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2010-07-17

妹「ぼく、お兄ちゃんのこと、きらい」

1 :名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日:2010/07/08(木)
兄「はい?」


妹「お兄ちゃんなんてきらいだよ」

兄「いや…お前がツンなのは元からだけど……その前、なんつった?」

妹「ぼく?」

兄「いえす」

妹「いや?」

兄「い、いや?……ではないけどさ」

妹「ならいいでしょ」

兄「突然だったからさ、なにかあったか?」

妹「しつこいお兄ちゃんはぼく、きらいになるよ」

兄「もう嫌いなんだろ?」

妹「あ……」

妹「こう…もっと輪をかけてきらいになる」

兄「具体的には?」

妹「このおしゃべりがあと一時間つづく」

兄「このレポートが終わってからじゃだめか?」

妹「がっこうで叱られるといい」


2.
妹「まあ、うそだけど」

兄「そうかい」

妹「ぼく、お兄ちゃんとはなしてるほど暇じゃないし」

兄「へー」

妹「……ちょっと」

兄「ふーん」

妹「こら」

兄「なぐんな、ばか」

妹「はたいたんだよ、妹なめんな」

兄「で、なんだよ」

妹「無視すんなこら」

兄「僕と話してるほどひまじゃないんだろ?」

妹「そうだけど…ちがうんだよ、妹のいげんに関わるんだよ」

兄「おまえに威厳なんてあったためしがないだろう」

妹「あるよ!」

兄「みせてみ」

妹「…………………どう?」

兄「は?」

妹「いあつされたでしょ」

兄「は?」


3.
妹「……もっかいやる」

兄「まあいいけど」

妹「…………ふぅー……………どや」

兄「ねこの真似?」

妹「ぼくの闘気でおおきくみえたはず」

兄「貧弱ぅ」

妹「胸をみるなへんたい」

兄「あまりにかわいそうで、さ」

妹「成長期だし、まだ成長の余地はあるし」

兄「てか、闘気でおおきく見えるって」

妹「あ…」

兄「僕の本棚に勝手に手を触れたな?」

妹「ちがうもん」

兄「ならどこで読んだ」

妹「と、友達にかりたんだよ」

兄「なんて子?」

妹「……田中さんだよ!」

兄「うそつき」

妹「うそちゃうわい!」

兄「お前は嘘つくと声が大きくなる」

妹「ちゃうもん…」

兄「僕、嘘つく子きらいだよ」

妹「うぅ……うち、うそついて無いしぃ…」

兄「ふーん?」


4.
妹「……田中さんがかしてくれたの」

兄「へー」

妹「うち、お兄ちゃんの本棚さわってないよ」

兄「あっそ」

妹「………」

兄「ん?」

妹「……ごめんなさい」

兄「なんで?」

妹「……お兄ちゃんの本かってにかりてごめんなさい」

兄「ふーん」

妹「……うぅ……ひっく…ひっく……」

兄「ま、別に怒ってないけどね」

妹「………ほんま?」

兄「僕は嘘が嫌いだ」

妹「…ひっく………う、嘘ついてごめんなさい」

兄「ん、よろしい」

妹「………」

兄「なんだよ」

妹「…泣いとらへんし」

兄「だれも聞いてない」

妹「顔に書いてあった」

兄「眼科いってこい」

妹「うっさいばか兄」


5.
兄「お前、宿題は?」

妹「ない」

兄「ちっ、これだからゆとりは」

妹「お兄ちゃんもゆとりでしょ」

兄「うっせ、だまれ」

妹「はいはい、ゆとりのゆーとーり」

兄「……」

妹「ぷふっ…」

兄「自爆すんな」

妹「自分で言ってなんだけど、よそう以上におもんなかった」

兄「かあさんもびっくりレベルだったな」

妹「いいつけとこ」

兄「ほんとのこった」

妹「いいつけとこ」

兄「…すまんかった」

妹「やた」

兄「ついに兄をこえたか……」

妹「大勝利だ」

兄「妹つええ」

妹「おそれいったか」

兄「ああ、おそれいりやの鬼子ぼいーん」

妹「くふっ…」

兄「勝った」


6.
妹「さんかい勝負」

兄「よしきた」

妹「……」

兄「……」

妹「……」

兄「……」

妹「……」

母「ごはんですよーう!」

妹「あ、ごはん」

兄「一時休戦な」

妹「しゃあない」

兄「ま、僕が勝つけどね」

妹「うちが負けるわけないし」

母「はよ降りてこーい!」

妹「はーい!」

兄「ただいまー!」


7.
妹「お兄ちゃん」

兄「あ? 皿当番終わったのか?」

妹「とっくにおわってんよ」

兄「そうかー」

妹「……」

兄「……」

妹「ねんな!」

兄「けんな、ばか」

妹「ねようとするからだ」

兄「くちくて眠いんじゃ、悟れ」

妹「ふろ入って来いって、お母さんが」

兄「おまえ先はいってこい」

妹「もうはいった」

兄「まじか」

妹「ほら、髪濡れてる」

兄「つめたっ」

妹「うりゃうりゃ」

兄「んー……もうちょっと首のほうでひんやりさせとけ」

妹「あいよ」


8.
妹「男臭いよ」

兄「ん、いやかー?」

妹「実はちょっと好き」

兄「変態め」

妹「めっちゃすきー」

兄「反応に困る」

妹「うちのかちー」

兄「あっ」


兄「……風呂入ってくる」

妹「賞品は?」

兄「ほら、母さんが入れっていってるから」

妹「ねえー賞品ー」

兄「じゃあ、おまえもう寝とけ、な?」

妹「ぶぅー」


9.
兄「ふぅ……すっきりした」

兄「結局仕上がってないが……ま、ねるか」

兄「………」

兄「………」

兄「………」

妹「……お兄ちゃん?」

兄「………」

妹「……ねてる?」

兄「……せっかく眠かったのに台なしだよ」

妹「やーい」

兄「なんだよ」

妹「………」

兄「そういや、ちょっと今日変だったな」

妹「………」

兄「学校でなんかあったか?」

妹「………」

兄「なんかいえや」

妹「……ねむいから布団入れて」

兄「……はいよ」

妹「ん」

兄「……」

妹「……んん」

兄「……なんじゃい」

妹「むいー」

兄「わけわからんな、お前」


10.
妹「……」

兄「……」

妹「……ぼく」

兄「ん?」

妹「…ぼくって言ってみて」

兄「僕?」

妹「ん…」

兄「で?」

妹「ん? うん、もういいよ」

兄「は?」

妹「うん、お兄ちゃんはぼくでかまわないよ」

兄「は?」

妹「ぼく……うん……ぼく…」

兄「……おーい?」

妹「うん、おやすみー」

兄「おーい?」

妹「………くぅ………くぅ……」

兄「はぁ……」

妹「………くぅ………くぅ……」

兄「……………すぅ……すぅ……」

妹「……くぅ………くぅ……ふふっ…」

兄「……………すぅ……すぅ……」

妹「………くぅ………くぅ……」


11.
妹「おい、シスコン」

兄「うぬぼれてんじゃねえぞ」

妹「にひひ、素直じゃないねえ」

兄「笑い方きもい」

妹「おまえに言われたくない」

兄「あ、なんだ? またツンモードか?」

妹「は? うっさいわ。こちとら通常営業じゃ」

兄「営業なのか」

妹「うち(株)だよ」

兄「なに売ってんだ」

妹「だめ兄」

兄「売れるか?」

妹「売れるか。うぬぼれてんじゃねえぞこら」

兄「む、僕は一部で大人気だぞ」

妹「どこだよう」

兄「ほら、こう……学級委員にえらばれたりする」

妹「ジャンケン弱いだけでしょうが」

兄「ジャンケンちゃうわ、推薦やし」

妹「なんだ、いじめられてるのかお兄ちゃん」

兄「はあ?」

妹「お兄ちゃんのひとり推薦でクラス全員が投票したんでしょ」

兄「なぜわかった」

妹「……ま、いろいろ人生あるよ」


12.
兄「なんで妹に慰められにゃあかんのだ」

妹「ええよ、うちの胸でないてええんよ」

兄「何様じゃおまえ」

妹「あいたっ」

兄「いいざまだ」

妹「くぅぅ、お兄ちゃんデコピンつよいな」

兄「そうか?」

妹「あいたっ!」

兄「おおっ、真っ赤だ」

妹「二度もやるなボケ、仕返しじゃ」

兄「たっ、やめっ」

妹「うりゃっ、うりゃっ」

兄「ちょっ……って、全く痛くないけどな」

妹「くそう」

兄「しょせん妹は兄にかなわないのだよ」

妹「はたしてそうかな」


13.
兄「くるかっ!」

妹「こしょばしたるわい」

兄「ちょっあひゃっはってひゃっ」

妹「そりゃそりゃ」

兄「むもっむもっふはっはあはっしぬっはぶっ」

妹「あいたっ」

兄「はあ……はあ……」

妹「でこ割れたらどうする」

兄「窒息させるきか」

妹「ちっそく?」

兄「笑い死に」

妹「笑ってたんか、あたまいかれたかと思ってた」

兄「………そしゃっ」

妹「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃっやめっやめええっっ」


妹「はあ……はあ……」

兄「はあ………はあ………」

妹「妹に欲情すんなへんたい」

兄「はあ?」

妹「ハアハアしてるやん」

兄「おまえが言うな」

妹「うちはいっつも欲情しとるからええもん」

兄「発情期か」

妹「妹ははつじょう期だ」

兄「そこの野良猫にまざってこいや」

妹「いやや、寒いもん」

兄「しゃあないほっかいろ貸してやる、いくつほしい?」

妹「いるかボケ」


14.
兄「もう開けちまったよ」

妹「夏に開けてどうする」

兄「寒いとかいったばかがいるから」

妹「ギャクだ、笑え。まじにすんな」

兄「あっはっは」

妹「そりゃっ」

兄「うひょほよったっちょっっやめっっっはははっっはあっっ」

妹「面白かった?」

兄「……はっ……はっ……はっ……」

妹「お兄ちゃん死んだ?」

兄「死んだ死んだ」

妹「うちのギャグおもしろかったろ?」

兄「おもしろかったおもしろかった」

妹「あかん、お兄ちゃん壊れた」

妹「おかあさあああ」

兄「僕復活っ復活したっ」

妹「あ、生き返った」

兄「なんかの拍子でまたお小遣い減らされたらどうする」

妹「おかあ」

兄「やめっちょっ」

妹「きゃっ」


15.
妹「……お兄ちゃんに押し倒された」

兄「お前が騒ぐから」

妹「この熱いの何?」

兄「ホッカイロ」

妹「はよどけ」

兄「眠くなってきた」

妹「やばい、つぶれる」

兄「つぶれろ」

妹「汗だらけ」

兄「おまえもな」

妹「男臭いわ」

兄「……シャワー浴びてくる」

妹「や。もうちょっと嗅がせて」

兄「しがみつくな暑苦しい」

妹「すぅー、ぷはぁー」

兄「きもいわ」


66:aPyOCu0p0
なんだろう
ものすごいキュンキュンしてる



16.
妹「ああん、いけずぅ」

兄「む、ちょっと重くなったか?」

妹「しね」

兄「ひどい」

妹「おんなの子に体重の話をしたら死罪ときまってる」

兄「ごたくはいいからはなれろ」

妹「風呂場までつれてけ」

兄「しゃあない」


兄「おら、階段だ」

妹「よしっ、こいっ」

兄「そいっそいっそいっ」

妹「きゃああああああああ」

兄「みたか、秘技一段飛ばし」

妹「死ぬかと思ったわ」

兄「はよ降りろ」

妹「や、もっかいやって」

兄「俺の腰が死ぬ」


17.
兄「とうちゃーく」

妹「そりゃっ、10点!」

兄「そのまま洗濯かごで埋もれてろ」

妹「まさか先に入るつもり?」

兄「としよりを労れ」

妹「うっせえもうろくが、れでーふぁーすとやねん」

兄「いいからはよ脱げ」


兄「ほら、シャワーかけるぞ」

妹「かもん」

兄「よーしよしよし」

妹「うがああああ、ちからがー」

兄「アンパンマンか」

妹「とーけーてーゆーくー」

兄「バイキンマンか」


18.
妹「それにしても」

兄「あん?」

妹「いろいろ育ってまんなあ、にひひ」

兄「おりゃ」

妹「きゃっ冷たっやめっやめっ」

兄「さきに浸かってろ」

妹「あとで髪洗ってくれる?」

兄「はいはい」


兄「ういー」

妹「あんちゃんブラシの使い方がなっちゃいねえよ」

兄「しるかぼけ」

妹「もっとこう…ブラシ道ってのは…」

兄「なんだよ」

妹「しるか。はよせい」

兄「思いつかなかったんか」

妹「うっせ」

兄「ほら、ちょっとどけ」

妹「おいでおいで」

兄「ふむぞ」

妹「…ささっ、どうぞこちらへ」

兄「ぬるっ」

妹「うめといたわ、感謝せい」

兄「プールいきてえなあ」


19.
妹「くちゅん」

兄「どした」

妹「さむい」

兄「うめすぎじゃボケ」

妹「暑かったんじゃ、しゃあない」

兄「風邪引く前にシャワーであったまっとけ、追い焚きしとく」

妹「すまんのう若人よ」

兄「あほ」

妹「ほれ」

兄「えらそうな」

妹「髪触らせてやるんだからええでしょ」

兄「どんな徳があるんだよ」

妹「お兄ちゃん髪フェチやもんね、にひひ」

兄「…あほ、ちゃうわ」

妹「そんなワシャワシャすんな、髪が痛む」

兄「流すぞ、目ぇつぶっとけ」

妹「ん」

兄「それー」

妹「……」

兄「よし、もういいぞ」

妹「うむ、大儀であった」

兄「えらそうな」


妹「もういい?」

兄「あと100かぞえたらな」

妹「ようし……ぶくぶく」

兄「……」

妹「……ぷはぁっ、100秒たった?」

兄「もう95秒潜っとけ」

妹「ころす気か」

兄「勝手にしね」


20.
妹「おっ、あったかい」

兄「入る前に乾燥機かけといたからな」

妹「気がきくのう猿」

兄「僕のふところ熱すぎだろう」

妹「熱いハートだなんて言ってて恥ずかしくないの? お兄ちゃん」

兄「言ってねえよ。ほら、髪ぬぐってやる」

妹「やっぱ髪フェチでしょ」


妹「さ、」

兄「なんだよそのポーズ」

妹「部屋まではこんでくれないの?」

兄「肩車ならいいぞ」

妹「首が折れるわ。だっこせえよ」

兄「せっかく汗流したのにまたかきたくないわ」

妹「ちっ」


21.
妹「ふぉぉぉぉ! 涼しいっ!」

兄「クーラーつけといたからな」

妹「さすがお兄ちゃん」

兄「ほめるなほめるな」

妹「じゃ、おやすみ」

兄「そこは俺のベッドだ」

妹「つかわせろや」

兄「俺も眠いからもちょっと寄れや」

妹「せまい」

兄「はよ出てけ」

妹「お兄ちゃんはうちのベッド使ってええよ」

兄「ふざけんな暑いだろ」

妹「ばあちゃんちのカビクーラーがなつかしいわい」

兄「冷えすぎるやつか」

妹「シーツいる?」

兄「ええわ、ホッカイロがおるから」

妹「暑っ苦しいわ」

兄「おやすみ」

妹「ん……」


22.
兄「準備できたか?」

妹「ちょっとまって。帯が結ばれへん」

兄「母さんにやってもらえよ」

妹「去年おそわったもん」

兄「忘れてんじゃねえか」

妹「あほか。記憶力ばつぐんじゃぼけ」

兄「あーもう。はよせいや」

妹「からまった」

兄「あほか」

妹「おかあさああああん」

兄「部屋にいるから」


妹「おるー?」

兄「はいれはいれ」

妹「どう」

兄「流石かあさん」

妹「ほめるとこがちゃうわマザコン」

兄「さすがばあちゃん」

妹「ばあちゃんどっから出てきた」

兄「その浴衣縫ったのばあちゃんだよ」

妹「まじか」


23.
兄「サイフ持ったか?」

妹「お兄ちゃんのつかうわ」

兄「ばかたれ、はよもってこい」

妹「けち」

兄「置いてくぞ」

妹「まだもろてない」

兄「かあさん妹の財布はー!」

母「お前のに足しといたからそっから使いー!」

兄「わかったー!」

兄「だ、そうだ」

妹「うちがあずかっといたろか」

兄「あほか」


兄「下駄はやめとけよ」

妹「なんでさ」

兄「おまえ、去年こけて泣いてたろうが」

妹「忘れたわい」

兄「またおんぶとか嫌だからな」

妹「てかお兄ちゃんかて下駄やんけ」

兄「僕は年季がちがう」

妹「時代遅れ」

兄「お懐古さんとよべ」

妹「あほか」


24.
妹「歩きにくい」

兄「言わんこっちゃない、はきかえてくるか?」

妹「ええわ、醍醐味じゃ」

兄「むずかしい言葉しってんな」

妹「妹なめんな」

兄「はいはい、恐れいりやの」

妹「ぷふっ」

兄「言い終わる前に吹くな」

妹「いっとくけど、別におもんないからね」

兄「ぼいーん」

妹「うっく…」

兄「今日は髪結ってるのか」

妹「気づくのおそい」

兄「あほ、話題を提供したんじゃ。とっくに気づいとるわ」

妹「ならなんか言っとけよ」

兄「おまえ褒めてもなんの得にもならんわ」

妹「てれるなてれるな」

兄「……いそぐか」

妹「あっ、ちょいまてっ、お兄ちゃんっ、うちそんなに早く歩かれへん」

兄「こけんなよ」


妹「少しはいもうとをいたわってよ」

兄「待ってやってたんだから文句言うな」

妹「元はと言えばお兄ちゃんのせいだ」

兄「僕のせいちゃうわ」

妹「わたあめ一個」

兄「ええよ。僕は二個たべるから」

妹「ずるいわ、うちにももう一個」

兄「ふとるぞ」

妹「育ち盛りやもん」


25.
兄「あっ、始まってもうた」

妹「マジか」

兄「ほら、太鼓なってる」

妹「…ほんまや」

兄「ったく、ぐずぐずするから。走れるか?」

妹「無理」

兄「しゃあない、今年はお餅なしだな」

妹「えー、それもいやや」

兄「わがままな奴だ」

妹「お祭りやもん」

兄「しゃあない、乗れ」

妹「にひひ、甘いのう」

兄「あほたれ…つかまったか。走るぞ」


兄「はっ…はっ…はっ…」

妹「お疲れさん」

兄「……なんで、祭り始まる前からこんなに疲れにゃあかんのだ」

妹「みて、かざぐるまも拾った」

兄「そりゃ」

妹「髪にさすな、砂付いてるやろ」

兄「うん、よう似合うてるよ」

妹「ほんまっ?」

兄「うそや」

妹「しねっ」

兄「ひどい」


26.
妹「うちのお餅ももっててくれる?」

兄「いいぞ」

妹「だんけ」

兄「責任をもって食べといてやるよ」

妹「あげてないっ」

兄「良いもんもらったわ」

妹「たべたら承知しないよっ、預けるだけだかんねっ」

兄「あっ、先に帰ってたべとこか」

妹「えっ、ちょっと、ほんまにやめてよ」

兄「おまえはお祭り楽しんでこいや」

妹「……そんなんずるいわぁ…」

兄「そんならお前、おもち持って帰るか? 僕はお祭り楽しんどくから」

妹「それもいややぁー……ぅぅ…ひっ……ひっく…」

兄「わっ! ちょいまてっ! 嘘や! 泣くな!」

妹「ひっく……えぐっ……えぐっ……」

兄「帰ったりせえへんし! 嘘やから!」

妹「ぅあ………ほんまぁ……?」

兄「お兄ちゃんが悪かったから、な? 好きなもんこうたるから、な?」

妹「……お面…」

兄「よしきた!」

妹「…肩車」

兄「泣き止んだらしたるわ!」

妹「…焼きそばとりんごあめとかたぬき、おみくじ、だいふく」

兄「……」

妹「あ、あと笛吹いてる姉ちゃんのパンツ」

兄「ふざけんのも大概にせい」

妹「…にひひ」


27.
兄「あーもう、べしょべしょやないか」

妹「お兄ちゃんのせいだ」

兄「あやまるからこっち向き、ふいたる」

妹「ん…」

兄「ったく、かあさんにまた叱られるとこだった」

妹「お兄ちゃんなんか叱られとけ」

兄「いやや」


兄「よけいな時間くったわ」

妹「はよいこ、わたあめが売り切れてまう」

兄「あほ、どんだけ人気なんだよ」

妹「うちだったらひとりで売り切れるまでくう」

兄「破裂しろ」

妹「その程度ではれつしてたまるか」

兄「おまえの腹はブラックホールか」

妹「腹黒いのはお前じゃ」

兄「ばれたか」


28.
妹「うけとれ」

兄「でっかいなおまえのわたあめ」

妹「おっちゃんに、でっかいのっていったらこうなった」

兄「きゃつはロリコンか」

妹「ちゃうわ。うちの色気にめろめろやねん」

兄「色気?」

妹「うっふん」

兄「…もーらいっ」

妹「あっ、それうちのっ!」

兄「けちけちしない」

妹「えいっ」

兄「あっ」

妹「けちけちしない、やね?」

兄「ちぇ」

妹「あーん」

兄「何やらせる気だよ」

妹「甘党のお兄ちゃんなら釣れるかと思ったんやけどなぁ」

兄「ようつられへんわそんなの」

妹「一瞬くちあいてた」

兄「…ようみたな」

妹「あーん」

兄「あほたれ、兄の威厳に関わる」


29.
妹「そこ、お面やさん」

兄「えらく高いわ」

妹「約束や」

兄「しゃあない、どれがいい?」

妹「あれ、キツネの」

兄「キツネな。おっちゃん」

店主「おうよっ」

兄「あっこの狐。なあ、ちょっとまからへん?」

店主「妹ちゃん泣かしてんだろ? けちけちすんな」

兄「見られてたんか…」

店主「めっちゃ目立っとったで」

兄「……はい」

店主「まーいどう」


兄「ほれ、お前のせいで恥かいたわ」

妹「安心しろ、わたあめのおっちゃんも知っとったから」

兄「あ、まて。かざぐるまにひっかかる」

妹「ん…」

兄「ん、もういぞ」

妹「こんこん」

兄「お狐様か」

妹「こんこん」

兄「お揚げがほしいんか」

妹「こんこん」

兄「そうか、明日は雨かあ」

妹「むぐ…いうとらへんわそんなん」

兄「お、怪人二面相」

妹「ふつうのおめんやがな」


30.
兄「次は射的いこ」

妹「ちょっとはうまくなったんかいな」

兄「兄をなめるな」

妹「去年はおなさけのキャラメル一個やったろうが」

兄「忘れたわい」

妹「おっちゃんがやさしくてよかったなあ」

兄「お前もくったろ文句言うな」

妹「にひひ」


兄「おっちゃん、一回」

店主「あいよ」

妹「お兄ちゃん、あのぬいぐるみとってや」

兄「あほか、まずは腕ならしじゃ」

兄「それっ」

妹「どこ狙ってるん?」

兄「……銃の癖を調べたんだよ」

妹「ふーん?」

兄「くそう」


店主「まーいどう」

兄「ふんっ、こういう時もあるさ」

妹「キャラメル2個とビーズか。頑張ったな」

兄「えらそうな」

妹「文句あっか」

兄「今回に関してはないわ、ほれ」

妹「ビーズも?」

兄「僕がもっててもしゃあないやろ」


31.
妹「金魚すくいや」

兄「まる子とまる男の悲劇をわすれたか」

妹「……すくっても放流する」

兄「まあ、ええわ。やろか。 おっちゃん」

店主「あいよ、丈夫なのとやわいの一つずつ」

妹「わーい、丈夫なのや」

兄「おっちゃん、まじか?」

店主「おっちゃんの念がこもってる」

兄「効果あるんかいな」

店主「はよ破れますように…」

兄「おいっ」


妹「3匹!」

兄「1匹……」

妹「うちの勝ちー」

兄「不正があった」

妹「そんなことないわ、ねー」

店主「ねー」

兄「おっちゃん、無理があるわ」

店主「言うなや」


兄「そんなら返しときますよ」

店主「いいのんかい?」

兄「前にもらったやつは猫に食われて、こいつがめっちゃ泣いたねん」

妹「いうなっあほっ」

店主「はっはっはっ、まあ…」

兄「あははは、ね…」

妹「なんやねん、二人して」

兄「知らんでええことや、さ、次行くよー」

妹「まて、こける」


32.
兄「たのしんだかー?」

妹「うん…」

兄「舌だしてみー?」

妹「べー…」

兄「よしっ、ちゃんと赤いなっ! 元気ないなー?」

妹「眠い…」

兄「歩けるかー?」

妹「うん…」


兄「おかえりー」

母「お帰りなさい。あれ、妹ちゃんは?」

兄「ここ、疲れて寝てしもうた」

母「あらあら、お疲れ様」

兄「部屋においてくるわ、これ預かっといて」

母「はいはい」


33.
妹「ん……うん……」

兄「起きたか」

妹「ん……おにいちゃん?」

兄「はよおき、餅なくなるぞ」

妹「もう明日?」

兄「10時。みんなまだおきてるからおまえも起きな」

妹「…むー……ねむいー…」

兄「花火やるぞ」

妹「っ……花火?!」

妹「せんこう花火ある?!」

兄「気が早いわ」

妹「せんこう花火いがいを花火とは認めん」

兄「老けこみすぎだ」

妹「うっせ……ふぁ…」

兄「顔洗ってこい、目やに付いてる」

妹「つれてってえな…」

兄「甘ったれんなタコ」

妹「うおいっ!」

兄「目ぇ覚めたか?」

妹「しゅびんしゅびんや」

兄「ようわからんがわかった」

妹「せんこう花火どこ?」

兄「スイカ切れてるよ」

妹「あ、食べるー」


34.
妹「なんじゃい、塩かけとらへんのかいな」

兄「邪道やろ」

妹「うちは塩掛けのほうが好きじゃ」

兄「塩かけババアが」

妹「高血圧どんとこいや」

兄「早死すっぞ」

妹「太く短くやねん」

兄「悟りすぎじゃ」

妹「ぷいっ」

兄「下手くそ」

妹「やってみいよ」

兄「ぷっ」

妹「おっ、お兄ちゃんすげえ」

兄「兄なめんな」

妹「射的はようあてられへんのに」

兄「うっせえ」


妹「にわに飛ばしたら生えてこんかなあ」

兄「へそから生えてくるくらいだからな、生えるだろ」

妹「そんな嘘もうだまされへんし」

兄「嘘ちゃうで」

妹「うそや」

兄「へそからにょきにょきと」

妹「もうやめっ。へそがむずがゆくなってきよる」

兄「おっ、もうすぐだぞ」

妹「お兄ちゃんっ」


35.
兄「おっ、泣くか? 泣くか?」

妹「そんなになかへんわ」

兄「ちっ、このまえは泣いたのになあ」

妹「そんなにうちのなき顔がみたいか」

兄「べしょべしょしておもろいもんなあ」

妹「うちはぬれせんべいか」

兄「いやごめん、本気で分からん」

妹「うちにもわからん」

兄「ちったぁ脳みそを使って話せよ」

妹「お兄ちゃんに言われたくないわい」

兄「僕は脳みそいっつもフル稼働や」

妹「フル稼働でそれか、しょうもな」

兄「じつは秘められた力が」

妹「ないやろ。花火やろ、花火」

兄「よっしゃ。ろうそく探してこい」


妹「花火どこー?」

兄「ここ」

妹「せんこう花火はー?」

兄「気が早い、これからやれ」

妹「こんなほうき花火おもろないわ」

兄「いいから、やれ。 ほら、火ぃつけ」

妹「あほ、手ぇはなせ。あぶないわ」


36.
妹「お兄ちゃん、みろ! みろ!」

兄「んあ?」

妹「ほし! ほし!」

兄「ふりまわすな危ない」

妹「きれいやろ? な?」

兄「えらい楽しそうやな」

妹「ほうき花火にあらたな活用法やっ」

兄「興奮し過ぎやアホ、おちつけ」

妹「ほうき花火もうない?」

兄「ないわ」

妹「そっかぁ…」

兄「また今度な」

妹「まってろよ旋風花火」

兄「なんじゃそりゃ」

妹「両手に持って」

兄「あ、わかった。もういうな」

妹「聞いてくれてもええやんけ」


176:DT512IA00
ええなあ
和むなあ



37.
妹「ほな、おもち食べよっか」

兄「これどうする?」

妹「あ、せんこう花火」

兄「忘れてたんなら僕が全部やってしまおか」

妹「わすれてないわい、ちょっとボケただけや」

兄「若年性にもほどがあるわ」

妹「お兄ちゃんも気をつけいよ」

兄「あほか」


兄「ほれ」

妹「よしきた」

兄「火はのこってるか?」

妹「バッチリじゃ」

兄「バケツの準備はええか?」

妹「……もう声かけんといてな」

兄「あほ、そんなに震えてたらすぐ落ちるわ」

妹「うっさい……あっ」

兄「ほれみい」


38.
兄「お兄ちゃんのせいや」

妹「おにっ…」

兄「あははっ、読めてるよ。そこのけ、僕もやる」

妹「くそう」

兄「ん、ちりちりしてきた」

妹「お兄ちゃんどいて」

兄「落ち着くまでちょっと待て……よし」

妹「ん…」


妹「勘が戻ってきた。お兄ちゃん、勝負や」

兄「……おまえはこの美しさを鑑賞するゆたかな心が…」

妹「にげんのか?」

兄「あほゆうな、のったるわ」

妹「ふふん」

兄「後悔すんなよ」


39.
兄「ばかな…」

妹「うちの勝ちや」

兄「…腕を上げたな」

妹「にひひっ、ついにお兄ちゃんを……」

兄「三回勝負や」

妹「見苦しいぞ」

兄「うっさい、兄の沽券にかかわるじゃ」


妹「やっぱうちの勝ちや」

兄「あほ、引き分けじゃ。地面に落ちたのは同時やった」

妹「目ぇおかしいんとちゃう? ブドウと交換したらどうや」

兄「季節外れじゃあほたれ」

母「はいはい、おもち焼いといたからね」

妹「わぁっ、ふくらんどる」

兄「砂糖醤油ある?」

妹「おろし醤油!」

母「はいはい、どっちもあるから騒ぐなね」


40.
妹「あー、ええ気持ちや」

兄「おっさん臭いぞ」

妹「うっさい年増が、おまえにいわれとうないわ」

兄「ほれ、シーツ、ここでねるんやろ?」

妹「あんがと」

兄「ほんじゃあ、おれも……蚊取り線香は?」

妹「バッチリじゃ」

兄「ああ、匂いがする」

妹「……ばか、ぜんぷうきこっちにも回せ」

兄「これが限界や……」

妹「くぅ……」

兄「……すぅ……」


41.
兄「忘れものはないよな」

妹「なんでこのタイミングで言うねん」

兄「たまに心配してやったらこれか」

妹「取り返しがつくとこで言え」

兄「忘れてた」

妹「ぼけ」

妹「そういう自分は忘れてないんか?」

兄「あっ…」

妹「ほれみい天罰じゃ」

兄「オセロ忘れた」

妹「あほっ絶対もってこいってゆうたやん」

兄「うっかりしてた」

妹「ふふん、まあ、どうせうちに負けるのが怖かったんやろ」

兄「言ったな」

妹「は?」

兄「勝負じゃ」

妹「忘れたんちゃうんかいな」

兄「持ってきてたのを忘れてたんじゃ」

妹「ずるいわ」

兄「ずるないわ、ほれ並べろ」

妹「あ、うちが白やる」

兄「結果はかわらへんて」

妹「気分の問題じゃあほ」


42.
妹「お父さんあんまり揺らさんといてね」

父「まかせろ愛娘」

兄「まかせろもなにも、この渋滞じゃあ揺らすにもゆらせんだろ」

父「ふふ、はたしてそうかな」

母「お父さん!」

父「あ、やっぱうそや、そんなことできへん」

兄「父さんよわいなー」

妹「ウィナーお母さんや」

母「ふふふ」


妹「そんなら始めよか」

兄「よっしゃ」

妹「うちからな」

兄「まあええわ」

妹「うーん」

兄「序盤からそんなに考えてもかわんないよ」

妹「わかっとるわい」


43.
妹「…」

兄「……」

妹「…」

兄「……はい、角取った」

妹「あっずるい」

兄「ずるないわ、考えなしに置くほうが悪い」

妹「うー、だましよったな?」

兄「まんまとのせられてやんの」

妹「うっさい、ノリノリなんじゃ」

兄「ほらはよおけ」

妹「その手はくわなの焼きはまぐりや」

兄「あほ、ゲームが進まんだろうが」

妹「もうちょい考えさせ」

兄「あほの考え休むに似たり」

妹「あほちゃうわ」

兄「初耳や」


兄「四勝一負け、圧勝やな」

妹「いっかい負けといてなにが圧勝か」

兄「お情けだよ」

妹「ようゆうわ、となりの車の姉ちゃんに気ぃとられてたくせに」

兄「あれはしゃあない。なあ、父さん?」

父「まったく…いや、そんなことないわ」

妹「ほれみいどすけべ」

兄「うっさいわあほ」


44.
兄「そんなことよりエスエーについたで」

妹「もれる寸前やったで」

兄「もらしてまえ」

妹「そんときゃお前も道連れじゃ」

兄「アホゆうてないではよいくぞ」

妹「よっしゃ突撃じゃ、もれるもれる」

兄「はずかしいわ、だまれ」


妹「お兄ちゃんどないしよ」

兄「なんじゃい」

妹「みてわかれ、行列なんじゃ。うちはもれそうなんや」

兄「僕はすっきりしてんけど?」

妹「きいてないわ、あーどうしよ、どうしよ」

兄「母さんは?」

妹「ならんでるわ、めっちゃ笑顔で。あかんもるもる」

兄「しゃあない、裏行こ。ついてこい」

妹「はよ、はよ」


45.
兄「ここならええやろ」

妹「あかん、間一髪や」

兄「ほら、見張っててやるから、はよし」

妹「恩に着るでお兄ちゃん」

兄「あほ」

妹「お兄ちゃん、ティッシュ」

兄「はいよ」

妹「あー、なんかこお…開放的やなあ」

兄「あほなこというてないではよパンツはけ」

妹「もうちょっとよいんに浸らせてや」

兄「置いてくぞ」

妹「まてっ、ちょいまてっ、いまはくっ」

兄「はよせい」


妹「あほっ、まじで置いてくな」

兄「どっちがアホじゃ」

妹「めっちゃ開放感やったんや」

兄「なんならここでスカートめくったろか」

妹「あほ、周りのひと鼻血ふいてたおれるわ」

兄「すごいなお前のパンツ」

妹「うちの色気じゃ」

兄「アイス食べたいなあ」

妹「ながすな、恥ずかしい」


220:BId4Wsyb0
(・∀・)ニヤニヤ



46.
兄「アイス食べたくないんか?」

妹「たべたいわいっ」

兄「父さーん」

父「なんだー?」

兄「あっ、もう食べてやる」

妹「手早いな」

父「暑かったからな。ほれ、こうてこい」

兄「だんけ」

妹「だんけ」


兄「どれにする?」

妹「チョコ」

兄「バニラもあるぞ」

妹「バニラはお兄ちゃんやろ」

兄「ばれたか」

妹「ばれるもなにもないわ」

兄「バニラとチョコひとつずつ」

店員「あーいよぅ」


223:uEstfzt/0
だんけ=ありがとう?

224:smRW/LCC0
ドイツ語でな



47.
妹「お兄ちゃん、こうかん」

兄「ん、もう半分食べたのか」

妹「どんだけのろのろ食うきじゃ、溶けるぞ」

兄「あ、垂れてるぞ」

妹「わっ、どうしよっ」

兄「ふいてやる」

妹「いいから、はよくえ。そしてよこせ」

兄「しみになるぞ」

妹「おかあさああん」


妹「しゅっぱつしんこーう」

父「忘れもんないかー?」

兄「妹わすれてきたわ」

妹「あほ、となりに居るわ」

兄「あかん、声だけ聞こえる。化けてでたか」

妹「勝手にころすな」

兄「なんだおったんか」

妹「眼科いけ」


48.
父「んー、流れてきたな」

母「お疲れ様、コーヒーいる?」

父「ん、ください」

妹「…ちょっとたんま」

兄「どした?」

妹「酔った」

兄「寝とけ」

妹「せまい」

兄「兄の膝をかしてやる」

兄「ほれ、遠慮するな」

妹「いたっ」

兄「どうした? 膝枕だぞ」

妹「がちの膝はいたいわあほ…」

兄「ありゃ、本気で元気ないな」

妹「きーもーちーわーるーいー」

兄「はよねろ」


兄「リバースするか」

妹「するか…」

兄「もしほんとにやばかったら言えよ」

妹「ありがと…」

兄「窓から放り投げるから」

妹「ころすきか…」

兄「やられる前にやっちまえだ」

妹「けっ」


49.
妹「……くぅ……くぅ…」

兄「おい、おきろ。ついたぞ」

妹「んぅ…?」

兄「僕の足が壊死する」

妹「あ、お兄ちゃん…」

兄「ねぼけんな」

妹「ついたの?」

兄「ああ。はよおき」


妹「海のにおいがする」

兄「見えるぞ」

妹「どこや」

兄「ここに立ってみ」

妹「…見えへん」

兄「建物の向こうだからな」

妹「なんで立たせた」


50.
妹「なんでお兄ちゃんと同じ部屋なん?」

兄「しるか、知ってるけど」

妹「お母さんといっしょがよかったわ」

兄「父さんといっしょか…ちょっと勘弁やな」

妹「ああ…つかれるかも」

兄「だろ」

妹「海行くのは明日?」

兄「もう遅いからな、お風呂はいってごはん食べたら寝る時間や」

妹「せっかくの旅行なのにいつもと同じやんか」

兄「あほ、決定的にちがうとこがあるやろ」

妹「お兄ちゃんのパンツか」

兄「なんでやねん」

妹「勝負パンツ」

兄「僕はなにと戦ってるんやあほ」

妹「にひひ」


51.
兄「夕食は松の間でか」

妹「松がはえてるんだろうな」

兄「さあな」

妹「生えてなかったら承知せえへんで」

兄「はいはい」

妹「お兄ちゃんが責任取るんやで」

兄「なんでや」

妹「なんでもええやん」


妹「おい」

兄「なんや」

妹「これ、しいたけ入っとる」

兄「ほんまや」

妹「よろしく」

兄「しゃあない」

妹「あ、これも」

兄「はいはい」


52.
妹「これ、お椀がひっついてとれへんで」

兄「ほんまや」

母「ふたを指でずらすのよ」

妹「こう? あ、とれた」

兄「さすが母さん」

母「あらあら」

父「父さんもしってたからなー?」

妹「あ、おいし」

兄「このつみれもいけるわ」


兄「ご馳走様でした」

妹「おいしかったー」

兄「おなかいっぱいやね」

妹「あんなにご飯のおかわりするから」

兄「置け、成長期じゃ」

妹「そろそろ止まるやろ」

兄「あほ、あと5センチはいけるわ」

妹「ウドの大木?」

兄「美味しかったろうがウド、ばかにすんな」

妹「そういや食べたか」

兄「十分まえやボケ」


53.
妹「お兄ちゃん風呂はいりにいこ」

兄「ちょいまて、浴衣がある」

妹「うおっ、そんな場所にパッカンがっ」

兄「おまえの目は節穴か」

妹「死角やったわ、忍者とかおらへん?」

兄「あほ、こんな場所かくれんぼでもようつかわんわ」

妹「いないかー…」

兄「なんで残念がるんじゃ」


兄「ん、子供用のがないな」

妹「お兄ちゃんの分か」

兄「あほ、ひきずって歩くのはお前じゃ」

妹「お姫さんかてひきずってるがな」

兄「あれはそういうもんだ」

妹「うちかてひきずりたいわあ」

兄「フロントにかけるからちょい黙れ」


54.
妹「じゃーん」

兄「ほな行こか」

妹「浴衣のかんそうはどうした」

兄「祭りのときにもみたわい」

妹「あれはあれ、これはこれ」

兄「じゃあ、ひとつだけ言うけど」

妹「さ、ゆうてみい」

兄「合わせ、逆やで」

妹「先に言えあほ」


兄「風呂どっちやっけ」

妹「どこ行く気や、三階じゃ」

兄「しっとるわぼけ」

妹「どこ行くきや、階段はこっちじゃ」

兄「ちょっとしたおちゃめや」

妹「お兄ちゃんがやってもキモイだけや」

兄「うっさい、はよいくぞ」

妹「おまえが言うな」


妹「なあお兄ちゃん、いっしょに入らへん?」

兄「あほ、僕がつかまるわ」

妹「ちょっとくらいええやん、けち」

兄「僕の人生どこまで安モノさ」

妹「あーあ、お兄ちゃんがお姉ちゃんやったらええのんになあ」

兄「あほいってないで行って来い、母さんが待ってる」

妹「ちぇっ」


55.
妹「おそい」

兄「待ってたんか、部屋に戻ってればええのに」

妹「部屋のかぎ」

兄「あっ」

妹「フルーツ牛乳おごってや」

兄「しゃあない」

妹「しゃあないちゃうわ、謝罪の念をあらわせ」

兄「ごめんなそーりー」

妹「ぶっ…」

兄「いや、笑うとこちゃうやろ」


妹「んっ…んっ…んっ……っぷはー」

兄「いい飲みっぷりだ」

妹「ほめてもなんにも出んぞ、ぷるんぷるん」

兄「まな板から出るはずないだろ」

妹「成長期なめんな」

兄「うん。夢を持つのはいいことだぞ」

妹「せんせい口調やめい」

兄「僕先生むいてるかもな」

妹「あほ、生徒がぐれるわ」


56.
妹「せりゃっ」

兄「んばっ?!」

妹「ざまあみい、旅館とゆうたら枕投げや」

兄「ふん、あほらし」

妹「あれ? やらへんの?」

兄「もう大人やからな、ガキみたいにぎゃあぎゃあせんのや」

妹「ノリ悪いなあ」

兄「あ、はよねよ、ねよ」

妹「えー、もう寝てしまうん?」

兄「あたりまえや。おやすみー」

妹「あっ…」

兄「すぅ…すぅ…」

妹「……なぁ、なぁ。お兄ちゃん」

兄「うっさい」

妹「…もうしらんわっ」


妹「むぅ…」

兄「…おい」

妹「…ん」

兄「こっちむけや」

妹「……なんや」

兄「てりゃっ」

妹「ひゃぐっ?!

兄「もういっちょっ」

妹「ふぁぼっ?!」


57.
妹「なにすんじゃっ」

兄「仕返しじゃ」

妹「寝るんちゃうんかいなっ」

兄「やーい、だまされたー」

妹「ガキかおまえはっ」

兄「かまってもらえなくてすねてたくせに」

妹「そんなことないわぼけっ、いっぺんしねっ」

兄「あらら、おこっちゃった」

妹「当たり前やっ」


兄「おーい」

妹「……」

兄「もしもーし」

妹「……」

兄「やーい」

妹「うくっ…」

兄「あ、笑った」

妹「…笑っとらへん」

兄「もっきんばーど」

妹「あはっあははっくるしっあはははっ」

兄「お前のツボは本気で分からん」

妹「ふっ…ひぃ…ひぃ……」

兄「おしっ、機嫌なおったな。花札やるぞ」

妹「…ふぅ……ばっちこいやぁ」

兄「三回勝負な」

妹「はよ配れ」

兄「よっしゃ」


58.
妹「こいこい!」

兄「するかぼけ、あがりじゃ」

妹「おくびょうもん」

兄「ぬかせ、お前の負けじゃ」

妹「もっかい!」

兄「明日は海だ、もう寝とけ」

妹「おくびょうもん」

兄「はいはい。電気消すぞー」

妹「ちぇっ」


妹「……」

兄「……」

妹「……お兄ちゃんもうねた?」

兄「…左足とお腹は寝てるわ」

妹「あほか」

兄「ねむれへんか?」

妹「ちょっぱんちょっぱんや」

兄「微妙やな」

妹「むずかしい年頃なんじゃ」


59.
妹「……ごろごろ」

兄「インベーダーか」

妹「ふっはっは、このふとんはいただいたー」

兄「なにおうー」

妹「わっ、やめい、髪がぐしゃぐしゃになる」

兄「あしたの寝ぐせが楽しみや」

妹「もー、わしゃわしゃやめいよー」

兄「よしよし、ええこええこ」

妹「むう…」

兄「なんなら子守唄うたったろか」

妹「やめ…千年のねむりもさめるわ…」

兄「どんなうたや」

妹「ん……」

兄「……」

妹「…くぅ……くぅ……」

兄「……」

妹「…くぅ……くぅ……」

兄「……ねるか」


60.
兄「……すぅ……すぅ…」

妹「おら、はよおきい」

兄「……ん、朝か…」

妹「おい、ねぼすけ、おきんかい」

兄「……兄を踏むな…」

妹「はよおきんのが悪いんじゃ、うり、おりゃ」

兄「…てりゃ」

妹「うわっ」

妹「はなせ、こら」

兄「おはよー」

妹「カニばさみしてから言うな」

兄「ひとを蹴っといて挨拶もなしよりましだ」

妹「蹴ったんちゃうわ、踏んだんじゃ」

兄「自分の立場を考えてからいえ、そりゃっ」

妹「ひゃっやめっごめっやひゃあっ」


妹「……朝からひどい目にあった」

兄「こっちのセリフじゃ」

妹「はよおきんのが悪いんじゃ」

兄「ねぐせ直せ」

妹「いましようと思ったとこじゃ」

兄「浴衣もはだけてるし」

妹「見んな、えっち」

兄「なんやそれ」

妹「お色気ポーズ」


61.
兄「さて、朝飯まで時間あるな…」

妹「無視すんな」

兄「風呂でも入るかね」

妹「こら、きいとんのか」

兄「ん、おはよー」

妹「……おはよ」

兄「ほれ、風呂入りに行くぞ」

妹「まじか、お母さん起こしてくる」

兄「おう、行って来い」


兄「両親ズは?」

妹「もうちょっとねるってさ」

兄「さよかー」

妹「朝ごはんまでに起きるかな?」

兄「さあなー」

妹「てきとーに返事すな」

兄「いくぞー」

妹「まて、バスタオルがあらへん」

兄「ここや」

妹「よこせ」


62.
妹「お兄ちゃん、フルーツ牛乳」

兄「あほ、朝飯前じゃ」

妹「しゃあない、我慢したるわ」

兄「えらそうな」

妹「お腹すいたわ」

兄「松の間やで」

妹「そういや生えとらへんかったな、松」

兄「ふすまに描いてあったで」

妹「まじか、気づかへんかったわ」

兄「まだまだだね、ワトスン君」

妹「あほ、そんな間抜け顔のホームズがおるかいな」


兄「おはよう」

母「ああ、おはよ。よく眠れた?」

兄「ちっちゃいのがひっついてきてえらい暑かったわ」

母「あらあら」

妹「お兄ちゃんだまれ」

父「お父さんに甘えてもええんやでー」

兄「和食にヨーグルトってどうなん?」

妹「ぴったりマッチや、多分」

兄「言いだしっぺから試しとけ」

妹「だれが最初に食うかあほ」

父「お父さんさびしいわぁ」

母「はいはい。いただきましょうね」


305:9UtuVc/LP
何この親父可愛い



63.
妹「ようけ食べたわぁ」

兄「なかなかボリュームあったもんなあ」

妹「なんや眠うなってきた…」

兄「海、いかへんのんか?」

妹「行くに決まっとろうが…」

兄「こら、ねるな」

妹「あかん、ねる…お兄ちゃんなんとかせえ」

兄「まかせろ」

妹「たのむわぁ…」


兄「ていっ」

妹「ひゃあっ」

兄「おきたか」

妹「やっ冷たっ、もうええわっ、起きたっ」

兄「まあまあそう言わんと」

妹「やめっ」

兄「にひひ」

妹「あー、もう浴衣びしょびしょやんか」

兄「起こせゆうたのはお前じゃ」

妹「いきなり水攻めはないわぁ」

兄「獅子奮迅や」

妹「うさぎちゃうのん?」

兄「それや」


64.
妹「これどないしよう」

兄「干しときゃ乾くだろ」

妹「そんなええかげんな」

兄「そら、海行くぞ、海。はよ着替え」

妹「おっ、セクシー生着替えか」

兄「あほ」


妹「じゃじゃーん」

兄「呼ばれて飛び出て」

妹「じゃじゃじゃじゃーん」

兄「いっこ多いぞ」

妹「うっさい、かんだんじゃ。ほら行こ」

兄「あほ、水着で出歩く気か」

妹「すぐそこやん」

兄「あほ、これはおっとけ」

妹「お兄ちゃんのパーカーやん、ええの?」

兄「僕はむこうで着替えるからな」

妹「なんでうちここで着替えたん?!」

兄「忘れてたんじゃ」

妹「うそつけ」


65.
妹「パラソルは?」

兄「父さんがもってってるわ」

妹「心配やなあ」

兄「安心しろ、かあさんがおる」

妹「ならよし」

兄「さ、行くか」

妹「ちょ、バッグはお兄ちゃん持ってや」

兄「ちぃっ、しゃあない」

妹「ほなお先ー」

兄「あ、こら」


妹「海やあ」

兄「おうよ」

妹「さっそくお兄ちゃん埋めていい?」

兄「あほ」

妹「ええやん。海やで、海」

兄「見りゃわかるがな。ほら日焼け止め」

妹「ノリわるいなあ」

兄「おまえは元気すぎじゃ」

妹「てかお兄ちゃん早く着替えてこい。そのまま埋めるぞ」

兄「あほ、シート準備してたんじゃ」

妹「いちいち遅いんじゃ」

兄「…おまえ穴ほっとけ、深くな」

妹「なんや、恥ずかしくて埋まりたくなったか」

兄「埋まるのはお前や」

妹「のぞむところじゃ」

兄「縦にな」

妹「縦に?!」


66.
妹「ようやっときたな」

兄「なんや、穴ほっとらへんのか」

妹「イモウトンジョークや、マジにすんな」

兄「しゃあない、僕がほったろ。そこで待っとれ」

妹「まて、落ち着け」

兄「すぐ埋めたるからなー」

妹「おさらばじゃ」

兄「逃げんなこら」

妹「こーこまーでおーいでー」

兄「あんま沖いくと流されるぞー」

妹「浮き輪あるからへいきやもん」

兄「サメが出るぞー」

妹「よろこべ、今日はふかひれじゃ」

兄「足からかじられるぞー」

妹「おい、押すの手伝え人間マブチ」

兄「こわいんかー?」

妹「こわないわあほたれ」

兄「足震えとるよー」

妹「バタ足じゃあほたれ」

兄「ほんなら一人でもどれるなー?」

妹「はよこいあほたれ」

兄「あ、ばか」

妹「うわっ、流されてる!」


67.
妹「いやー、戻ってこれへんかとおもったわ」

兄「僕が追いつかれへんかったら、今頃三途の川やで」

妹「あほ、海から川に行けるかい」

兄「鮭やってのぼるんやから、人がのぼれんこたあるまいに」

妹「しゃけは命がけやねんで」

兄「もう死んだあとやねんで」

妹「あ、そっか」

兄「さておき僕もちょっと怖かったねんから反省せえよ」

妹「はあい」

兄「ったく」


妹「みぎ」

兄「こうか」

妹「もうちょい…まっすぐ…止まり」

兄「なあ」

妹「なんや」

兄「一周した気がする」

妹「目隠しして棒もってパラソルのまわりをうろつく変質者のできあがりや」

兄「こいつめ」

妹「あぶなっ」

兄「ちぃっ」


68.
妹「これどないしよ」

兄「ほれるか?」

妹「むり。お兄ちゃんは」

兄「ずぶずぶや」

母「あらあら、どうしたの? 仲良く腰まで埋まって」

妹「勝負してたんや」

兄「助けて下さい」

妹「ぬけへんのや」

母「あらあら、お父さん呼んでくるわね」

兄「たのむわ」

妹「だんけ」


69.
妹「えーい」

兄「やったなーこいつめー」

妹「あはは、とどかないよー」

兄「あはは」

妹「うふふ……ふぅ」

兄「…満足か?」

妹「なにが楽しいんやろな、これ」

兄「しらんわ」

妹「ほな始めよか」

兄「泣いてもやめへんで」

妹「そっくりかえすわ」

妹「死にさらせあほ兄っ!」

兄「生意気なんじゃおんしゃあっ!」

妹「年上やからって調子こくなやっ!」

兄「あほかあっ! ドタマかち抜いたるわっ!」

父「水かけっこにしちゃ言動が過激じゃないかね母さんや」

母「あらあら、元気でほほえましいじゃないですか」

父「そうかぁ…」


70.
妹「つかれたわぁ…」

兄「なんであんなに熱くなっとったんやろなあ」

妹「あほやなあ」

兄「三十分で人間、成長できるもんやなあ」

妹「神秘やわあ」

父「ぷかぷかしてるとこ悪いが、お父さんたち先に帰るでー!」

妹「あいよーう」

兄「パラソルだけかたしといてやー」

父「母さん、母さん。お父さん頼られまくりやで」

母「あらあら。よかったですねえ」


兄「お前ちょっと焼けたなあ」

妹「お兄ちゃんかて」

兄「明後日にはウェルダンやな」

妹「明日のひるはバーベキューやろ?」

兄「せやせや」

妹「焼きそば作ろうな」

兄「今日食べたやん」

妹「あんなキャベツだらけ焼きそばちゃうわ」

兄「あほ、あれが海の焼きそばじゃ」

妹「しるかぁ」


71.
妹「露天風呂もあるらしいで」

兄「今日はそっち行くか」

妹「のぞくなよ」

兄「あほ、お前なんぞ見てだれが嬉しいねん」

妹「美人の姉ちゃんおったら合図したるわ」

兄「…ほんまか?」

妹「うそにきまっとるやろ」

兄「…知っとたわ」

妹「にひひ」

兄「うっさい、だまれ」

妹「お兄ちゃんおるー?」

兄「おるよー」

妹「ええ湯やなあ」

兄「せやなあ」

妹「お星さん、きれいやなあ」

兄「天の川くっきりやわあ」

妹「みるきーうぇいやな」

兄「せや、神さんが牛乳こぼしたんや」

妹「なんや、だれも拭くひとおらへんかったんか」

兄「神さんはいそがしいからなあ」

妹「お疲れさんや」


72.
妹「お兄ちゃあん?」

兄「なんやー」

妹「うちのぼせてきたあ」

兄「さよかー、はよ上がれー」

妹「お兄ちゃんはだいじょうぶなんー?」

兄「ゆだりきっとるわあ」

妹「えー、うちアルデンテが好みやのにい」

兄「わるいなあ、すっかりのびきっとるねん」

妹「あ、もうあかん。でるわあ」

兄「さよかー」

妹「お先ー…お兄ちゃんもはよせいよ」

兄「あいよー」


兄「帰ったでー」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「なんや…寝とるんかいな…」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「ようけ遊んだもんなあ…」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「あー、もう…浴衣もはだけとるやんけ」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「ほんっとに手のかかる…」

妹「……くぅ……くぅ…」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「ほんま…よう寝とるわ…」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「よう寝とるとこ悪いけどなあ…」

妹「……くぅ……くぅ…」

兄「おきろーっ!!」

妹「んあっ! なんや!」

兄「飯じゃ」

妹「……大声だすな、うっとうしい…」

兄「ちょい顔洗ってこい」

妹「ん…」


73.
兄「あー、美味かったなあ」

妹「せやなあ」

兄「そんなら寝るか」

妹「それなんやけどなあ」

兄「なんや」

妹「目が冴えてしもた」

兄「……まじか」

妹「びんびんや」

兄「……これやるか」

妹「よっしゃ、リベンジや」

兄「むりむり」


兄「……すぅ……すぅ…」

妹「…くぅ……くぅ……」

兄「……ん…朝か…」

妹「…くぅ……くぅ……」

兄「……おき」

妹「……んぅ……なんや…お兄ちゃんか………おはよ」

兄「おはよ」

妹「なんじー?」

兄「えーとなあ……11時前…」

妹「……くるってない?」

兄「くるっててほしいわ…」

兄「なんで起こしてくれへんかったのん?」

母「あら、おはよ」

兄「あ、うん…おはよ。……で、なんでや?」

母「あんまり気持よさそうに眠ってたからねえ」

妹「時間がもったいないわあ」

兄「せや」

母「お父さんもつかれてまだ眠っとるからねえ」

兄「……さよですか」

母「そうなのよー」

妹「おこしてくるー」


74.
兄「もうお昼やけどごはんどないしよ?」

母「予定どおりバーベキューでいいんじゃないかしら」

兄「ほな、先行ってバーベキュー場借りてくるわ」

母「ついでに材料も運んどいてくれるかしら?」

兄「材料って…あのクーラボックスかあ…勘弁してや」

母「まあまあ」

兄「受付で台車かりてくる…」

母「よろしくねー」


妹「おこしてきたー」

父「おこされてきたー」

母「あらあら、おはようございます」

父「おはよ」

妹「あれ、お兄ちゃんはー?」

母「先にバーベキュー場いってるわ」

妹「うちもいってくるー」

母「気をつけてね」

父「あー、まだ耳がガンガンするわぁ」


75.
妹「あ、お兄ちゃん。バーベキュー場いってたんちゃうん?」

兄「もうかりたわ。12番がうちのやから」

妹「その台車は?」

兄「クーラーボックス運ぶねん」

妹「のせて」

兄「いやじゃ」

妹「おっ、おっ、むずかしいなこれ」

兄「いやじゃとゆうとろうに。縁につかまっとき」

妹「ばんたんじゃ」

兄「行くで」

妹「ばっちこい」

兄「うおりゃあああああああ」

妹「きゃあああああああああ」


兄「とうちゃーく」

妹「もっかい」

兄「お前よりクーラーボックスちゃんのせたいねん」

妹「浮気や」

兄「あほ、男の甲斐性や」

妹「だまれ」

兄「父さん母さんに番号伝えてきてや」

妹「じゅうにやっけ?」

兄「サバ読むな」

妹「歳のはなしちゃうわ」

兄「たのむわ」


76.
父「で、どこだっけ?」

妹「12番や、12番……12番、ここやね」

母「お兄ちゃんはまだいないわね」

妹「いや、クーラーボックスはあるで」

母「あらあら、材料ほったらかしてどこ行ったのかしら」

父「トイレとちゃうん?」

兄「…はっ……はっ……ちゃうわぼけっ!」

父「お父さんまだぼけとらへんで?」

妹「どこいってたん?」

兄「スーパー。焼きそば買ってきた」

母「あらあら、お疲れ様でした」

父「焼きそば? 焼きそばあるん?」

妹「お兄ちゃん覚えててくれたんか」

兄「あほ、自分で食いたいだけじゃ。お前にはやらんわ」

母「あらあら」

父「はいっ! お父さん焼きそば焼くでー!」

兄「…まかせたわ。火ぃつけていい?」

妹「…好きにせえよ。あ、うちマッチ、マッチする!」

父「なんや反応薄いなぁ」

兄「わーたのしみやー」

妹「おとうさんじょうずやからなあー…マッチどこー?」

父「お父さん大ハッスルやわぁ!」

母「よかったですねえ」


77.
妹「あー、もう満腹や」

兄「材料ちょっと多すぎたか?」

妹「ちょうどよかったんちゃう?」

兄「この焼きとうもろこしどないしよ」

妹「売ったらええやん」

兄「今ならセットで妹が付いてくるでー!」

妹「人身売買はあかんて」

兄「バイバイや」

妹「おもろいつもりか?」

兄「あれ、おかしーなぁ」

父「焼きそばもっと焼こかー?」


妹「このあとなにする?」

兄「なんやもう寝ててもええなあ」

妹「たしかにほどよい気だるさや」

兄「ぷかぷかするのも気持ちよさそうやなあ」

妹「流されんようにきをつけ」

兄「お前じゃ」

妹「ばれたか」


78.
妹「水着持ってきてる?」

兄「ここや。お前は?」

妹「きてる、ほれ」

兄「ほな行こか」

妹「日焼け止めある?」

兄「お前の分はない」

妹「うち以外にだれの分があるんじゃ」

兄「僕と日焼け止めわすれたきれいなお姉さんの分や」

妹「あほか」

兄「人の夢を馬鹿にすんな」

妹「夢ちゃうわ、妄想じゃ」


兄「おまたせ」

妹「まちくたびれたわ」

兄「更衣室が混んどったねん」

妹「これぬって」

兄「まだぬってなかったんかいな。自分でぬれや」

妹「あほ、ここは手が届かへんのじゃ」

兄「からだかたっ」

妹「じまんやないけどガッチガチやで」

兄「はいはい」

妹「ひゃっ、つべたっ」


79.
妹「お兄ちゃんはうちがぬったろ」

兄「遠慮するわ」

妹「ええやんええやん」

兄「なに企んどんねん」

妹「なんもないって、じゃ背中だけでええわ」

兄「…ほな、たのむわ」

妹「にひひ」

兄「やっぱやめとくわ」

妹「ちぇっ、ええやんちょっとくらい」


兄「ひまやなあ」

妹「あほ、うちは忙しいわ」

兄「なにやってん?」

妹「くらげごっこ」

兄「ぜんぜんだめやないか」

妹「お兄ちゃんやってみいよ」

兄「……」

妹「土左衛門ごっこちゃうねんで」

兄「あほ、微妙に手足震わせとるんじゃ」

妹「どこがくらげやねん」

兄「シビレの表現や」

妹「さされた側かいなあほくさ」


80.
妹「……お兄ちゃん」

兄「…なんや」

妹「きのうの夕飯にまぐろおったろ?」

兄「まあまあやったな。で?」

妹「呪われたんや」

兄「は?」

妹「まぐろの呪いや、泳ぎ続けにゃしんでまうねん」

兄「こわいなあ」

妹「他人事ちゃうねんで」

兄「僕のろわれとんのかいな」

妹「せや」

兄「お前もくったろ」

妹「うちはばりやーしてたから平気なんや」

兄「ずる」

妹「ずるないわ。さ、はよ泳げ、しんでまうぞ」

兄「うぎゃー」

妹「あ、しんでしもた」


81.
兄「…あがろか」

妹「わかった」

兄「うごけ」

妹「ひっぱってや」

兄「めんどくさ」

妹「はやいはやい」

兄「兄なめんな」


妹「お兄ちゃんくろなったなあ」

兄「お前もな」

妹「どれ」

兄「なにすんねん」

妹「にひひ、日焼けあとみたろうかとな」

兄「うっさいパンダ」

妹「かわいらしいやろ」

兄「あれ、肉食やで」

妹「まじか、食われるな」

兄「ひとくちでペロリや」


82.
兄「なあ、最後の日くらいお前の布団使ったれや」

妹「なんやお兄ちゃん今日はうちの布団でねるか?」

兄「そうやなくてなんで一枚の布団をケチケチ使うんじゃ」

妹「ええやんええやん旅行やし」

兄「まあええけどな」

妹「ごろごろー」

兄「結局こっち来るんか」

妹「ええやんけー」


妹「あたまなでてえな」

兄「なんや、やけに甘えるな」

妹「ええやん、たまには」

兄「まあいいけどな」

妹「むぎゅー」

兄「あほ、苦しいわ」

妹「旅館のせっけんの匂いやー」

兄「おまえとかわらへんがな」

妹「ええやんええやん」

妹「お兄ちゃんの手おっきいなあ」

兄「お前がちいさいんや」

妹「あほ、うちがグローバルスタンダードやねん」

兄「世界は巨人だらけやな」

妹「ガリバーさんもびっくりや」

兄「…そろそろ寝や」

妹「うん…おやすみ」

兄「おやすみ」


401:xzNlEsF+0
妹可愛い



83.
妹「……」

兄「………」

妹「……お兄ちゃん」

兄「……なんや」

妹「しんぞうの音うるさい、とめて」

兄「しぬわ、あほ」

妹「…にひひ、うそや…」

兄「……」

妹「…くぅ…くぅ…」

兄「……すぅ……すぅ……」


兄「……すぅ……すぅ……」

妹「……お兄ちゃん、おきて」

兄「…なんや……まだ夜やないか」

妹「といれ」

兄「…ひとりでいけ」

妹「ついてきて」

兄「…しゃあない」

妹「もる」

兄「はいはい」


84.
妹「……」

兄「……」

妹「お兄ちゃんおる?」

兄「ここや…」

妹「ん」

兄「まだか」

妹「もうちょっとや」

兄「はよせえ、ねむい」


妹「ん、すっきりしたわぁ」

兄「はいはい、おめでとさん…」

妹「なあお兄ちゃん」

兄「なんや、またトイレか」

妹「あほか」

兄「なんや」

妹「うちがねやるまであたま撫でててくれる?」

兄「おきにいりやな」

妹「んぅ……」


85.
兄「…すぅ……すぅ……」

妹「ほらっ! 朝じゃ! おきぃ!」

兄「んごぶっ!」

妹「あはっ、変な声や」

兄「……みぞおち踏むな」

妹「きんたま狙わなかっただけ感謝しい」

兄「そんなら僕永眠しとるがな…」

妹「チェックアウトいつ?」

兄「10時や。めし食ったら出られるように準備しとき」

妹「とっくにまとめとるわ」

兄「これは?」

妹「…かぶるようじゃ」


父「そんなら帰るでー、忘れもんないかぁー?」

兄「たぶんなー」

妹「お父さん誰やっけー?」

父「お母さん……妹ちゃんがぼけた…どないしよ?」

母「あらあら、どなたですか?」

父「ひどいわぁ」

母「冗談ですよ、お父さん」

妹「冗談ってことにしとくわ、お父さん」

父「お父さん泣きそうやわぁ……ほな、いくよー」

兄「立ち直りはやっ」


86.
兄「なあ」

妹「なんや」

兄「旅行たのしかったか?」

妹「まあまあや」

兄「さよか」

妹「お兄ちゃんはどうなんねん」

兄「そこそこや」

妹「ふーん」

兄「……」

妹「……」

兄「…なあ」

妹「なんや」

兄「旅行楽しかったな」

妹「うん」


87.
妹「……おーはよーう……ふぁ……」

兄「おう、誕生日おめっとー」

妹「あ、そうか」

兄「なんだ忘れてたんか、いってそんした」

妹「思い出したからもうちょっと褒めたたえろ」

兄「えー、もうめんどいわ」

妹「たんじょうびと様やで」

兄「うわあ、おそれいった」

妹「てきとーな」

兄「ちょうまじめ、へへーい」

妹「せめて本から目ぇはなせ」

兄「はいはい」

妹「老眼か」

兄「うっさい、言うとおりや。文句言うな」

妹「何よんどるの?」

兄「これ」

妹「お菓子の本!」

兄「なんかつくってやろうと思ってな」

妹「さすがお兄ちゃん」

兄「思っててんだがやめとこか」

妹「なんでや、つくれよ」

兄「ばれたらおもろないやん」

妹「じゃあ、知らんぷりしてるからはよつくれ」

兄「なんや偉そうな」

妹「たんじょうびと様やもん」

兄「ちぇっ、しかたない」

妹「なあなあ、なにつくるん?」

兄「お前にだけは教えたらへんわ」

妹「けち」


88.
妹「な、これおいしそう。これつくって」

兄「おまえが決めるんかいな」

妹「たんじょう日!」

兄「まあ、ええわ。…ちょっとめんどいな、これ」

妹「手伝ったるわ」

兄「なんでお前もつくるねん」

妹「ええやん」

兄「しらんぷりするんとちゃうんかいな」

妹「ええやん」

兄「よくないわ」

妹「うちも作りたいんじゃ、文句言うな」

兄「…しゃあない」

妹「よし、つくろ」


兄「そんなら、卵わっとけ」

妹「朝めし前じゃ」

兄「あ、そういや朝飯まだやったな」

妹「ペコペコじゃ」

兄「しゃあない、いったん中断じゃ」

妹「えー、つくらんの?」

兄「朝飯のあとにな」

妹「おとーさんとおかーさん起こしてくる」

兄「頼むわ」


89.
父「おはよー」

兄「おはよ、トーストでええよね」

父「よかよか……風呂入ってくるわぁ……ふぁあ…」

母「あらあら、二人とも早いのねえ」

妹「お母さんたちは寝過ぎや」

兄「ええやん、休みなんやし」

母「じゃあお母さんオムレツ作ろっか」

兄「たのむわー」

妹「てつだうー」


兄「ごちそうさん」

妹「さ、お腹もいっぱいになったしはよつくろ」

兄「洗いもんするからちょっとまっとれ」

妹「しゃあないなぁ、うちもやったるわ」

兄「ふだんからこんくらい手伝え、拭くのたのむわ」

妹「まかせろ」

兄「……」

妹「……なんでうち誕生日なのにお手伝いばっかやの?」

兄「しるかぁ」


90.
妹「砂糖どんくらい?」

兄「自分で読め、いそがしい」

妹「……70gや」

兄「そこのはかり使いや」

妹「あいよ」

兄「こぼすなよ」

妹「まかせろ………わっ、多いな」

兄「そんなもんや」

妹「これまぜるのん?」

兄「さっくりな」

妹「なんや、さっくりって」

兄「かしてみ」

妹「やってみ」

兄「さっくり」

妹「うぎゃー、って斬るなや」

兄「こうや、泡つぶさんようにな」

妹「みとらへんかったわ」

兄「いちいち突っ込むからじゃぼけ」


91.
妹「でけた」

兄「あとは焼くだけやな」

妹「たのしみや」

兄「ポチッとな」

妹「古いなぁ」

兄「さ、僕は間に挟むもん作っとくからその間そのへんで踊っとき」

妹「なんでやねん」


妹「いい匂いがしてきた」

兄「おちつけ、あと18分や」

妹「あほ、まてるわ」

兄「出したあと出来上がりまで3時間や」

妹「……焼いておわりとちゃうん?」

兄「おまえ、絵しかみとらへんやろ」

妹「………らんたたんららん」

兄「ここで踊るな、あっちいけ」


92.
妹「さん、にい、いち、チーン」

兄「やけたか」

妹「焼けたわ」

兄「だすからどき」

妹「おお、バルタン星人や」

兄「ふぉっふぉっふぉっ」

妹「うちにやらせてや」

兄「熱いからだめや」

妹「ちぇ」


妹「ふぉぉぉう、きつね色や」

兄「堪能したか?」

妹「もうちょい匂いかがせてや」

兄「時間切れや」

妹「あっ、なんでひっくりかえすんやいけず」

兄「蒸らさなあかんねん」

妹「むら…むらす?」

兄「ムラムラ言いたいだけやろ」

妹「ばれたか」


93.
妹「このあとどうするん?」

兄「冷えたらシロップしみこませて間に具挟んで…」

妹「なんやぶつぶついって」

兄「ああ…お前の出番もうないわ。どっかいっとき」

妹「ひど」

兄「ひどないわ、この後デコレーションやもん」

妹「うちもやるっ」

兄「ダメや」

妹「たんじょう日っ」

兄「あかん。サプライズやねん」

妹「しゃあないわ。期待してるぞ」

兄「まかせろ」


妹「なんやこれ」

父「ふんふーん」

妹「お父さん、なんでうち立ち入り禁止なん?」

父「おっ、妹ちゃんの声やぁ」

妹「こたえ」

父「誕生日の飾り付けてるからやぁ、なぁ母さん」

母「はいはい」

妹「せめてもうちょい隠せや、サプライズはどうした」

父「あっお父さんうっかりや。訂正や。母さんと言えないことしてるねん」

妹「言葉を選べ」


94.
妹「お兄ちゃん」

兄「なんや」

妹「ひまや」

兄「さよか」

妹「そっち行っていい?」

兄「あかん」

妹「さびしいわ」

兄「がまんせえ」

妹「誕生日やねんて」

兄「おめでとお」

妹「ちぇ」

妹「もうええわ」

兄「なにがや」

妹「うちねぐれくとや」

兄「ごめんな」

妹「ひきこもったる」

兄「夕食にはでておいで」

妹「あいよ」


兄「おーい」

妹「……」

兄「ねてんのんかー?」

妹「……でけたっ」

兄「入るぞー」

妹「…えっ、あっ、お兄ちゃん?」

兄「声かけたろうが」

妹「まじか、気づかへんかった」

兄「夕飯のしたくできたから降りよ」

妹「ようやっとか」

兄「おまたせやったな」


95.
妹「さ、はよおりよ」

兄「こら押すな」

妹「ほら、さっさと出い。じゃまや」

兄「はいはい」

妹「おんぶしてくれてもええで」

兄「よっしゃ、のれ」

妹「ええのん?!」

兄「誕生日やからな、なんならお姫さんだっこでもええで」

妹「おんぶでええわ」

妹「ケーキできたん?」

兄「ケーキ? なんのことや?」

妹「いまさら知らんぷりかいな。おそいわぁ」

兄「ふふ、見て驚くなよ」

妹「自信満々やな」

兄「驚きのがっかりや」

妹「かんべんしてや」


兄「階段飛び降りてええか?」

妹「たんじょう日が命日はいやや」

兄「遠慮すんな」

妹「全力でいやや」

兄「しゃあない、普通に降りたるわ」

妹「たのむわ」

兄「しっかりつかまっとけよ」

妹「まかせろ」

兄「苦しいわ」


96.
兄「さ、扉の向こうはめくるめくワンダーランドや」

妹「いつから食堂が別世界やねん」

兄「ええやん。あけ」

妹「はいはい」

父「お誕生日おめでとぉ」

母「おめでとうね」

妹「うわっ、めっちゃ豪華! おいしそうな匂いやぁ!」

母「ふふ、お母さん頑張っちゃいました」

父「いよっ、さすがお母さんやぁ」

母「照れるわぁ」

兄「いちゃつくなぼけ」


妹「お兄ちゃん! なんやキラキラしてんで! これっ!」

兄「よかったなぁ」

妹「ほんまや! お母さんありがとぉ!」

母「喜んでくれてうれしいわ」

父「お父さんっ! お父さんも頑張ったんやで!」

妹「たれ幕の字やろ」

父「せやっ! すごいやろ!」

妹「お父さん字だけはうまいからなぁ、じょーずじょーず」

父「お母さん! 妹ちゃんにほめられたで! 頑張ったかいがあったわぁ」

母「よかったですねえ」

兄「だからいちゃつくなて」


519:nTlcsLH/0
父ちゃん可愛いのう



97.
兄「そんなら食べよか」

妹「なんやもったいないなあ」

兄「お前が食わへんのやったら僕が全部たべたるわ」

妹「むちゃ言うな」

兄「はよ席つき。僕ペコペコやねん」

妹「言われんでも。うちももう辛抱ならんわ」

父「そんなら、妹ちゃん! お誕生日おめでとぉ!」

兄「おめっとー」

母「おめでとうね」

妹「ありがとー」

兄「そんならいただきます」

妹「いただきます」

父「あれ? 乾杯せえへんの?」

妹「好きにしたらええがな」

兄「腹減ってんねや」

父「そうかぁ…」


妹「はぁー、ようけ食べたわぁ」

兄「ポンポンか」

妹「ポンポンや」

兄「ほんまや、ええ音なってる」

妹「耳悪いんとちゃうん?」

兄「あほいうな視力は両目ともAや」

妹「あかん。手遅れやった」


98.
兄「そんなら和室いこか」

妹「おっ、ケーキか!」

兄「おう、ケーキじゃ」

妹「たのしみやぁ、はよいこ」

兄「まて、紅茶いれてくる」

妹「はよしてや」

兄「落ち着け」


妹「くらいなぁ」

母「足元気をつけてね」

妹「目ぇつぶってても歩けるよ」

父「お父さんもやでぇ」

妹「お兄ちゃんまだかなあ」

兄「母さん、紅茶とりにきて!」

母「はいはい」


兄「はいよー」

妹「わっ、上手やん! きれいやぁ!」

兄「ふっ、兄なめんな」

妹「字はへたやけどな」

兄「うっさい、アイシングはむずいんじゃ」

妹「お兄ちゃん、ありがとな」

兄「…おう」

母「あらあら」

妹「にひひ」


99.
妹「ろうそくは本数あるんやろな?」

兄「たぶんな」

妹「ひい、ふう、みい………一本たりなあい」

兄「井戸でやれ」

妹「よし、掘れ」

兄「あほ、はよ吹き消せ」

妹「あいよ」

妹「いくで」

兄「よっしゃ」

妹「ふぅー」

父「わぁー」

母「あらあら」

兄「おめっとー」

妹「なんも見えへんがな」

母「つけるわよ」

妹「まぶしっ」

兄「ろうそく割にたれてるなぁ」

妹「よし、そこだけ食べてええよ」

兄「あほたれ」


100.
兄「はい、包丁」

妹「八つでええよね」

兄「好きにせえ、お前のじゃ」

妹「よし」

兄「まて、横にきるな」

妹「斬新やろ」

兄「ケーキくらい普通に切れ」


妹「ん、おいしー」

母「あらあら」

妹「お兄ちゃんやるな」

兄「ふふん」

妹「あつっ」

兄「あ、紅茶あついで」

妹「…はよいえ」

妹「あー、ヒリヒリする」

兄「氷もってきたろか?」

妹「ええわ、ちょっとだけやし」

兄「せっかくの好意を」

妹「せっかくやし一緒にたべたいねん」

兄「…あほくさ」

妹「にひひ」


101.
妹「ごちそおさま」

父「おいしかったでぇ」

兄「うんうん」

母「そんなら誕生日プレゼントあげましょかね」

妹「待っとったわ」

父「じゃあお父さんからや!」

妹「どうぞー」

父「じゃーん! テディちゃんや!」

妹「わっ、かわいい!」

父「せやろー? いろいろ見たんやでー。はい、おめでとう」

妹「もふもふやぁ!」

父「かわいがってやってや」

妹「お父さんありがとう!」

父「うんうん」

母「じゃあ次は母さんね。はい、おめでとう」

妹「なんやろー?」

母「あけてみて」

妹「……ワンピースや!」

母「どうかしら?」

妹「うれしいわぁ、いま着てええ?!」

母「ぜひぜひ。お母さんも見てみたいわ」

妹「ふんふーん」

兄「ここで脱ぐなぁ」

妹「ええやんけー」

兄「あほ、外できがえ」

妹「ちぇ」


102.
妹「じゃじゃーん! どや!」

母「あら可愛い」

父「よお似合っとるわぁ」

兄「ええんとちゃう?」

妹「お母さんありがとう!」

母「かわいらしく育ってくれてお母さんもうれしいわぁ」

妹「えへへー、照れるわぁ」

父「……なあ兄くん」

兄「…なんや父さん」

父「あんなん言えるか?」

兄「むり」

父「だよなぁ…」


兄「そんなら僕の番か」

妹「あれ? お兄ちゃんはケーキとちゃうのん?」

兄「あー、じゃあそれでええわ」

妹「まて、それ置いてけ」

兄「目ざといな。ほら、おめでとう」

妹「あけるよー」

兄「おう」

妹「……髪ゴムや!」

兄「お前の髪も長くなってきたからな、使ってください」

妹「あ…この飾りきれいや……」

兄「気にいってくれたんならら嬉しいわ」

妹「…お兄ちゃんありがとう!」

兄「おう」


103.
妹「はい」

兄「ん、なに?」

妹「結んで」

兄「自分でやり」

母「兄くん」

兄「…あっち向き」

妹「かわいく結べよ」

兄「期待すんな」

妹「いたっ」

兄「あっわるい」

妹「ええよ、あとでお兄ちゃんのも抜くから」

兄「やめ……できたよ」

妹「どうよ?」

母「よく似合ってるわ。いいとこのお嬢さんみたい」

妹「お兄ちゃんは?」

兄「まあ…似合うとるんちゃう?」

妹「かわいい?」

兄「…かわいいかわいい、よう似合うとるよ」

妹「にひひ、お兄ちゃん照れとる」

兄「あほゆうな」

妹「鏡みてくるわぁ」

父「お父さん写真機もってくるわぁ!」


104.
母「……兄くん、あの髪ゴムかなりの高級品でしょ?」

兄「そこらに買った安物だよ」

母「母さんの目は確かよ?」

兄「…なかなか似合うのがなかったんだよ」

母「まったく…どこまで遠出したのやら」

兄「妹には話さんといてね」

母「はいはい、わかってますよ」


妹「うち、ねむなってきた…」

母「あら、もうこんな時間」

父「お父さんもだいぶ眠いで!」

兄「めっちゃ元気やん…」

妹「ねるわぁ…」

母「お風呂入ってからにしなさい」

父「歯もみがけー?」

妹「うん……お兄ちゃん?」

兄「はいはい、一緒にはいるんやろ」

妹「ん…はこんでや…」

兄「じゃ、おやすみなさい」

父「おやすみぃ」

母「おやすみなさい」


105.
兄「ほら、バンザイせい」

妹「ん…」

兄「せっかく母さんもろた服なんやから大事にせえよ」

妹「ん…」

兄「パンツは自分でぬげ」

妹「ん…」

兄「そんならさき入っとけ」

妹「ゴムも……ぬれたらいやや……」

兄「あいよ」


兄「流すぞ、目ぇつぶっとけ」

妹「んー……」

兄「……」

妹「……」

兄「ほれあがりじゃ、先につかっとけ」

妹「ん…」

兄「つかったまま寝んなよ、溺れるぞ」

妹「ん…」

兄「……これかぶって僕が洗い終わるまでそこ座っとき」

妹「ん…」


106.
兄「おい」

妹「……すぅ…すぅ…」

兄「やっぱり寝たか…」

妹「…すぅ……」

兄「……よいしょっと」

妹「んぅ……」

兄「おもっ…」

妹「んー……」

兄「ざぶーん」

妹「ん…」

兄「こら、自分から溺れにいくな」

妹「んー…」


兄「ったく、兄に体を拭かせるなよな…」

妹「んーむ……」

兄「ここに座り、髪ふくから」

妹「ん…」

兄「……」

妹「……」

兄「手間のかかる…」

妹「ん…」

兄「ほれ、右足あげ」

妹「ん…」

兄「ひだり」

妹「ん…」

兄「はいよくできました。えーと、パジャマは…」


107.
兄「おんぶできるか?」

妹「ん…」

兄「…えっしょ」

妹「……」

兄「いくよ」

妹「ん…」

兄「……」

妹「……」

兄「……」

妹「ん…お兄ちゃん……」

兄「なんや、おきたか。もうすぐ部屋やで」

妹「ん……」


兄「そーら、ベッドや」

妹「ん…」

兄「はい、ごろんして」

妹「……くぅ…」

兄「……おやすみな」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「……」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「ん、なんやこれ……ビーズ?」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「ミサンガか……キラキラしいな…」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「ま、ええか……おやすみ」


108.
父「じゃあ、行ってくるわぁ」

母「留守番よろしくね」

妹「いってらっしゃあい」

兄「気ぃつけてなあ」

妹「……」

兄「……」

妹「…いったな」

兄「ああ」

妹「ごはんどうしよ」

兄「昼飯は母さんがつくってくれたらしいわ」

妹「三日おらんのやろ?」

兄「なんとかなるわい、たぶん」

妹「たぶんて」

兄「僕つくれるし」

妹「食ちゅうどく、餓死、どっちが楽やろな…」

兄「普通につくれるわあほ」

妹「ほんまぁ?」

兄「なんならお前つくるか?」

妹「大好きやでお兄ちゃん」

兄「ええ判断や」


109.
兄「ま、ええわ。家事の分担決めよか」

妹「大好きやでお兄ちゃん」

兄「あほ、効かんわ」

妹「ちぇ」

兄「料理、洗濯、掃除、水やり……あとなんかある?」

妹「うちの世話」

兄「ええと、料理は僕がやって」

妹「うちの世話はどないするん?」

兄「あほ、自分でやれ」

妹「冷たいのう」

兄「保冷剤つこうとるからな」

妹「あほ、ポッケから出し」

兄「いやや暑いもん」


兄「お前物干しに手ぇとどくか?」

妹「三年後やったら」

兄「まてへんわ」

妹「たんきやなあ」

兄「僕、短気やからついキレてしまうかもしれへんわぁ」

妹「たんきは損気やで」

兄「もうだまれや」

妹「うちの勝ち」

兄「はいはい」


110.
兄「結局ぜんぶ僕がやらんとあかんのか」

妹「安心せえ、うちもてつだうわ」

兄「不安やわぁ」

妹「なんでやねん」

兄「六感がおびえとるわ」

妹「そんなんどぶに捨て」

兄「詰まるわあほ」

妹「つまらへんわ」

兄「……」

妹「おもんなかった?」

兄「がんばったな」

妹「急にやさしなるなや」


妹「お腹すいた」

兄「冷蔵庫にはいってるらしいわ」

妹「なんやろ」

兄「見てこい」

妹「よっしゃ」

兄「なんやった?」

妹「オムライスや」

兄「よし、チンしとけ」

妹「ちーん」

兄「口でいうだけかい、よこせ」

妹「なんや、ふところであっためんのか」

兄「さすがにいっぺんに二つはむりやわ」

妹「そこちゃうわ」


111
妹「ケチャップある?」

兄「いるかぁ?」

妹「ケチャップ抜きにオムは完成せえへんのや」

兄「渋いな」

妹「お父さんの物まね。似てた?」

兄「相変わらずあほやな」

妹「しゃあない、お父さんやねんから」

妹「お兄ちゃんのはうちに書かせてな」

兄「じゃあお前のは僕かくわ」

妹「よっしゃ」

兄「なんて書く?」

妹「大吟醸」

兄「えらい難しいな、かけるんか?」

妹「あほにすな……ひらがなじゃ……」

兄「……」

妹「……よし」

兄「字ぃ細かっ」

妹「がんばったわ」

兄「無駄にな」

妹「うっさい。うちのはなんて?」

兄「ほれ」

妹「エスパーて…」

兄「母さんの飯ともこれでしばらくお別れや」

妹「よよよ」

兄「そんだば手をあわせてください」

妹「よし」

兄「いただきます」

妹「いただきます」

兄「むぐむぐ」

妹「うまうま」

兄「ん…」

妹「なんや」

兄「ひたすらケチャップや」

妹「どんまいや」


112.
兄「さ、お腹もくちいし」

妹「ねよかー」

兄「なんでやねん」

妹「おひるねしようやお兄ちゃん」

兄「眠いのんか」

妹「うん」

兄「せやけど晴れてるし洗濯もん干したいわ」

妹「えー」

兄「寝ててええよ」

妹「しゃあない、てつだったるわ」

兄「助かる」

妹「ふふん」


妹「お兄ちゃん」

兄「なんや」

妹「まえが見えへん」

兄「持ちすぎじゃあほ」

妹「顔ひんやりしてきもちいわ」

兄「はよ運べ、お日さんは待ってくれへんのや」

妹「まえが見えへん」

兄「後ろあるきせえ」

妹「変わらへんわあほ」

兄「つぎ」

妹「はいこれ」

兄「かぶっとけ。Tシャツは?」

妹「さっきのでしまいや」

兄「じゃ靴下にかかろか…ほんとにかぶんなあほ」

妹「にひひ、かぶれゆうたんはお兄ちゃんや」

兄「僕がわるかったから、はよぬげ」

妹「しゃあないなあ」


113.
妹「ふぅ…ようやっと干しおわったわぁ」

兄「僕のセリフをとるな」

妹「うちかてがんばったんやで?」

兄「はいはい、助かったで」

妹「にひひ」

兄「こんなギラギラならすぐ乾くな」

妹「お兄ちゃん汗びっしょや」

兄「シャワーあびてくる」

妹「うち水まいとくわ」

兄「たのむわ」


妹「うちもシャワーはいるー」

兄「わっ、泥だらけ」

妹「こけてしもた」

兄「なにはともあれ服ぬぎ」

妹「汚れおちる?」

兄「手洗いなめんな」

妹「たのむわぁ」

兄「はよからだ洗ってき」


妹「うち再誕や」

兄「服きろ」

妹「暑い」

兄「夕ご飯の買い物にいくで」

妹「40秒待っとって」

兄「だれがドーラか」

妹「どら息子」

兄「じゃじゃ馬娘」

妹「ひひーん」

兄「はよ服きいよ」


114.
妹「晩ご飯どないするん?」

兄「カレー」

妹「やた」

兄「ごはんあったっけ」

妹「炊かんとないわ」

兄「おこめ浸してくるんやったな」

妹「もどる?」

兄「めんどい」


妹「ひょっ、スーパー涼しいわ」

兄「カート持ってこ」

妹「…あんな、スーパーマアケットとめっちゃが」

兄「あほらしゅうて流しただけじゃ、はよ取ってこい」

妹「ちぇ」


妹「もってきた」

兄「よっしゃ、褒美にここのってええで」

妹「赤ちゃんシートやんけ」

兄「ぴったしや」

妹「あほ」

兄「セロリいるか?」

妹「ほしい」


115.
兄「ルーは…これでええか。肉はどないする?」

妹「ちょいまて」

兄「なんや」

妹「それ辛口やんけ」

兄「ちっ」

妹「ごまかされへんわ、これやろ」

兄「まて。甘口は甘い」

妹「当然や」

兄「じゃんけん」

妹「まけへんで」


妹「ちぇ」

兄「中辛でがまんしたるんじゃ、文句ゆうな」

妹「中辛かてからいわぁ」

兄「肉どうする? お金多めにもろたから好きにしてええよ」

妹「豚コマ」

兄「やっす」

妹「高級カレーなんて邪道や」

兄「ところどころ古くさいよなお前」

妹「お兄ちゃんかて」

兄「ばれたか」


116.
妹「アイス」

兄「暑いしな、ええよ」

妹「よっしゃ」

兄「僕のもとってきてや」

妹「宇治きんときな」

兄「頼むわ」

妹「どーれーにーしーよーかーなー」

兄「福神漬こうてくる、なやんどけ」

妹「あいよ」


妹「あ、牛乳がない」

兄「昨日の晩はあったで?」

妹「今朝うちとお父さんで飲み尽くした」

兄「さよか」

妹「カレーには牛乳やろ」

兄「せやな」

妹「どした?」

兄「卵ってあったっけ?」

妹「買っとけ」

兄「僕野菜つめるさかい、残りたのむわ」

妹「よっしゃ」

兄「肉はチャリにくるめよ」

妹「わかった」

兄「……」

妹「これひらかへん」

兄「あほ、逆じゃ」

妹「あ、ほんまや」


117.
妹「暑っ」

兄「天国から地獄やな」

妹「急降下さくせんやな」

兄「どんな作戦じゃ」

妹「いそご、アイスとけてまう」

兄「せやな」

妹「いつの間にか西日や」

兄「わりと長くスーパーにおったもんなあ」

妹「そうか?」

兄「野菜とアイスでごねる奴のせいでな」

妹「お兄ちゃんか」

兄「ちゃうわぼけ」


妹「ついたー」

兄「ただいまー」

妹「アイスはよ冷凍庫にいれんと」

兄「わかっとるわ」

妹「うちトイレ」

兄「なんや、我慢してたんか」

妹「ひょおおう」

兄「あ、こら。靴ちらかすな」

妹「あとで!」


118.
妹「あー、さっぱりした」

兄「手ぇ洗ったか?」

妹「ばっちしや」

兄「そんならじゃがいもの皮むき」

妹「まかせろ」


妹「おいしそうな匂いしてきた」

兄「ごはんはどんな感じや」

妹「ええ加減や」

兄「ほんならちょっと火よわくし」

妹「こんくらい?」

兄「あー、うん、そんなもん」


119.
兄「よしっ、こんなもんでええやろ。皿もってき」

妹「うちが回すからお兄ちゃんよそい」

兄「どこのサーカスやねん」

妹「カレーサーカス」

兄「もうちょいひねれ」

妹「いやや、はらへったもん」

兄「卵いる?」

妹「あたぼうよお」

兄「ほい」

妹「だんけ」

兄「いただきます」

妹「いただきます」


妹「こればあちゃん家の味がする!」

兄「ふふん、ばあちゃん仕込みや。なめんなよ」

妹「なんでなんで?」

兄「しょうゆと味醂がカギや」

妹「ふーん。あっ、辛っ」

兄「おそっ」

妹「後からきたわぁ」

兄「牛乳」

妹「ん」


120.
兄「ごっそさんでした」

妹「おいしかったー」

兄「こら、どこいくねん」

妹「しゅ、しゅくだい」

兄「皿洗いがおわったらな」

妹「ちぇ」

兄「ほら、ふきんや」

妹「ごしごし」

兄「せめて風呂上がりにふけあほ」


妹「さあテレビみよ」

兄「宿題はどうした」

妹「あんなん最後にやったらええがな」

兄「まあな」

妹「あれ? おこらへんの?」

兄「僕もそうやったしな。なんや、怒ってほしかったか」

妹「全力でいやや」

兄「あ、これみたい」

妹「ん」


121.
兄「いがいとおもろかったな」

妹「おなかいたい…くふっ……」

兄「笑いすぎじゃ」

妹「ごはんのあとやから…余計にくるわぁ…」

兄「僕おふろはいってくるからそこでたおれとき」

妹「なんやぁ…見捨てるんかいなぁ…あかんでぇ…」

兄「こら、足はなせ」

妹「にひひ、逃がさへんよ」


兄「なんやねん」

妹「ねむい、枕になれ」

兄「とんだ高級まくらやで」

妹「寝心地はあんまよくないけどな」

兄「風呂入ってくるわ」

妹「冗談や」

兄「僕あせかいてんねんけど」

妹「うちもやぁ…」

兄「あ、ほんまや。ふろはいるか?」

妹「ええわ…このままねる…」

兄「ばっちいな」

妹「なでてぇ…」

兄「ここでねるか?」

妹「……うん…」


122.
妹「……くぅ…」

兄「……」

妹「…くぅ……くぅ……」

兄「なぁ……放してくれへん?」

妹「……んー…」

兄「……」

妹「………くぅ……くぅ…」

兄「……せめてシャワー浴びたいねんけど」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「……しゃあないなぁ」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「…………」

妹「…くぅ……くぅ…」

兄「……この姿勢、つらいわぁ」

妹「…くぅ……くぅ…」


妹「…くぅ……」

兄「……すぅ……」


123.
妹「お兄ちゃん彼女おらへんの?」

兄「想像上のでええか?」

妹「うっわぁ…」

兄「ドン引きすんな、冗談や」

妹「え、なに? おるん?」

兄「いやまあ、おらへんけど」

妹「せやろなあ」

兄「喧嘩うっとんのかいな」

妹「安くないで」

兄「いかほど」

妹「スイカふたきれ」

兄「たかいなぁ」

妹「買わへん?」

兄「いらへんわ」

妹「なんや色気のあるはなしないんかいな」

兄「僕に期待されてもなあ」

妹「お年頃やろ」

兄「おっさんくさいで」

妹「にひひ」


妹「がっこに気になるひとおらへんの」

兄「…おらへんわい」

妹「おっ、気になるはんのうや」

兄「つついてもなんもでえへんよ」

妹「うりゃうりゃ」

兄「やめう、くすぐったい」


678:wgaswtbT0
にひひ

679:zFQnJtEB0
ええなぁ

680:qxprMhCD0
可愛い



124.
妹「なあなあ」

兄「なんや」

妹「焼き芋たべたい」

兄「まだ夏やで」

妹「いしやーきいもー」

兄「あほ、誰かきたらどうする」

妹「とうもろこし売っとこ」

兄「とうもろこしって食いかけやんけ」

妹「プレミヤつきじゃあ」

兄「あほか」

妹「あー、焼き芋たべたい」

兄「季節はずれや」

妹「ええやんおいしいやん」


妹「いしやき芋のどこがいしやきなん?」

兄「皮のぱりぱりがな、石焼きやねん」

妹「やけいしに水と関係は…」

兄「ない」

妹「断言せんでも」

兄「ツッコミ待ちやねん」


186:4OH1hUqT0
俺、死ぬ前に小学生の頃を一日でいいから、またやってみたい
わいわい授業受けて、体育で外で遊んで、学校終わったら夕方までまた遊ぶんだ
空き地に夕焼け、金木犀の香りの中家に帰ると、家族が「おかえり~」と迎えてくれて
TV見ながら談笑して、お母さんが晩御飯作ってくれる(ホントありがたいよな)
お風呂に入って上がったらみんな映画に夢中になってて、
子供なのにさもわかってるように見入ってみたり

でも、全部見終える前に眠くなって、お部屋に戻って布団に入る
みんなのいる部屋の光が名残惜しいけど、そのうち意識がなくなって…
そして死にたい




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