

その理屈はおかしいだろ。

男「ためいき自体が幸せじゃあないだろ」

女「む……?」

男「つまり、ためいきをついた人に幸せがやってこなくなるんじゃないか?」

女「なるほど……」

男「……ん?」

こいつ、いきなり近づきやがって。

女「君に来ない幸せは、ボクが頂くよ」

男「けっ」

女「ふふふ……」

男「おい」

女「ん?」

男「歩きづらい」


11.
女「そう言ったら、ボクがやめると思うのかい?」

男「一応言っといたんだ」

女「ふふ、そうかい」

邪魔すぎる。

男「……」

女「おっと、そんなに早く歩かないでくれよ」

男「うるさい」

女「むっ……」

男「お前があくまで邪魔をするなら、俺は俺で抵抗す……る?」

こけてやがる。

ついでに、パンツ丸見え。

男「白か」

女「ああ、真っ白だ」

女「君は、白は好きかい?」

男「言うかよ」

女「むぅ、嫌いかい?」

男「……嫌いじゃない」

女「そうか」

男「?」

女「見たいときにいつでも言ってくれ。君が見たいなら、いつでも見せるから」

変態が。

女「もちろん、君以外の人には見せるつもりはないけどね」

俺も見る気はない。


12.
男「そういうこと、平気な顔で言わないほうがいいぜ」

女「どうしてだい?」

男「俺が野獣だったらどうする?」

女「言われるがままさ」

男「じゃあもし、ここで俺がパンツを下ろせといったら?」

女「下ろせばいいのかい?」

男「ストップストップ」

女「ん、ストップ」

男「とりあえず脱ごうとしてるそのモーションをやめろ」

女「わかった、言うとおりにしよう」

男「はぁ……」

女「またためいきだね」

男「ほっとけ」

学校についてもこいつは。

ずっとくっつきやがって。

変な噂が立ったらどうするんだ。

男「……おい」

女「大丈夫、トイレと授業中は離れてるから」

男「俺の脚の上に乗るな」

女「迷惑かい?」

男「迷惑だ」


13.
女「女の子との接触は、男の子にとってとても刺激的なことだと聞いたけれど」

男「お前と触れ合っても嬉しくない」

女「むむ、ボクのことを女の子として、異性として見ていないと?」

男「そういうことだ」

女「嬉しいなあ」

男「はあ?」

女「つまり、ボクのことを同性のように、仲良くしてくれている、ということだろう?」

男「……」

ポッジティブぅ……。

女「嬉しいなあ、嬉しいなあ」

本当に喜んでいるようだ。

男「お、おい」

女「む?」

男「脚の上で動くな」

女「なんでだい?」

男「いいから」

くそ、やっぱり俺も男か。

反応してやがる。

女「なにか、悪いことでも?」

男「ああ、悪い」

女「なにがいけないんだい? 体で喜びを表しているだけさ」

男「言葉で表せ」

女「それじゃあ思いが伝わらないだろう?」

男「……」

女「……あっ」


14.
男「?」

女「えっと……うん」

いきなり離れた。ラッキー。

女「嫌がるようなことをして悪かったね、す、すまなかった」

男「? おう」

どうしたんだ? いきなり……。

……あ。

男「えっとだな……」

女「次の授業の準備しないと……」

逃げられた。

誤解だ。いや、誤解じゃないけども。

まずいな。これは、後できまずい。

女「そ、それじゃあ、後で」

男「お、おう」

帰宅中。

女「……」

いつもうるさいあいつは、一言も喋らない。

気まずい。

これは、いやなムードだ。

男「お、おい」

女「なんだい?」

男「さっきのことなんだが……」

女「ああ、弁当の話かい? あれはね……」

男「違う、別にお前のチーズソーセージの話はするつもりはない」

女「じゃあ……君の、かい?」

いきなり下ネタか。


15.
男「まあ、そうなるな」

女「すまなかったね、ちょっと、ビックリしてしまってね」

男「ああ、すまん」

女「ふふ、ボクが昨日見たものが当たっていると考えると、すこし恥ずかしくなってしまってね」

男「……」

畜生。

男「悪かったな」

女「いや、嬉しいことさ」

男「はぁ?」

女「つまり、ボクとの接触を好ましく思ってくれたということだろう?」

男「……」

まあ、そういうことになる。

つか、肌がめっちゃスベスベだったのが原因だ。

……ああ、やっぱりそういうことなんだ。

良い匂いするし。

柔らかいし。

暖かいし。

女「ふふふ……」

男「……んだよ」

女「なんでもないさ」

男「うっぜー」

女「無関心より嬉しいよ」

男「……はぁ……」

女「あ、そうだ。ためいきためいき」

またくっつきやがって。


16.
女「ふふふ……」

男「不気味」

女「笑い方かい?」

男「そうだ」

女「くすくす」

男「そんな笑い方するやつはいない」

女「ふふっ……そうだね」

ふふっ、じゃねえよ。

ふふっ、じゃ。

女「決めた」

男「ん?」

女「今度行く場所」

男「どこだよ」

女「ふふっ、教えないよ」

じゃあ言うな。

男「あのな……」

女「なんだい?」

男「悪いけど、お前いつ行くつもりだよ」

女「いつでもいいんじゃないのかい?」

男「こっちにも都合があってな」

女「都合か……ふふっ、ボクに合わせてくれるくせに」

男「……」

女「君のそういうところ、結構好きだよ」

合わせてるつもりは全然ない。


17.
男「で、いつだよ?」

女「今度の日曜日」

男「……それってお前」

女「ん?」

こいつ、わかって選んでるだろ。

女「どうしたんだい?」

にやにやしやがって。

男「わかった」

女「空いてるのかい?」

男「空いてる」

女「良かった」

男「はぁ……」

女「幸せがやってくるよ」

男「そりゃよかったね」


男「土曜日どうすっかな」

女「自慰に勤しんだらどうだい?」

男「やめろ」

女「じゃあ、ボクも初体験してみようかな?」

男「自慰することを公言するな」

女「やり方がわからないのに、するわけないさ」

男「そうかい」

女「男の子の自慰は、昨日で幾分かは理解したけど」

男「そのことはもう言うな」

女「今でも目を閉じれば思い出すよ……ふふっ」

男「あーもー!」

女「顔が赤いよ? 恥ずかしいのかい?」

恥ずかしくないわけ、ないだろう。


18.
男「許してくれよ……」

女「……でも確かに、この年頃でしていないボクは、逆に異端なのかもしれないね」

男「……」

いや、別にしないやつはしないだろう。

女「男の子に飢えてないからかな?」

男「性欲ないのか?」

女「うーん、一緒にいれればそれで十分だと、ボクは思ってるから」

ふーん。

男「そんなもんなのか」

女「うん」

男「……」

女「ん?」

男「……のわりに下ネタとか多くないか?」

女「君をからかってるのさ。思春期の少年をね」

……お前だって思春期の少女だろうが。

男「へ、そうかい」

女「ふふっ」

男「……」

こいつは本当に、食えないやつだ。

女「あ、そうだ」

男「ん?」

女「ちょっと、ボクの家に寄ってくれないか?」


19.
男「お前の家に? なんで」

女「いいから、ね?」

男「いやと言ったら?」

女「自慰……」

とか言いながら、じーっと俺を見てやがる。

こいつ、まさか、SEでシャレをかますとは、恐ろしい子。

男「わかったわかった」

女「ふふ、ありがとう」

こいつから離れたら。

どこかで言われちまいそうだしな。

自慰、じゃねえよ。

男「で、なんだよ」

女「そろそろボクの家なんだから、待ってくれよ」

男「へいへい」

女「もちろん、あがってくれるよね?」

男「お前の家に?」

女「うん」

やれやれ。

男「別にいいけど」

女「本当かい? ありがとう」

ふふふっ、と不気味な笑い。

何をしようってんだ。

女「ちょっと帰りが遅くなるかもしれないけど、いいかい?」

男「いいぜ、別に」

女「ありがとう」

男「おう」

女「ふふ、感謝してばかりだね」

まあ、そうだな。

どうでもいいけどな。


20.
女「さあ、着いたことだし、遠慮せず入ってくれ」

男「おう」

って、いきなり走り出した。

家で、いきなり。

男「待てよ」

女「ふふっ」

階段を上り、自分の部屋に行こうとしてるようだ。

男「ちょ、おいっ」

俺も中に入る。

女「ふふっ」

男「!」

こいつ。

着替えるために走ったのか。

女「こういうときは、どういう反応をとればいいのかな?」

男「笑えばいいんじゃね?」

女「ふふ、新世紀なお答えありがとう」

男「……」

女「おや、出るのかい?」

当たり前だろ。

男「着替え終わったら言え」

女「別に見てもいいんだよ?」

男「何言ってんだよ」

女「ボクは君の、とんでもない場所を見てしまったんだから」

るっせ。

それとこれとは話が違う。


21.
男「それとこれとは……」

女「それじゃあ、ボクがいけないとおもうんだ」

男「あれは、事故だったんだ。これは……」

女「君の勘違いで部屋に来たんじゃないか。これも事故さ」

男「……」

女「さあ」

興味がないんだよ。

……いや、おとこに興味があるってことじゃなく。

魅力的でない、ってことだ。

男「興味ねぇんだよ」

女「……」

素直に言うのも、大事なことだろ。

女「そうか」

男「……」

女「同性愛者だったんだね」

おい、違う。

女「む? でも、大きな胸が好きだったはず……」

男「おいおい……」

女「大きい胸の男性……難しい相手だね」

こいつは。

マジで。

どうかしてる。

男「はぁ……」

女「ためいき」


22.
男「お前さ」

女「なんだい?」

男「どうかしてるよ……」

女「同化している? なにが?」

男「普通そんな考え方しないって」

女「考え方? 同化しているのか?」

男「おう」

女「むう……難しいことを言うね」

男「いいから早く着替えろよ」

女「いや、見てもらわないと困る」

男「……はぁ……」

女「またためいき」

だぁ、近づくな……。

うおっ。

どさり。

男「……」

女「……」

ベッドに倒れこんだ。


23.
男「……」

女「ふふっ、足がもつれてしまったよ」

男「どけよ」

女「ああ、もちろん」

……。

女「……これは、どういうことかな」

やっぱり、俺は正直者だった。

男「まあ、そういうことだ」

女「……ボクのことを、異性として見ていないんじゃなかったのかな?」

そんなの。

タテマエってやつさ。

女「……性的興奮、というものか」

男「そういうやつだ」

女「制服からここまでテント張りになるんだね、凄い生命力だ」

女「……人間は、性に素直なんだね」

男「そうなんだな」

女「……」

ゆっくりと立ち上がり、着替えを再開した。

男「……」

女「はは、まさかこんな雰囲気になってしまうとはね。困ったものだ」

凄く、寂しそう顔。


24.
女「……ボクは、気にしてないから」

男「何が」

女「……」

男「何がいいたいんだよ」

女「君がボクを、どう思ってるかわからないけど」

男「……?」

女「ボクは君をそういう目で、見れないんだ」

男「……」

俺だって、見たくない。

体が反応するだけである。

別に今すぐに襲いたいとか、そんな衝動はまったくといっていいほどない。

それが普通だろう。

女「だから、気にしてない」

男「俺も気にしてない」

女「そうか、それはよかった」

男「おう」


288:CcoyD3Xy0
なんか切ないな



25.
男「で」

女「なんだい?」

男「寄らせるような用事って?」

女「ああ、そうだった」

男「気づけよ」

女「今日ね」

男「おう」

女「雨が相当降るらしいから、ボクの家で雨宿りすれば、ってことさ」

男「は?」

すぐにカーテンを開ける。

ざあああああああ。

男「うっおおおおおおお!?」

女「ざーざー降りだね」

男「お前なぁ!?」

女「なんだい?」

男「忠告してくれればさっさと帰ってれば、すこし濡れるぐらいで済んだんだぞ!?」

女「風邪をひいたらどうする。おでかけができなくなるじゃないか」

男「そんなに体よわくねえよ!」

291:zZA/nxde0
かわいいのう



26.
女「心配なんだ、君のことが」

男「倒置法を用いて強調するな!」

女「君のこと、心配なんだが」

男「疑問文みたいになってるぞ!?」

女「あはは、面白い」

男「おもしろくねぇ!」

女「じゃあ、このざーざー降りの中、帰るのかい?」

男「それは……」

正直、いやだ。

女「ボクは傘も合羽も貸さないから」

男「ひでえ」

女「それくらい帰って欲しくないんだ」

男「わかったよ、わかった。止むまでいるから」

女「本当かい?」

やけに嬉しそうだな。

男「ああ、約束する」

女「そうか、それじゃあ君の母親に電話しておくよ」

男「いいよ、俺がする」

女「いやいや、ボクがするよ」

男「だるいっつーの、なんでだよ?」

女「今晩、貴方の息子をお預かりします、と」

男「なんでだよ!」

女「え? この雨、止むのは明日だよ?」

先に言え。


295:6vXxSTyK0
なんなんだこの想像を絶する破壊力は


26.
男「お前、わかってて……」

女「約束は守るのが、男の子だよ?」

男「……っけ」

女「ふふっ、それじゃあ電話してくるね」

男「はぁ……」

女「ボクがいない間に、ためいきはそれ以上つかないように」

男「へいへい」


男「……はぁ」

おっと。

ついちまった。

まあ、バレないだろうし。

男「そういえば、あいつの母さん、今日見てないな……」

いきなりあがって、何も言わずに娘の部屋に入るおとこのことを、どう思うだろうか。

俺だったら。

獣だとしか思わないだろう。

まずいな。

よし、とりあえず挨拶しておこう。

階段を下りる。

男「ん……?」

今、どうやら電話を終えたらしい。

女「待っていられないのかい? ふふっ……」

男「おい、お前の母さんは?」

女「ああ、母なら今日含めて、土日と帰ってこないよ」


27.
男「マジか」

女「ふふっ、嘘はつかないよ」

男「……」

これは非常にまずい。

いや、考えてみろよ。

男女二人が、一つ屋根の下だぞ。

男「はぁ……」

女「ん?」

ためいきをついたから、近づいてきた。

女「また、ためいき。いやかい?」

男「いやじゃないけど……」

女「いやじゃないなら、嬉しいよ」

別に、いやじゃないだけで、良いわけじゃないぞ。

女「まだ晩御飯という時間でもないね、何をしようか?」

男「別に、なんでもいい」

女「ナニ、しようか?」

男「だからなんでお前は……」

下ネタっつか、なんつーか。

そういうの多いんだ。


28.
女「ふふ、ちょっと、調子に乗りすぎかな」

そうだな。調子に乗りすぎ。

男「ゲームしようぜ、ゲーム」

女「むぅ……残念ながら、ボクの家にはゲームというものがないんだ」

男「トランプも?」

女「アナログなものならあるよ、ほら」

男「なんだそれ?」

女「ツイスターゲーム」

……いや。

おかしいだろ。

女「やらないのかい?」

男「疲れるだろ、これ」

女「そうなのかな? ボクは君とやるために買ったものだから、どうやるのかわからないんだ」

なんで俺限定なんだよ。

男「俺だってわからん」

女「さっき疲れると言っていたじゃないか」

男「そうですけども」

畜生、口が滑った。


29.
男「ああ、そうだそうだ」

女「む?」

男「これ、つぶやくんだよ、○○なう、みたいに」

女「それじゃあツイッターゲームじゃないか」

くそ、騙されんか。

男「これ、回すやつとかいないといけないから、3人いないといけないんだよ」

女「ああ、これ、ボタンを押すと自動的にやってくれるものらしいよ」

ハイテクじゃん。

アナログじゃないじゃん。

女「やらないか?」

男「いい男なお誘いだな」

女「どういうことだい?」

男「気にするな」

仕方ない。

別にホイホイ、やるつもりはないけど。

もう逃げられようもないし。

男「じゃあ、やるか」

女「そうこなくちゃ。ふふっ……」


30.
女「どうやるんだい?」

男「えっとだな、まず色があるだろ? この色に指示された部位を置くんだ」

女「なるほど。左右の手足だね。了解した」

男「じゃあやるか」

女「うん」

右足 赤

男「おう」

女「うむ」

左足 緑

男「よっと……て、おい!」

女「なんだい?」

男「いきなりなんでそんなに脚を開く!?」

女「どこでもいいんだろ?」

きつそうな体勢だな、おい。

その後……。

男「お前、いいかげんに……」

女「ふふ、なにがだい?」

なんでこんなに絡むんだよ。

おかしいだろ。

女「次は……」

黄色 左足

男「きっつ!」

女「よいしょっと」

男「うおっ、そこは俺が……!」

女「ふふ、お先」


31.
男「畜生……あそこしか……」

女「おや、そこにいくのかい?」

男「くぃっぃ……」

女「ふふっ、面白い声だね」

男「つ、次ぉぃぃぃ……」

左手 緑

鬼畜だ。

こっからどうやっていけばいいんだ。

男「くのおおおお……」

女「うん、苦悩だね」

黙れ。

元はと言えばお前が変なとこに行かなけりゃ……。

女「よいしょ。ボクはできたよ」

男「うのぉぉ……」

とすっ。

女「あにゃ……」

あいつの股の間に、顔が当たった。


32.
女「……」

ぐらり、と。

倒れた。

男「……むぐ?」

女「あ、あまりそんなところに顔をつけるものじゃないよ……」

地の文では、凄い早い反応だった。

しかし、俺自身が気づいたのは今さっきだ。

男「! す、すまん」

女「……」

ああああ、なんだよその顔。

顔赤くして目を逸らすな。

唇を尖らせて。

いつもの。

こいつっぽくない。

なんか……。

女「つ、ツイスターゲームはおしまい。ご飯にしよう」

食うにはいい時間だった。

男「じゃあ、食うか」


33.
女「ふふっ、君がお泊りに来た時のために、母から料理を教わっていたんだ」

だから。

なんで俺限定なんだ。

女「待っててくれ。腕にのりをつけて頑張るから」

男「よりをかけてくれ」

女「かけるなんて……」

男「もういい、早く作業に入れ」

めんどくせーやつ。

男「ふぅ……」

女「おや、今度はためいきじゃないようだね」

男「疲れたから一息だ」

女「そうか」

いつもの状態に戻った。

さっきの面影は、まるでない。

男「やれやれ」

なんか、さっきのは正直。

正直に。

可愛かったな、とか。

思ってたり。

女「ふふっ、そろそろできるからね」

男「おう」

男「……」

やべ、腹鳴った。

意外と腹減ってるんだな。

女「いやしんぼさんだね」

男「おいしんぼだ」

女「ふふっ、そうかい」

綺麗にあしらわれた。


34.
女「おまたせ……あ、いや」

男「ん?」

女「おまたせって、ちょっといやらしいね」

そんなことどうでもいい。

女「そう思わないかい?」

男「思わん」

女「そうか、残念だ」

なにがだ。

男「……」

飯。

女「さあ、召し上がれ」

男「おう、いただきます」

女「ふふっ」

ぱくり。

……。

いや、まあ。

美味いよ。美味い。

普通に、美味い。

女「どうだい?」

男「美味い」

女「そうか」

男「……」

喜んでもいいだろうに。

当たり前みたいに、ドヤ顔か。

可愛くねー。


35.
女「良かった良かった」

と、俺の心の中を覗いていたかのように、いきなり喜び始めた。

女「……とか、言ったら可愛いのかな?」

……こいつ、まさか……。

心を読んでやがるのか?

男「さあな」

女「ふぅん」

いや、そんなことできるわけがない。

男「ふぅ」

食った食った。

意外と量が多くて困ってことは言わないでおこう。

男「お前、食べないのか?」

女「食欲がないんだ」

男「大丈夫か?」

女「気にしなくてもいい。ボクの用事だから」

男「……?」

あやしいな。


36.
男「まあ、いい。そういえば、俺が食っている間に何してたんだ? 姿が見えなかったが」

女「お風呂の用意をしていたんだ」

男「なるほどな」

女「ふふっ、お風呂にするかい?」

男「飯食う前に言うべきだろ」

女「そうだね。順序を間違えてしまったよ」

と、笑う。

……うーん。

女「それじゃあ、本当にどうするんだい?
  疲れているとさっき言っていたから、このまま寝てもいいんだよ?」

男「いや、別に」

女「じゃあ、入るかい?」

男「入る」

女「そうか」

汗かいてるからな。こんなんで人の家にいることすら、俺は恥ずかしいわけで。

男「ついてくるなよ」

女「わからないだろ?」

男「何度来てると思ってるんだ」

女「ふふっ、そうはいかないさ」

男「はぁ……」

女「ほら、ためいきをつく」

ああ、もう。調子狂うぜ。


37.
男「……」

女「シャンプーとリンスを間違えないように、わかったね?」

男「お前は保護者か」

女「ふふっ、そうだよ」

認めるな。

男「わかったから、出てけ出てけ」

女「うん」

男「やれやれ」

やっと出たか。

男「さて」

入るか。


男「ふう……」

気持ちいい。

女「湯加減はどうかな?」

話しかけるな。

男「んだよもぉ……」

男「いいですから、もう話しかけてくるなよ」

女「そうか。ならいいんだ」

男「けっ」

女「ふふ、ちょっと厚かましかったかな?」

男「物凄くな」

女「ははは、酷い言い様だ」

酷くはないはずだ。


38.
俺は。

ただ、話しかけられただけで。

体が正直に反応している。

なんでだろうか。

いつもなら、こんなことはない。

なんでだ? なんで、こんなに反応がいいんだ?

男「……」

考えるだけ、無駄だ。

男「あがったぞー」

女「おや、ほかほかだね」

男「そりゃな」

風呂に入ってヒエヒエってのは聞いたことがない。

女「それじゃあ、どうしようか?」

男「風呂入らないのか?」

女「ボクにも色々とあるんだ」

男「ふーん」

いろいろねぇ。

女「ボクは、もう寝ることにするよ」

男「じゃあ、俺も」

女「いや、いいんだよ? ボクに合わせなくても」

いやいや。

起きてたところで。

何すればいいんだよ。

女「ボクが寝た後に楽しんでもいいんだし」

男「するかっ」


439:4oxhY/oe0
はがゆい



39.
……まあ。

昨日はあの後も結局、してない。

久しぶりだったのに。

する機会っつーか。

なんか、興がそがれたつーか。

見つかるの怖いっつーか。

女「どうしたんだい?」

男「なんでもない」

だからと言って、人の家でするのはどう考えても変態だろ。

男「……おい」

女「なんだい?」

男「なんの冗談だ」

女「冗談?」

男「どうなってるだよ」

女「こうなってるのさ」

男「……お前はベッドで寝ろ」

女「じゃあ君もベッドで寝ることになるよ」

なんでだよ。

男「いや、じゃあ布団で寝ろよ」

女「じゃあ君も布団で寝ることになるよ」

男「ふざけるな。ベッドがあるのにもったいないだろ」

女「だから、君に決めさせているじゃないか」

男「だから、なんで二つに一つなんだよ」

女「いいからいいから」

おいおい。

こいつ、やっぱりおかしいって。


40.
男「つまり……」

女「うん」

男「お前と一緒に寝る以外に選択肢はない、ということか」

女「……」

顔赤くして頷くな。

男「わかったよ。寝る。寝てやる。」

女「ふふっ、感謝するよ」

男「近づくなよ」

女「意味がないじゃないか」

男「……はいはい」

なんだよ、こいつ。

意味わかんねえ。

女「……こっちを向いてくれよ」

男「……」

男「ん」

女「いやかい?」

いやだよ。

なんでお前と一緒に、寝ないといけないんだ。

女「……」

すっげえ近いし。


41.
女「ふふっ……」

男「なんだよ」

女「ごめんね」

男「っ……」

いつもの、口調じゃない。

女「ちょっと、わがままが過ぎちゃった。ごめんね」

男「お、おい……」

女「おやすみ、男」

男「……」

男「おいっ」

ぎゅっと。

こいつの手を握ってみる。

特に意味はないけど。

女「……?」

男「……えっと」

やべえ。

恥ずかしくて何も言えないぞ。

何か言え、何か……。

女「暖かいね」

男「……!」

女「ふふっ、男の手、暖かい」

男「……女」

女「?」

意味はない。

意味はないんだと信じたい。

俺は、女の唇に、そっと唇を合わせた。


42.
女「ん……」

男「……」

なんでだろうな。

なんで、こんなことしたのか。

わかんねえや。

女「……バカ」

男「あん?」

女「ボクからしようと思ってたのに……」

なんだよそれ。

女「……男」

男「なんだよ」

女「ボクのこと、好き?」

男「嫌いじゃない」

女「微妙な答えだね」

男「……嫌いじゃないし、普通ってわけでもない」

女「ふふっ、そっか」

女「ボクは男のこと、大好き」

男「そうかい」

女「ちゃんと返してよ」

男「……嬉しいよ」

女「ふふっ……」

さて。

それから俺らがどうしたかって?

もちろん。

もちろん、わかるよな?

寝たよ。

寝ちまったよ。

勇気がなくて悪かったな。

女の笑顔見たらもうどうでもよくなっちまったんだよ。

つくづくダメ男だと思ったよ。ええ。


483:RlEwgy4T0
ぬわんと



43.
日曜。

男「おーい」

女「やあ」

……どうやら、口調も雰囲気も戻っちまったみたいだ。残念。

でもまぁ、これがこいつなんだし、俺はいいと思ってる。

女「結構遅れたね、どうしたんだい? 自慰かい?」

男「大声でそういうこと言うな、バカ」

むかつくやつだ。

女「ふふっ、それじゃあ、行こうか男」

……名前呼んだから全てノーカンにはならないぞ。

男「……やれやれ」

はしゃぐ女を追いかけながら。

俺は、今日、こいつに渡す誕生日プレゼントを、考えていた。

Fin


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